160系カローラフィールダー(NZE161)のMTモデル、1500cc。3ペダルMTの試乗レポート。
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内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
内容は暇つぶしにちょうどいい程度の内容です。
CVTモデルの”まじめな”試乗レポートを用意しています。
カローラフィールダー(CVT)試乗レポート
試乗内容は限定的。第一印象重視で、一般的な表現を心がけています。
自家用車の所有が一般的でなかった時代からベーシックカーとして存在し続けているカローラ。
ネーミングも現在ではサブネームこそ付けどカローラという名前は普遍。
バブル期にはミニセルシオと言われるほど豪華装備を身にまとう時代もありましたが、トヨタ中のポジションはほとんど変わらず。
ライバルの多くが、車格を上げたり下げたり、名前を変えたりする中で、カローラというブランドを守り続けていることには敬意を払わずにはいられません。
数あるトヨタラインナップの中で最もトヨタらしいクルマという面からも、キャラクターは守られ続けています。
日本だけでなく世界でカローラという名前のクルマが販売されています。
中身は日本仕様とは別物らしいですが、世界のベーシックと呼ばれるVWゴルフを寄せ付けないほどの累計販売台数を誇っているとのこと。
試乗したカローラは、160系カローラフィールダーの1500ccモデル。グレードはエアロツアラーで3ペダルMTです。
試乗は限定的ながら、クラッチキックやトラクションコントロールが効くほどのスタートダッシュも試しました(安全性のテストということで)。内容はネタ的です。
当ページはネタ的要素がメインです。通常の試乗レポートは別ページに掲載しています。
このE160系カローラフィールダーは先代モデルより全長を60mmも縮小。そしてベースはBプラットフォームといわれるヴィッツ系になりました。
(ホイールベースが違うので拡張版Bプラットフォーム?)
先代までのカローラは、「日本向けMCプラットフォーム」と呼ばれるプレミオ/アリオンと同じモノだったので、ベースからしてサイズダウンということになります。
カローラフィールダーのボディサイズは全長/全幅/全高、4360/1695/1475mm。
なるほどこれなら、このカローラにハイブリッド版が登場すれば、それはアクアセダンという内容になりそう。
このサイズダウン&車格感ダウンにより、E160系カローラは、ヴィッツセダンだったプラッタやベルタ、ヴィッツワゴンであったプロボックスの後継車も兼ねていると思います。
サイズダウンによって車両価格もダウン。セダン「アクシオ」もワゴン「フィールダー」も1500ccベースグレードの価格はお値打ち価格。
一般的なBセグメント・コンパクトカーの1500ccエンジン搭載グレードよりお買い得感は高いです。
販売台数のうち、多くが法人登録やレンタカー登録されるらしいカローラアクシオ。
白や銀のボディカラーだと業務用かと思われてしまうほどにプライベート感が低いです。
そして高い代換え需要。平均販売年齢は70歳に届くのか届かないのかというレベル。これでは積極的にカローラを買いたいという気持ちはなくなります。
そこで出番となるのが、ワゴンのフィールダー。「これならどうですか?」と、営業マンが勧めてきそうです。
セダンのトランクパートをちょいと変えたワゴンというジャンルは、ヨーロッパの一部を除き世界中で人気減少傾向。
ただドイツ車では今でも、セダンより上級というイメージがあると聞きます。日本ではワゴンというとバンのイメージから、営業用を連想される方もいらっしゃいますが、筆者の周りのイメージでは、セダンより優雅という意見が強いです。
ワゴンボディになると、ハイトワゴン系・トールボーイ系も競合車に入ってきます。現在の人気はスライドドアを備えるハイトワゴン系ですので、ワゴンのカローラフィールダーは、クルマ本来の魅力で競合車を超えなければならないわけです。
でないと、積極的にカローラを選ぶ理由が希薄です。選ぶ楽しみが増えるだけとも思えます。
先代までのカローラはセダンもワゴンも「トヨタらしさ」が強いものでした。
室内に入ればすぐわかる、安定のインパネ形状にお約束の内装カラー。
上級セダンと意匠統一、トヨタ流セダンを引き継ぐ形状で、プチ豪華さを強調した内装でした。
今回の160系カローラでは、内装デザインは違った方向と思えます。カローラらしい独特のデザインで、コンパクトらしい軽快なイメージです。質感という点でも、豪華さは意識させないものになっています。
シンプルな機能美が重視されたようですが、最上級グレードではこれでもかと言うほど光沢パネルで装飾されます。立派なカローラをお望みのユーザーにも対応というわけですね。
この傾向はドアトリムの質感や形状も一緒です。
見ても触ってもコンパクトカーの”それ”。シートも座り心地だけでなく、表地からして安っぽいです。
シートをパンパンと叩いて押してみましたが、まるで座布団の感覚。
もちろん、カローラというクルマの意味を考えれば、文句はありません。寧ろ「美」ですね。
左の画像:フィールダーエアロツアラーのメーター。
右の画像:セダンベーシックグレード。
内装パネルの加飾にも違い。
カローラの内装で良い点。ナビ・オーディオパネルが上を向いていて、傾斜がやや強め。
「液晶部の視野角がドライバーに合う」というメリット以上に、「上級車種に乗っている感覚が得られる」。そんなメリットを感じます。
ただの絶壁じゃますます商用車ライク。ダウンサイジングでカローラを選ぶ場合に、さりげなく良い点です。
一見、足下が狭いリアシート。ただし実際に座ってみると少し印象が変わりました。着座姿勢がアップライトな姿勢ということと、フロントシートのシートバックが薄いために、思ったよりスペースが確保されています。
ヴィッツなどより広いですし、リアシートが飾りに近かった一昔前のコンパクトセダンとは違います。
積極的に優れているのは、乗り降りのしやすさ。お歳を召された方、背の小さい方、乗り降りがとてもラクだと思います。
ハイトワゴンやミニバン系のスライドドアより好印象!
例えばこの部分の足の抜きやすさだって、他のコンパクト〜Cセグクラスより全然いい。
お父さんお母さんがジジババになった。それなら重要な比較ポイントは広さより乗り降りのしやすさだと思います!
試乗車はカローラフィールダー1500ccエアロツアラーのMTモデル。
走行するとどんな感じ?一言でいえばヴィッツセダンである「ベルタ」のような感じ。
それでもベルタよりはゆったりしていてピョコピョコするチープさは減っています。カローラは運転しやすいこともあり、ベルタでイヤだった感じも伝わってきません。
車重が軽いこともあり、路面がボコボコしていると軽〜い感じ。先代までの重厚感が重視されたカローラとはちょっと違います。
昔ながらのコンパクトセダンというべき感覚が強いです。
操作系はまさにカローラ。軽いステアリングにアクセル、ブレーキ。そして今回はクラッチにシフト操作。どこも軽く、統一されています。
試乗を始めた瞬間にゆるい運転が頭に浮かびます(エアコンのスイッチのみ軽くない)。
走行中、フィールダーがワゴンらしいと感じる部分は一つだけ。それは路面の継ぎ目で、リアの方からする音。これがハッチバックらしい音という点。
それ以外では、例えばリアからのロードノイズが大きいなどといった点はわからなかった。リアシートに座ってみるとまた印象は変わるかもしれません。
カローラのエンジンはトヨタの1500cc、「1NZ」型。多くの車種に搭載される、実用型パワーユニットです。
質感低い反面、加速力は立派という特徴を感じます。
同排気量の他車エンジンと比較しても、加速力は一歩リードというか、体感的な加速性能に優れます。
現在の小排気量車では、トップエンドのパワーを除き、CVTの制御によってパワー感の違いが出やすいです。そのため僅かなエンジンパワーの差に意味はないと思います。
MTの場合は、ギヤをホールドして様々なアクセル操作をすれば、エンジンの特性がよくわかります。
試してみれば、中回転で元気があるように感じる。低回転ではパワー不足。中回転で加速力が盛り上がって元気に加速。
そこから高回転に向けての盛り上がりはなく、ただ回っているような感じ。
MTの場合にはギヤチェンジをサボりたくなる場合も考えると、2000回転以下のパワーも欲しい。高回転ではスポーツエンジンではないので不満はいえませんね。
質感は予想通り、相変わらずの「1NZ」エンジンのそれ。
このクラスのエンジンではコストダウンが至上課題でしょうから、カローラに関しては贅沢をいわず、要望もなし。ずっとこのエンジンでいから、とにかく安くという姿勢を継続して欲しいと思います。
現在ならまだ、お金を出せばいいエンジンを味わえますしね。
カタログスペックは最高出力109馬力(6000回転)、最大トルク13.9kg-m(4800回転)。エンジンのカタログスペックは燃費スペックと一緒で、当てにならないのでご参考に。
参考ついでに、JC08モード燃費は17.6km/Lです。
試乗中ホイルスピンをするようなスタートとクラッチキックを試しました。MTの場合、これら安全性のチェックに大事だと思います。
申し訳ありません。完全にジョークネタです。
停止状態からエンジン回転を上げておいて、一気にクラッチ繋いで全開。これにより、ぬかるんだ路面や滑りやすい路面での発進しやすさがチェックできます(ホントかウソかわかりません)。
結果は、横滑り防止装置のトラクションコントロールが効いて、「ゴ、ゴ、ゴ、ゴ」とタイヤから音がした。少し滑って少しブレーキが掛かるの繰り返し。キュルキュルというホイールスピンの音はしないが制御は荒い。スロットルが絞られる感じでもない。
ぬかるんだ路面からの発進では、横滑り防止装置をカットしての発進がよさそう。
走行中アクセルを多めに開いてクラッチを蹴っ飛ばす(一瞬切ってすぐつなぐ)。
これによりエンジンとタイヤに回転数の差が生じるので、雨の日にシフトダウン失敗の場合の挙動がチェックできる(冗談です)。間違えて踏んでしまったテストができる(ホントです)。
少しハンドル切って2足全開、そしてクラッチをキック。
結果、車体にはほとんど衝撃は伝わってこない。こちらもタイヤが「ゴ、ゴ、ゴ、ゴ」と音を出しただけ。ギヤチェンジ失敗して事故ったなんてことはなさそう。安心です。
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上段:フィールダーエアロツアラーのメーター。下段:セダンベーシックグレード。
ドアトリムはずいぶんと質素になりました。
カローラらしからぬデザインに進化した内装。
リアシートの足下は広くない。しかしセダン/ワゴンとしてはアップライトな姿勢で座るため、そこまで狭さは感じない。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。