自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2012年記事 トヨタ カローラフィールダー
著者:ヒラリー男爵

カローラフィールダー試乗レビュー「2」

160系カローラフィールダー(NZE161)のMTモデル、1500cc。3ペダルMTの試乗レポート。

当ページは2ページ目です。

「MTの話題と競合車比較」

トヨタ
  • グレード:“1.5エアロツアラー”
  • 型式:NZE161
  • 車両価格:176万円
  • デビュー年:2012年〜
カローラフィールダー内装1カローラフィールダー内装2

内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!


  1. 分割 - カローラフィールダー試乗「1-1」MTモデル特徴
  2. ここ - カローラフィールダー試乗「1-2」MTについてとライバル比較

CVTモデルの”まじめな”試乗レポートを用意しています。
カローラフィールダー(CVT)試乗レポート

簡単な試乗による簡単なレポート、プチインプレッションです

試乗内容は限定的。第一印象重視で、一般的な表現を心がけています。

マニュアルミッション(MT)

カローラのマニュアルシフト貴重な貴重なマニュアルトランスミッション。趣味としてクルマを運転するなら、これほど優れたミッションはありません。

ダイレクト感強く、情報量多く、積極的に好きなポジションを選べ、シフトダウンでは脳汁が溢れる快感

今回もMTを用意してくれたカローラには感謝です。

気軽さが強いMT

カローラのMTは、イージーで楽ちんなタイプ。クラッチペダルは軽いし、シフト操作も軽い。半クラッチ領域も広く、無神経に扱ってOK。

さらにエンジンの揺れも低速時のスナッチも気にならない。そしてカンだけで適当にシフトチェンジしてもショックを伝えてこない、実用車的なMTです。

渋滞中でも苦にならないのがカローラのMTは、気難しさがなく不慣れな方でもギクシャクせず運転できると思います。

実用性を重視された特性だから、細かい事を気にせず好きなギヤを選べるという、MT本来の役割を再確認できます。各種ATと比較すれば機械的寿命の長さにも期待。

積極的に走る場合

積極的にスポーツドライビングする場合を考え、走行中に1速までギヤを落としてみました。

「クラッチ切ってシフトを1速ゲートに軽く押しつけた状態でアクセルを煽る」。回転数が合うとスコンとギヤが入るのでクラッチを繋ぐ。

メインメーターこのとき1速5000回転でクラッチをミートしたんですが、全く問題ありません

よくあるMTでは、「力ずくで入れないと1速に入らない」とか、「回転数が合ったのがわからない」とか「そもそも走行中は1速に入らない」なんて事があります。

カローラのMTなら細かいこと考えなくてOK! 悩むこともないので楽しいトコだけ味わえる飽きるのも早いかもしれませんが、初めてのMTならきっと楽しめます。

実直な試乗レポートは別ページで!

当ページはネタ的要素がメインです。通常の試乗レポートは別ページに掲載しています。

ラゲッジスペースについて

フィールダーのラゲッジスペース

ラゲッジスペースラゲッジアンダートレイ

左がラゲッジスペースの写真。右がラゲッジアンダートレイ

フロアボードの下のスペース。フィールダーのラゲッジ奥行きは「97cm」ということで、まずまず納得の奥行きがある。ワゴンの荷室スペースを考える場合、実際多くの場合で容量じゃなくて奥行きが使いやすさのポイントですね。

アンダートレイは、奥行きと幅は十分だけど、高さがない。スニーカーとか非常用工具あたりの入れ歯になるのかな。秘密のスペースとして利用すれば、手持ち花火とかHな本の収納場所とか、活用方法はいっぱい。500円玉で貯金したらいくら貯まるんだろう??

フィットシャトルのラゲッジスペース

シャトルのラゲッジスペースシャトルのラゲッジアンダートレイ

カローラフィールダーのライバルといえば、一番はフィットシャトルでしょう。フィットのストレッチワゴンです。

フィットシャトルもBセグベースのCセグメントサイズということで、似たようなキャラクターの持ち主です。

フィールダーとシャトル、ラゲッジを比較すると、シャトルの奥行きは100cmだから、ほとんど差はなし。差があるのはアンダートレイのスペース。シャトルの方は本当に荷物が入れられる大きなサイズが用意されています。

この寸法は「奥行き60cm、幅52cm、高さ23cm」。写真奥に見える仕切りの位置は移動可能。

コストパフォーマンスは高い

価格は先代モデルより安く設定されています。カローラアクシオ/フィールダー共に値下げです。

絶対的にお得な値付け!

ベースグレードの価格は、アクシオ1.5Xで144万円。フィールダー1.5Xで159万円。アクシオ1300ccはさらに5万円安いですが、コストパフォーマンスが悪いので割愛します。

装備面でお得!

上位グレードでは先代と同レベルの価格帯。ただ、装備内容として、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグ、VSC(横滑り防止装置)が標準になっています。

税金面でお得!

またアイドリングストップはオプション。これを装備すると、取得税減税が75%になり、翌年の自動車税も50%になるとのこと。

これは安い!お得!

この内容でこの価格は安いと評価しても良いんじゃないですか。だって限りなくCセグメントに近い、Bセグメント以上Cセグメント未満なセダン/ワゴンですよ!
普通に運転できればそれでいい。あとはコストダウンというまさにトヨタらしいクルマです。

一般的にコンパクトカーで1500ccといえば、車両価格150万円以上が当たり前。カローラも装備充実グレードになると165万円などとなりますが、1500ccベースグレードでもクルマの本質的な部分は一緒です。

代表的ライバル他車との比較

フィットシャトル

ホンダ

カローラフィールダーと同じように、Bセグメントのフィットをストレッチさせたモデル、それがホンダのフィットシャトル。

比較すれば実用性でわずかにフィットシャトル優勢。

静粛性など乗員の快適性でカローラフィールダー優勢といったところ。

セダンのアクシオ、ベルタとの比較

この160系カローラは、ベルタやプロボックスの後継車としての役割も兼ねそう。ということで、ベルタとの比較をしてみます。

筆者の身内(叔父)がベルタを購入しました。その叔父はベルタに家族を乗せ、首都高でタイヤをキーキーいわせて走るほど元気に走る運転好き。

そんな叔父がカローラアクシオを試乗しにいったそうなのでハナシを聞いてみました。

カローラの方がコーナーでの安定感が高く、首都高の路面の継ぎ目のような場所でも不安を感じないらしい。また居住性では、リアシートがベルタのように固くないのがいいとの事。たしかにベルタのリアシートは拷問です。

ちなみに「インプレッサはさらにいいよ」。というと、「トヨタは知ってる営業マンががんばってくれるから」と一言。

やはりトヨタ車が人気の理由って、そういう現場レベルの何かなんでしょうと、違う部分で納得しました。

セダンのアクシオ、ライバル比較

アクシオのライバルはスバル・インプレッサG4

こちらインプレッサの価格は1600ccベースグレードで155万円。装備充実の2000ccで185万円。

この2台を比較すると、クルマとしての評価は全面的にインプレッサの勝ち。軽くてラクチンという部分はカローラに分があるが、インプレッサも柔らかい足回りにラクに運転出来る普通のセダン。

しかしよくよく試乗すれば、インプレッサはどうしちゃったの?というくらい質感が高いのがわかる。柔らかなサスペンションはストロークの長さも感じるし、工事しているようなデコボコ道ではノイズも最小。

クルマに高級感あるのはインプレッサ。これはカローラとの比較だけでなく、プレミオ/アリオンとさえ比較できます。


カローラフィールダー・メーター1カローラフィールダー・メーター2

その他のライバルとの比較

カローラもフィールダーだと同価格帯のライバルは多いです。カローラフィールダーの全長は4360mm。近いモデルを記載します。

インプレッサの。全長はカローラよりも長い。走行的内容で選べばベストの選択肢。

フィットシャトルはガチライバル。フィットらしい内外装にラゲッジの使いやすさが特徴。

ウィッシュは格上だけど価格は安くお買い得度はNo1。ベースグレードでも装備充実で燃費も良好。反面、質感ではインプレッサやオーリスに及ばない。

オーリスは2代目になり万人向けのコンフォート性能を持つ。その代わり価格もアップ。荷室の広さよりクルマの質感を重視するならオーリスを。エンジンは一緒。

フリードはカローラよりコンパクト。ただし室内の広さは凄い。フィールダーだとちょっと地味だなぁと感じればフリードも選択肢になり得るが、車両価格がやや割高。

トヨタ・カローラフィールダー

トヨタ

E160系corolla (カローラ)

  • 試乗グレード:“1.5エアロツアラー”
  • 型式:NZE161
  • ミッション:5MT
  • 新車時価格:176万円
試乗レポ・ライター

当記事は「ヒラリー男爵」がお届けします
ヒラリー男爵

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CVTと5MTモデルのシフトセレクター4WDを除く多くのグレードに5MTが用意される。シフトノブの後ろにサイドブレーキレバー、その下に横滑り防止装置の解除スイッチがある。




ノーマル系とエアロツアラー系バンパー



ワゴン(フィールダー)とセダン(アクシオ)のリア周り。


ラゲッジスペース。上段がワゴン(フィールダー)。下段がフィットシャトル。
フィールダーのラゲッジ奥行きは97cmということ。フィットシャトルの奥行き100cmとだいたい一緒。



ラゲッジアンダートレイ。上段が初期型フィールダー。中段が26年式フィールダー。下段がフィットシャトル。
天地方向の深さはないが、幅と奥行きは広い。スニーカーをしまうなら10足は入りそう。
フィットシャトルのアンダートレイ、深さ23cmでフィールダーの倍くらい。

試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
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