メーカー「FIAT」評価と中古車購入の比較ガイド

2013年記事 FIAT500

FIAT500試乗レポート「2」
ハンドリングや乗り心地

FIAT(イタリア)の「500」(31209)。通称FIAT500の試乗レポートです。

当ページは2ページ目です。

「ハンドリングや乗り心地、エンジン選択」

FIAT
  • グレード:”ツインエアスポーツ”
  • 型式:31209
  • 車両価格:230万円
  • デビュー年:2011年3月
FIAT500の室内1FIAT500の室内2

車名=500=チンクエチェント。オーナーは撮影を手伝ってくれるスタッフ。お借りして1週間試乗します。


  1. FIAT500試乗「1」クルマの特徴、内装やエンジン質感
  2. FIAT500試乗「2」ハンドリングや乗り心地
  3. FIAT500試乗「3」ミッション印象とAT&MT選択

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  1. アバルト500!チューンドモデル・アバルト500

試乗レポ:ハンドリングや乗り心地

FIAT500アバルト・ボディサイドFIAT500アバルト・ボディリア

FIAT500はご覧の通りのコンパクト&トールボーイ。全長は短く、ホイールベースも短い。軽自動車と比較すれば横幅はあるが、その全高からすればナロートレッド。

FIAT500の走行フィールはその見たままの反応を示す。ポンコツなフィーリングを感じる部分によってクルマを振り回したくなる。筆者はこれが楽しい!

一方、走りやすさというドライバーの感覚を含む直進性に関してはハイレベル

完全な直線限定ながら、制限速度を超える速度で巡航してみれば、FIAT500のボディサイズがウソのよう。平均的な日本車と比較すれば、ミドルクラス並と評価しても良いかもしれない。

いやまって、ミドルセダンのプレミオとかアクセラとか、負けちゃわないよね?

以下、キーワードごとに試乗評価を。

ハンドリングといえば

給油口

ハンドリング、コーナーでハンドルを切ると、グラッときやすい。ヨーの立ち上がりが速いというか、ショックアブソーバーの初期減衰力が低いというか、重心が高いというか。どんなに丁寧にハンドルを切っても心地よいモノではない

反面、キビキビ感は演出されており、リアが曲がろうとするのも早い。ちょっとハンドルを切り込めば、FFなのに普通にリアタイヤがキーキーいう。タイヤはコンチネンタルとかグッドイヤーとかそんなんだった。総合すればハンドルのダルさは最小限、丁寧に走りたければ時速40キロで走る事。

ハンドルを回したフィーリングは現代的でちょうどミドルクラスのトヨタ車のようだ。路面からの衝撃をかなりカットし、しっとり感を感じる。

クルマがどっちに行きたがってるかは伝えてくれないのでステアリングインフォメーションという点では希薄。ちょっとでもハンドル切ればフラフラしやすいが直進時はかなり落ち着いた感触を感じられる。

快適性:乗り心地と静粛性

乗り心地

500スポーツのシート乗り心地を評価すれば、小さなボコボコは良く拾い、大きな段差は突き上げ感少なめ

国産車と比較すれば動くサスペンション。輸入車を知ってる方には問題なしと評価されるだろうし、国産車(特にトヨタ)が好きな方には違和感を感じるだろう。

1人乗車なら、特に路面のボコボコを良く拾う。ただその際のノイズは抑えられており、カサカサ音も聞こえてこない。

古い舗装、路面のザラザラには敏感なときも多い。ゴムブッシュで衝撃を吸収している国産車とはちょっと違う(その分直進性が良かったり)。

500のリアシート

ガツンと来るような段差、こちらはショックの渋さなんて関係なく立派に越えていく

できれば多少は減速したいところ。乗り心地はトヨタといえばアルファードまで多くの車種、日産でいえばコンパクトFFクラスより快適。

ホンダ車でオデッセイは同じような路線(値引き入れれば意外と価格も近い)。

静粛性

静粛性に関しては同クラス(同クラスってどのクラス?Bセグ??)の国産コンパクトと大差ない。

それでも細かな異音、ビビリ音とかチリチリしたノイズは、抑えられていて立派な印象。大きな段差がなければ内装やシャシーからの異音は気にならりません。

確認したのは新車〜走行1万キロまでのFIAT500。今後いやなノイズが発生するようになったら追記します。

 


内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!

試乗:リアシート

FIAT500の好ましい点は、室内スペースを犠牲にしてもボディデザインを重視している点。

500のリアシートこれで4人快適というと、ビンボーくさくなってしまうことは間違いありません。

それを承知の上で、リアシートも試乗チェックしました。

リアシートのスペース

リアシートのスペース的には、身長170cm程度の方なら大人でも座れるスペースはある。ただし狭いことには間違いありません。

着座姿勢も、不自然な姿勢で座ることになるので、ドライブ時間が長いと苦痛を感じてくる。また乗り降りがしづらく、アクロバティックな姿勢を要求されるほどではないけど、ちょうどコンパクトミニバンの3列目に乗り込むようだ。

細かな部分ではシートを倒してもスライドしてくれないとなど、協力者も必要かな。

FIAT500のリアサス500のリアサス

リアシートの具体的な使用を考えると、FIAT500はセカンドカー需要に合わせたようなクルマだから、チャイルドシートを付ける場面が想定できる。

ここに子供を乗せてベルトをして、また降ろすのはママさん大変そう

自分だったら子供の頭をぶつけてしまうのは間違いなし;;;; 笑い事じゃありませぬ。

そのほかヘッドレストを伸ばさないと背中に当たって座れない長所としては、この手のFF車、コンパクトカーとしては奇跡的にリアサスが柔らかい。乗り味に関しては快適。

メカ好きなら2気筒モデル

独特のフィーリングを持つ2気筒エンジンとシングルクラッチ自動MTの組み合わせは、とにかく走ってる感が半端ない。

エンジンルームだから、メカ好き乗り物好きな方なら思わず笑っちゃう面白さ。黒子に徹する実用エンジンが多い中、クルマを走らせているという実感。これは愉快!

筆者も初めて運転した際は思わず笑ってしまった。子供のようにテンション上がって笑ってしまう、あの感覚。
高級感を重視した多気筒エンジンに多段ATを搭載した自動車は良いけど高価。だからって安価な4気筒エンジン搭載車は味気ない。それだったらFIAT500。独特の楽しみがある。

ネット上にはメカオタクの為のクルマとか、その他さんざんが多数。それって見方を変えれば、クルマ好きが趣味のためだけに所有できる貴重なコンパクトカー

デザインで選ぶなら4気筒モデル

FIAT500は自動車オタク向けといわれる反面、「ボディデザインが気に入ったんだけど...」なんて女性の方もいらっしゃる。

そんな方には1200cc4気筒エンジン搭載グレードをオススメ。こちら、車両価格も安くなるし、中古車価格もお安め。

どちらにしても、特別気に行った箇所があるクルマは欠点もそれほど気にならないハズ。

アイドリングストップシステムはまだまだ

エンジンルーム・バッテリーFIAT500にはアイドリングストップが付いている。On-Offのスイッチもある。

このアイドリングストップ、冬場でも良く効き、かなり頻繁にエンジンが止まる。駐車場なんかではイヤになるほど。

そんなアイドリングストップ、一見すると優れものそうだが、これが残念。アイドリングストップにも良くできたシステムと熟成不足のシステムがあるということだ。現在のトコロ、この分野は日本車の方が進んでいると思う。

500のアイドリングストップ、ここが気になる

  • 再始動の際の振動が不快。
  • 再始動が遅い。
  • 上り坂アシストシステムが働かない。サイドブレーキを引いて発進する必要あり。

筆者は試乗中、常にスイッチをOffにした。エンジンを掛ける度にOffにする必要があるのは要注意。

 


評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」試乗レポート

FIAT500のメーター1FIAT500のメーター2

参考:中間加速タイム

同乗者による手元のストップウォッチでFIAT500の中間加速力を計測してみました。

計測した条件と結果

計測条件は大人の男性2人乗車。ガソリン残量はメーター読み2分の1。風は体感上なし。タイヤ空気圧フロント、リヤともに不明。道路は直線。タイヤ・ホイール共にツインエア・スポーツ純正。

  • 時速10kmから60kmまでの加速タイム・・・5.38秒
  • 時速30kmから80kmまでの加速タイム・・・6.51秒
  • 時速50kmから100kmまでの加速タイム・・・8.64秒

全て車載メーター読み。現在のトコロ、他車の比較タイムが少ないので比較が難しいデータになります。

巡航時のエンジン回転(メーター読み)

  • 時速80kmの時 ・・・ 約2300回転
  • 時速100kmの時 ・・・ 約2800回転

FIAT 500

FIAT

500 (チンクエチェント)

  • 試乗グレード:”ツインエアスポーツ”
  • ミッション:2ペダルMT(5速)
  • 車両型式:31209
  • 価格:230万円
試乗レポ・ライター

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エンジントルクダンパー
エンジントルクダンパー、効果のわかりやすそうなFIAT500に取り付けてみました!
インプレはこちら:FIAT500にエンジントルクダンパーをつけてみた

FIAT500アバルト


バッテリー
バッテリーは大きめ。アイドリングストップがよく働くのもなるほど納得。

500スポーツのシート
500のリアシート
シート下の収納ボックス スポーティグレードのシートは座面が数センチ低い。身長が175センチを越える方はこちらを選んだ方が良い。
標準グレードのシートだと、頭上のスペースがいっぱいいっぱいだ。

シートベルトアンカー
シートベルトはちょっと挿しにくい形状。試乗の際は焦らず騒がず、ゆっくり差し込んで下さい。



助手席の前のポケットに車検証が入る。

フロアマット
フロアマットは黒基調だが地味さはない。国産車の模様がダメで交換されていた方、これなら如何??

リアサス1
リアサス2
出来上がったモノが良ければ足回りの型式は何でも良いと思う。

給油口

試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。

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