評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗車は日産の軽自動車、デイズ・B21W型。
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新車時価格は約135万円。他の軽自動車より質感高い内装と優しい乗り心地が魅力の1台。
デイズは日産と三菱の合弁会社「NMVK」が開発・生産を行う軽自動車。
覚えている限りでは、開発方針と部品調達に関して日産側が口を出し、設計や生産は三菱側が担当。社員の割合は元三菱出身の方が多いとウワサされています。日産の「N」の方が前に来てるのにね。
つまり、多く売れるように利益が上がるようにと、提案するのが日産の仕事でしょうか。このデイズの後にハイト系のデイズ・ルークスも発売されていますから、順調にいっているのでしょう。
デイズ以前は他車のOEMで軽自動車を販売していた日産。
今度は日産車らしい特徴を持った軽自動車としてラインナップ。
デイズを試乗すれば、ノートや他の日産車と同じように重視している点が感じ取れ、しっかり日産の軽自動車してます。
長所は内装の仕上げと他車とは違う乗り味のセッティング。ディーラーの方が胸を張って「ウチの軽自動車です!」というのも納得です。
試乗車は2014年式、試乗時からみて1年落ちのデイズ・ハイウェイスター。ミッションはCVTでエンジンはNA。
デビュー当時、素のデイズに試乗しましたが今回は小変更を終えたモデルです。
ハイウェイスターと素のデイズで、サスペンションセッティングは同じように感じられ、ボディデザインも基本同一。わかりやすい差異は内外装の意匠違いという感じです。
試乗は1泊2日で約500km走行。1〜3人乗車で、古墳で有名なスポットまでのドライブがメイン。
当サイトでは通常、5日間のドライブか実際に購入して長期の試乗レポートをまとめるのがデフォ。今回は短い期間にクルマの特徴を感じる点を重視。実際の利用状況を想定し、それをシミュレートするように走行しました。
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
デイズの長所は質感高い内装。メーターがキレイなのは今の軽自動車じゃ当たり前。黒いテカテカパネルも当たり前。
デイズはもっと基本的な部分で質感高い。例えばダッシュボードのシボがキレイだったり、各部のチリが揃っていたり。
シートの出来が良く、適度な包まれ感と優れた衝撃吸収で乗り心地に貢献。
シートはライバルのホンダN-oneには劣るものの、N-oneは別格なほど特別。その周辺モデルを除けば、チープでしょうがないコンパクトクラスにも勝ってる。
座り始めはランバーサポートの出っ張りが気になるけど、5分も座っていれば体に馴染む。
デイズだけじゃなく軽自動車全般の内装を見て感じる事。「ギリギリまでガンバッテルのね」もしくは「コスト制約緩いのね」。本当はどっちだろうw
お馴染みになってきた静電式スイッチ。機械的なプッシュスイッチやロータリースイッチではなく、固いパネルに触れることで信号を送るアレ。
走行中、ドライバーは視線を落としたくないし、車体は揺れる。だからスムーズかつハッキリと押した感があるスイッチが望ましいけど、デイズのこれは工夫もされている。
「加速が悪い!」とネット上で評判のデイズ。排気量が同じで車重も同じ位、ミッションだってCVTで横並びな他の軽自動車と何が違うんだろう??疑問に感じる方も多いと思います。
デイズのエンジン型式は「3B20」。三菱の軽自動車「アイ」に搭載されていたのと同型式で、三菱のエンジンということがわかります。このエンジンはデイズが発表当時、様々な技術がアピールされていました。
試乗して良ければ能書きはなんでも良し。でも購入するなら凄いと思えるポイントが欲しい。やっぱり誇らしい気分になれますし、明確な購入理由になりますからね。
エンジンの質感といえばノイズやバイブレーション、ペダル操作に対するレスポンス、加速感や力強さ感。
ノイズ、言い換えればエンジン音、これはちょっといただけない。軽乗用車というより軽トラックの音がする。そういや三菱のエンジンてみんなこんな感じだった。
レスポンスも同様。アクセルペダルをゆっくり操作しても素早く操作しても、もっさり回転が上がってもっさり下がる。アグレッシブに踏んでもシュンとは吹けない。
バイブレーション。クルマ全体の質感に影響する重要事項。デイズはハンドルやペダルに伝わる振動が少ない。エンジンマウントが柔らかいか、土台カッチリなどが想像できます。
CVTは燃費重視の変速キャラクター。巡航に入ったと認識すれば、即座に巡航モードに移行。
ここで、「まだ加速中なんだよ」とペダルで指示を送れば加速モードに戻るけど、カコンとショックがでる。変速が速い。
乗り方次第で思い通りに加速できないというか、滑らかな加速がしにくい。思い通りの加速と滑らかな加速を目指すと神経質な操作が必要になる。
アップダウンのある道ならパターンは無限。思うように走りにくいのは残念。
Sモード含むDレンジでの特性は、想像以上に中回転を使用しようとする。一定レベル以上の加速では他の軽自動車より一つ上のゾーンを使います。
デイズのエンジンは、ショートストロークエンジンだったのを思い出す。排気量の限定される軽自動車では特に、これで余裕ある加速とは無縁に。
わざわざ切り替える必要がない「Sモード」。一方でメリハリ有るのが「Lレンジ」。ここにシフトすれば思いっきりキャラクターが変わります。
「Lレンジ」では低速時から高回転をキープ。それも5500回転〜6000回転超というトップエンドをキープ。「もう巡航するよ!」って指示を送っても聞いてくれないw
欧州車でよくある、燃費重視とスポーティ感のメリハリあるシフトプログラム。そんな感じです。
遅いと言われるデイズの加速力。
絶対的な加速力自体はそこまで問題なし。ただしガンバッテル感がハンパない。
4ATの時代の軽自動車のような加速感が実際以上に遅さを感じさせているんだと思います。
よく利用する時速40kmまで加速して巡航。ぜんぜん普通です。
大通りに出る時、スーパーから出る時などに必要な”やや”強い加速。CVTがやかましい回転数を使う。パワー感ないしガンバッテル感がものすごい。いっそのこと「Lレンジ」なら全開加速OK。
CVTのメリットであるワイドレンジは必要以上。言い換えれば高速型すぎるギヤ比。時速80kmを越えると速度を維持できる以上のハイギヤードとなる。
一定速度で巡航するには結局高めの回転数をキープするわけだけど、クルマに合わせて微妙にアクセルを戻したくなる。結果、速度が落ちる。で、トルク感ないなと感じる。
車幅感覚が取りやすいクルマって、思った通りにクルマを寄せられる。逆は、思った以上に寄りすぎるか、思ったほど寄っていないか。
デイズは、思ったほど寄ってないタイプ。軽自動車で寄せるのがニガテなんて恥ずかしい限りだけど、これはボディサイズの関係ではなくクルマの特徴。
窓やAピラー、ダッシュボード形状やドライビングポジション、ほんのちょっとで変わります。デイズのボディデザインって何かに似てるよね?ドラポジだって軽自動車はどれも似たりよったり。
だけど運転すれば、ワゴンRなどの方が感覚が取りやすかったり。
デイズのドラポジはアップライトでハンドル遠め。他の軽自動車と同じ感覚ですが、インパネ低めシート高め。シートリフターは下げるじゃなくて上げる方向に役立つ方向。身長160cm以上の方は最も下にセットするのがデフォだと思います。
軽自動車を運転する度に思うこと、誰のためのドラポジなんだろう?って。少なくてもドライバーの為じゃない。運転しやすさはコンパクトカーと比較推奨。実際に試乗して比較して下さいねっ!
B21W ・・・ デイズ
B21A ・・・ デイズルークス
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デイズ
B21W - 3B20 660cc 2013年〜
確認中
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
エンジン質感 | |
軽トラックの様な音。トルク感も薄い |
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駆動系質感 | |
CVTのセッティングが残念 |
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足回りの質感 | |
質感は低い。だけどバネが勝ってて優しい乗り心地。 |
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内装の質感 | |
インパネ模様とシートが上質 |
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外装の質感 | |
何かに似てる? |
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乗り心地優さ | |
弱いアブソーバーは近距離走行に最適 |
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お買い得度 | |
日産ディーラーで買える。それが嬉しいね |
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。