自動車の・評論・メーカー別の特徴「日産」

(2004年記事 日産 ウイングロード
著者:桃花)

日産ウイングロード試乗レポート

超ビッグマイナーで内外装をがらりと変えて、モデルチェンジのようにも思えた後期型。ニッサンのウイングロード(Y11)の試乗レポートです。

比較と辛口評価の試乗レポート

「ウイングロード・Sエアロ(Y11)」

日産
  • グレード:“Sエアロ 2005”
  • 型式:Y11
  • 車両価格:139〜228万円
  • デビュー年:1999年5月〜

ボディデザインで復活!ウイングロード

ビッグマイナーチェンジでADバンを統合し、内外装を大幅に変更したウイングロード。これによって見た目は大幅リフレッシュ。

別モデルと勘違いしてもおかしくない程のマイナーチェンジで、新規車種と思わせるように登場しました。CMは大々的にうたれ、多く目にしたのを記憶しています。これにはマニアックなユーザーからは評判・印象が悪く、ネット上で叩かれていました。

一気に人気モデルに変身

販売面では効果絶大の大復活。このマイナーチェンジで驚くほど販売台数が上昇しました。

フロントマスクを大変更し、インテリアもイメチェン。そうしたら大成功。その魅力的なエクステリアデザインと装飾されたインテリア。クルマの内容は関係ない?と思えるほどの売り上げアップもうなずけるビッグマイナーチェンジでよく見かけるクルマになっています。

後期型ウイングロードは、月間販売台数で20位の記録があります。

ニッサン自動車

若い世代を狙ったデザインは好評で、カローラという名前が嫌な人が多いのも手伝い、日産の低迷期の中で貴重な人気車種になりました。

外装と同様、内装のデザインも若い世代向きのデザインで魅力アップ。質感は乏しいですが10代のドライバーから好評というインパネデザインは、開発者のねらい通りに機能したと思います (私、桃花もと好きでした)。

ウイングロードは当初、排気量2000ccのラインナップがあって200万近い価格で売られていました。試乗しましたが200万円という価格は厳しいと感じる内容で、割高感を感じたのを覚えています。

中身はカローラ圧勝。イメージはウイングロード圧勝

1500ccモデルは、ライバルのカローラフィールダー1500ccと同じ価格で販売されていました。価格は一緒でも、内容的はウイングロードとカローラフィールダーとでは大きな差があります。
カローラフィールダーは軽量で高剛性なボディという上で、高級車的な乗り味、静粛性だって悪くなく、レベルが違うほどに乗用車的です。

一緒なのはコンパクトワゴンというカテゴリーだけ。内容で比較すれば難しいです。ウイングロードを買う方は日産の大事な大事なお客様。

イメージ良いのが魅力

ジジ臭いカローラに対し、フレッシュなイメージのウイングロード。日産派ユーザーの他、カローラには乗りたくないと考えている方から支持を受けたと思います。内容は気にせず、もしかしたら試乗はしないで、内外装のデザインに惹かれて購入した方も多いのではないでしょうか。

評価とレビュー記事

リアシートの広さ

ウイングロードの室内は、狭いです。リアシートに男性は、やっと乗れるくらい。私は気になりませんが、ワゴンってリアシート広いイメージありません?

リアシートの快適性

快適性では特に静粛性が低いです。室内には大きくロードノイズが入ってきます。逆にこちらはワゴンなら当然ともいえるわけですが、ライバルのカローラフィールダーはもっと静かです。
2対2のデートにはきつめかしら?

乗り心地

サスペンションはカローラより硬めながら、ストロークは感じます。ただボディがユルユルでブルブル感が続きます。もしかしたらシートが原因かもしれません。

ガバっと飛び出し感

エンジンはちょっとアクセルを開けてもいっぱいスロットルが開くような感じ。加速中はATミッションのショックも大きめです。

内容よりイメージで勝負

価値観で選べないのがこのウイングロード。昔ながらのイメージをそのまま伝えているカローラより、イメージ良好。フレッシュな内装のデザインだって、パッと見てすぐ気に入るはず。どちらがお年寄り向けかと聞かれれば、それはもう考える必要も無いほど。

ウイングロードにはライバルは存在しないのかもしれません。

ウイングロードを使うなら

このウイングロードで友達や恋人と遊びに行くなら、もう少し快適なクルマが欲しくなっちゃいますし、その方が楽しめると思います。

もちろんただ走るだけなら問題ありません。長距離走るのがキツイです。初めて車を買う人をターゲットだとすると、ちょっと酷いですよ日産さん、なんて思っちゃいます。

実際はウイングロード、日産自動車が大変な時期にがんばってマイチェンして、スタイルとイメージで何とか人気を回復したクルマでした。中身は改良できなくてもイメージで勝負。

この手腕はすごいですよね。今までもこれからも、内外装のデザインを押さえれば人気車になるのはわかっていること。こんな事ができるなら、不人気車も蘇る。これからにだって期待が持てます。

ナビなしなら収納ボックスになる。この場合ナビ+オーディオで計4DINのスペース。最小限の加工でいろいろ楽しめる。これも日産車の特徴。

なんだかんだで積極的に選んで文句なし

結局のところ、乗り心地や走行安定性、静粛性なんてものは、ずっと同じクルマに乗っていれば慣れてしまいます。そしてウイングロードより上級なクルマに乗らなければ、こんなものか、という感覚になってきます。

これをいってしまうと、試乗比較レポートそのものが意味をなさなくなり、本末転倒ですが、つまり内外装のデザインがトレンドから外れてなければ、買って後悔することはそんなに無いわけです。多少の後悔はどんなクルマを選んでも一緒かもしれませんしね。

ということは、内外装のデザインが良い、今の流行に合っていると思えば、積極的にウイングロードを選ぶことも大いにありだと思います。

ニッサン ウイングロード

ニッサン

wingroad (ウイングロード)

  • 試乗グレード:“Sエアロ 2005”
  • ミッション:4AT
  • 型式:Y11

エンジン

  • 排気量:1500cc
  • エンジン型式:QG15DE

その他

  • ボディサイズ:4470/1695/1500mm
  • 車重:1170kg
  • 発売時期:1999年5月〜2005年11月(2001年にビッグマイナーチェンジ)
  • 新車時価格帯:139〜228万円
試乗レポ・ライター

当記事は「桃花」がお届けします
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WFY11 - QG15DE 1500cc 1999年〜
40B19L

 
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比較評価
エンジン質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
お買い得度 5段階評価


最上級となる「ZX」の内装


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