評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。ハスラーG試乗レポート。
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スズキ・ハスラー(型式MR41S)「Gツートン」の試乗レポート。2015年式です。
大人気の軽自動車。個性的なエクステリアで注目度高し!カスタムベースとしても魅力的。
軽自動車は絶対的なサイズが決まっているから、没個性は当然。
室内スペースを重要視すればボディスタイルは豆腐型。デザインの為のデザインに回せるスペースがないのは誰でもわかる。
そうしてハイトワゴン一辺倒の中で登場したスズキのハスラー。そのエクステリアは一目見たら忘れられない個性の持ち主。エンブレム見なければ車名もわからない軽自動車の世界だから、ボディデザインだけで光り輝く存在。
今までも中途半端な個性はあった。でも無難な個性なんてケーハクなだけ。ハスラーは思いきってるのが良いね!しかもゴッツイだけじゃないし、可愛いだけじゃない。
運転前から心膨らむワクワク感。善し悪しという評価など関係なく、ファッションの一部でOKと思ってしまう。この手のクルマはテンション高い方にこそよく似合うと思います。地味なクルマ選びなんてありえない、そんな方に最適でしょう!
試乗車はスズキ・ハスラー「G」。ターボ無しのツートンタイプ。基本3つのグレード中で、中間のグレード。
車両価格132万円、ミッションはCVT。車重はカタログ値790kg。
2015年式で、オドメーターが示す走行距離は約20000km。ちょっと美味しい部分を過ぎちゃってる。軽自動車は3年2万kmくらいから古さを感じやすい。
クルマのキャラクターを考え、日常的な道に絞って試乗。時間が許す限り、様々な日常走行をシミュレートしながらドライブ。乗員は女性スタッフを含む最大3名。
相対的な比較対象には同社ワゴンRやホンダNシリーズなど軽自動車全般。よくライバルと言われるダイハツ・キャストには未試乗。です。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
ハスラーのキャラクター(乗り味)を一言で表せば、ワゴンRとジムニーの中間的な味。SUVというよりはクロカンテイスト。
長いサスストロークを生かした乗り心地?いやもっとジムニー寄りの乗り心地。
試乗前にワゴンRと共通点が多いと聞いたから、乗り味はもっと乗用車的かと思った。しかし試乗してみればジムニー寄りというかトラックよりというかレトロチックというか。
とにかく、クロカンとレトロを掛け合わせたようなボディデザインに合った乗り味だった。
日常的な乗り心地やハンドリングを普通の軽自動車と比較すれば、確かに質感は低い。それを欠点と思うなら別のクルマを選ぶしかない。
ハスラーだけのワクワク感はハスラーだけの魅力。上質感だけがクルマの魅力じゃないからね。
以下、乗り味の印象や長所短所を記すが、ハスラーにとって”質感を基準にした評価”に大きな意味は無いということを前提として頂きたく。読み物としてね、見て頂ければと思います。
筆者ヒラリーは周りに「これいいでしょ!」と言えるクルマじゃないと購入しない。見た目だったりブランドだったり、雰囲気だったり価格だったり。
本質的な部分ではなく、普通の人が良いと感じる「わかりやすい良さ」を望むタイプ。
うるさい割に、インプレッサSTIやランエボ買うならハスラー買う。乗り味が良いとか内容だけじゃ買わないんだよね。
ハスラーは比較した試乗評価を気にするクルマじゃありません。 一目惚れしたら後は条件だけ。本能で好きなクルマ買えば、納車時の喜びだって最上級。気に入らない部分はカスタムしちゃえって気楽さだってある。
逆に迷ってるくらいならスルー推奨。ホンダのNシリーズをオススメします。
エンジンの質感は、ほどほどに軽快感あって、ほどほどに存在感あって、またほどほどに振動を伝える。
何も特別な事はなく、スズキのエンジンはダイハツやホンダと比較して中間的存在。
ダイハツより滑らかなエンジンノイズなのは喜ばしい点で、逆にホンダには質感やパワー感などでちょっと負けている印象。ドライバーが感じる質感としてね。
エンジン回転数に合わさる振動、ハンドルに伝わる振動がやや気になるがこれは一般的。意外に思うかもしれないが4気筒1300ccクラスと比較して酷いわけではない。この価格帯のクルマとして標準的と言っていい。
エンジンのパワー感とかドライバーが感じる加速感は、CVTの特性に左右される。エンジンがパワフルとかそういうのはわかりにくいし意味をなさず。なのでミッション含めての印象。
ここも印象を言葉で表してみれば、元気の良いスズキ、軽快なダイハツ、落ち着いたホンダ。立派なのはホンダなんだけど、細かい事気にせず豪快にというキャラクターがスズキ流。
2015年登場のモデルとしてはちょっと古い特性。変速プログラムはドライバビリティより効率や最大加速力などを重視したタイプ。
まず変速優先。そして加速。最大加速時は一定回転数をキープしたまま、速度が上がる。
きちんとメーター読めなかったけど6000か6500回転をキープしたまま加速する。
変速優先と思うのは交差点など減速からの再加速時や、素早くアクセル全開にした時。まずスパッと回転が上がる様子は有段ミッションの感覚さえ感じる。素早い変速、この辺のメリハリが元気いいという印象に。その時の加速力もやや唐突にクッとくる。やはりメリハリある。
それからゆっくりと、例えば1秒以上かけてアクセルペダルを踏み込む時には、ブォン、ブォンと回転が上がったり下がったり、変速に迷う部分がある。こうした部分には旧世代的な印象を感じる。
ほとんどの軽自動車はスロットル早開きな特性。これがデフォ。決して悪い事じゃないんだけど、度を超していると特に市街地で運転しづらい。ドライバビリティ悪いってやつ。
例えばダイハツの軽自動車は、ドライバー1名乗車だと飛び出し感強く、2名以上乗車でちょうどよい感じ。だから乗員を下ろした後は、急なフィーリング変化も感じる。おおっと!なんて出過ぎちゃう場合がある。
ハスラーでは発進加速時に、そうした特性は気にならなかった。乗員が不快に感じないマイルドな発進は基本なわけだけど、何も考えなくてOK。
ブレーキ離してワンテンポ置いてちょっと踏んでワンテンポ置いて...ダイハツ車みたいな事を考えないで発進できた。
車載の燃費計は、メインメーター内の液晶部に切替式で表示される。
ここにはアイドリングストップに関する情報が自動切り替えで表示され、「止まってます」とか「あれこれの理由で停止できません」など、なかなか親切。
音でわかるだろって意見もごもっともだけど、楽しいよ。
試乗時の参考燃費は、多少なりとも燃費を気にした走行で「19.5km/L」が表示された。車載燃費計による数値。簡単な条件は以下の通り。
他車と比較した場合、普通に軽自動車として全然悪くない燃費だと思う。
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ハスラー
MR41S - R06A 660cc 2014年〜
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国産車バッテリー
エンジン質感 | ![]() |
ほどほどに元気よくほどほどに滑らか。 |
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駆動系質感 | ![]() |
他の軽自動車と比較すれば質感にやや不満。 |
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足回りの質感 | ![]() |
質感重視ではないとみた!レトロなクロカンテイストも多少。 |
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内装の質感 | ![]() |
質感重視ではないとみた!あえてのレトロ感覚か? |
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外装の質感 | ![]() |
質感はアレだけど魅力は高い。 |
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快適性 | ![]() |
評価にすると厳しいけど、コンパクトなクロカン的乗り心地を楽しもう。 |
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個性と魅力 | ![]() |
個性的かつ乗用車的。思わずカスタムしたくなるような元気さいっぱい。 |
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お買い得度 | ![]() |
特殊なボディデザインなのに割高感なし。これは安いと言える。 |
試乗時の参考燃費
ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。
経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。
少々変わった人生、かも。詳しくはプロフィールページで!著者:ヒラリー男爵
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転でインプレ。
受け売りではなく、カタログ的ではなく、レビューです。
評論家様との違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
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