評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。ソリオ(2018y)の試乗レポート。
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スズキ・ソリオ(型式MA26S)グレード「G」。小さくても広いは当たり前!気になるのは、使いやすさや走りやすさ。
アタリの柔らかい乗り心地で、多くの方にオススメしやすいソリオです。
ユーザーによっては「乗り心地良い!」とまで評価されそうなソリオの乗り心地。先代よりは硬い方向にシフトしたものの、アタリの柔らかさは十分柔らかいです。
低速時に限れば、「質どうこうより柔らかいが正義」。やっぱりね、そうだよねって、思わず納得しちゃいます。
フロントよりリアサスペンションが柔らかく感じられる乗り味で、これは感覚的な上級感にも繋がります。
リアシートに座っていると、ググッと突き上げられる時もあります。ただ、アタリは超マイルド。衝撃ではなく揺すられている感覚に近いです。
フロントシートと比較すればリアシートの方が、揺すられる量は大きくて回数も多いんですが、座り心地はソフト。
なので、乗り心地の「質」で評価すればフロント優勢、一方で「優しさ」で評価すればリアシート優勢です。
タイヤも柔らかいし、サスペンション減衰力も弱く、アタリの弱い乗り心地。
シティユースとして素晴らしい方向性ですが、ドライバーによっては同乗者の快適性を損ないやすいかもしれません。
小さくて背が高いボディディメンションもあって、唐突な操作はボディを前後左右にゆすります。
どのクルマでもそうですがソリオだと特に、素早い操作も急な部分を極力なくした運転が望まれます。
車内の静粛性は低いです。わかりやすく表現すれば、コンパクトカーと聞いて連想できるレベルの静粛性です。
でもここでも注釈が!これがソリオの凄いところ。
うるさいけど、耳障りなノイズじゃないんです。
エンジンノイズもそうだし、フロアから共振しているようなノイズは気にならないし、目立つところがない静粛性。立派じゃないけどがんばりました!って感じを受けます。
逆のパターンはけっこうあります。静かだけどうるさく感じるみたいなノイズ。どっちが良いかといわれれば、筆者はソリオみたいな静粛性が好きです。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
ハンドリングはコーナーらしいコーナーで良好です。前後バランスが良くて軽快。曲がっていくクルマのフィーリングも上級車的です。
開発者の熱意まで伝わってきそうなハンドリングだけど、その分ちょっと、クセというか気になる部分も、なくはありません。
低速時ほど重く、速度に従って軽くなるようなパワステのフィーリング。クルマとして元々の自然さを重視してるようなフィーリングは好感が持てます。
ただちょっと、市街地レベルだと重すぎるんじゃないかと思います。反応が穏やかなこともあって、重さを感じやすいです。
全域で気になるのは、ハンドルを中心に戻す時のフィーリング。モーターで「ウィ〜ン、くるくるくる〜」と戻すような、そんな感触。
あまりに一定にまわり、クルマの動きと異なるように回り、ゲームセンターのハンドルかと思っちゃったり。
時速60kmくらいからのコーナーリングでは、低速時の重たさがウソのようになくなります。
ハンドリングは穏やか。反応は敏感じゃありません。でも軽快です。
ハンドルの重さも軽く感じられ、すぃ〜っというフィーリングはまさに軽快。
ペースよく豪快に走るなら競合車のルーミーの方が一枚上手。ソリオは柔らかい快適性をベースにした上でススっと曲がる味付けまたは仕上がり。日常で普通に走る時にピッタリかつハイレベルな乗り味です。
よくあるのは、フロント外側に体重を乗せて、グググッと曲がり始めるクルマ。ソリオはちょっと違います。
リアの追従性が良いというか、前後バランスが良いというか、クルマ全体でススっと曲がっていく感覚。
コンパクトなハイトワゴン系かつ、柔らかいサスペンションを持つクルマで、こうしたハンドリングは貴重です。
なお、硬いサスペンションだったらルーミー/タンクもスッキリ気持ち良いです。
大きな弱点は見当たらいようなソリオで、最も気になったのはボディ見切りの悪さと車両感覚の取りにくさ。
試乗すればすぐにわかる点なので、可能でしたら狭い場所も試乗させてもらって下さい。
フロント側の柱がAピラー。ボディ形状から予想できるとおり、邪魔になる事があります。
ドアミラーの位置と形状は長所も短所もあります。
長所は、ドライバーの視線と近い高さにあって見やすいです。ミラーのサイズも大きく、後方確認という目的に優れます。
短所は、視界的に邪魔です。通常走行中には問題ありませんが、タイヤの位置付近の感覚が取りにくく、縁石ギリギリをかすめる時に不安を感じます。駐車場から大通りに出る時などね。
身を乗り出すように覗いても、ダッシュボードから先は見えません。
コンパクトカーやミニバンでよくある視界です。
ただソリオは絶対的にコンパクトなので、思い切って寄せても当てにくいかなと思います。
クルマって意外とそんなものですよね。
ライズでフロント先端を、障害物まで寄せてみました。
ライズは初めての運転でも、苦もなくギリギリまで寄せられ、狭い場所でも神経を使わないクルマでした。
ナビゲーションモニターが出っ張っておらず、フラット感の高いダッシュボード。条件は良いんですがドライバーからの視界はだいたいこんな感じ。
奥行きがあってその先がストンと落ちているボディデザインのため、ボンネットは全く見えません。
故に見切りは悪いです。慣れというか感覚の領域です。
ウマ娘というアプリが人気ということもあり、親しみやすい進行で比較動画を作ってみました。
クルマ選びが面倒くさいという方にもご覧頂ければと思います。
運転席の右前に用意されるカップホルダー。作り自体に不満はないけど、位置が遠い!ソファから身を起こして...みたいになっちゃいます。
深さがあってペットボトルも安定しておけて、視界の邪魔にもならないデザイン。全然良いんだけど惜しい点です。
ペットボトルはドアポケットにも入るけど、もしここに灰皿置くとすれば、使いにくいかなって予想します。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。