自動車の・試乗レポート(日産)

2007年記事
著者:元自動車整備士

日産・ブルーバードシルフィ試乗

試乗レポートは日産ブルーバード・シルフィ(1800ccモデル)

比較と辛口評価の試乗レポート

「ブルーバードシルフィ1.8L(G10)」

日産自動車
  • グレード:“1.8L”
  • 型式:G10
  • 車両価格:G10
  • デビュー年:-

ちょうどいいコンパクトサイズとワンランク上の上質感が特徴のミドルコンパクトセダン。
※当サイトは辛口の試乗評価が特徴です。
評論家の先生がお伝えしにそうな点も記載しています。

ベースはサニーと共通に変化

高年齢層をターゲットに、旧サニーをベースにして作られたのが、日産ブルーバードシルフィ。前世代のコンセプトとサニーをベースに、上品な1クラス上の車格をイメージさせる外観とエンジンライナップ。それでいてボディサイズや面影はサニーのそれです。

ブルーバードという名前が付きながら、中身はサニー。価格はブルーバードの価格帯。それがブルーバードシルフィの正体みたいです。よく言えばダウンサイジングの先駆者。セダンのダウンサイジングは時代の流れになっています。

微妙な車格のシルフィ

ブルーバードシルフィのデビュー当時、ブルーバードは1800ccと2000ccをメインにした車種として、販売していました。

そこへ、ブルーバードと同じ車格に思えてしまうブルーバードシルフィが登場。1500ccをメインとしながらも、1800ccと2000ccをラインナップ。シルフィは下のクラスのベースを使用して、ブルーバードと同じ価格帯で販売したいという意図が見受けられます。

2000ccエンジンの用意は、ブルーバードの代換え用でしょうか、わかりやすいです。

シルフィは日産の過渡期にデビューしたクルマで、確かに上品なイメージを持っていましたが、実際はサニーそのもの。「ユーザーである高年齢層を騙したような形」とまで評価されました。

実際にはユーザーは賢く、さすがに売れませんでした。

本当は、間違えにくい車名を避け、コスト低減の分を快適性向上にでも当ててくれたら嬉しいんですが、そういう例はなかなか思いつきません。

ミッションにCVT

このシルフィ2000ccモデルはミッションがCVTです。

このCVTはギクシャクし、走りにくい部分があるので、できれば外したほうが懸命です。まだ未来の技術的な部分です。車両値段も200万円オーバーと、けっこうなお値段ですしね。

サニー後継車で200万円?ティアナの価格に近すぎます。これなら「ティアナ」または「セフィーロ」を選んだ方が賢い選択と言えそうです。駐車スペースなどボディサイズに制限がなければ、ティアナの内容と価格は魅力です。

室内・内装

内装はチープで少々嫌みな造形ですが、ちょっと見方を変え昔ながらの価値観で見れば、品のいい木目と上質感のあるシート素材を使用しています。(薄いテカテカクリアのパネルにモケット生地のシート)。

一台のクルマでかけられる予算は決まっているはずで、それをどこに配分するかでクルマの持つキャラクターに違いが出てくると思います。

このブルーバードシルフィでは、内装部材をがんばったと思えます。細かいことはよくわかりませんが、クルマ的に内装が”ウリ”、そんな気がします。

ステアリングはニッサンが多くの車種共通でつかっていた、アレ。カタチおわかりでしょうか?写真を見ればすぐにあぁあれね!とぴんと来ると思います。

それからブルーバードというわりに室内は狭く、特にリアシートには乗り込みにくいのは欠点。リアシートは足下も頭上も狭いため、男性が乗るのは厳しいかもしれません。

シルフィの試乗インプレ

1800ccのシルフィを運転して、内容はやっぱりサニークラスだと感じました。

エンジンは余裕

その分エンジンには余裕を感じ、1800ccという数値以上に不満はありません。燃費は地方都市で10キロくらい。

サスペンションは柔らかく、リバンプはフワフワします。パワーステアリングも柔らかいというか、剛性感なく、滑らかさにかけるラグジュアリー。ちょっとチープな印象です。ペース上げれば俯瞰感強く、ハイペース走行したいと思わないのが利点でしょうか?

柔らかいのが特徴で長所

いや違います。柔らかいサスペンションはブルーバードシルフィの長所です。

皮肉ではありません。多くのセダンがモデルチェンジの度に足回りを固め、引き締まった剛性感をアピールしています。しかし柔らかい足回りでゆっくり走りたいという話も良く聞きます。

なので、ゆったりボディ&ゆったり足回りのクルマがなくては困ります。

立派ではないけど気楽

車重が軽くコンパクトサイズ、トレッド狭くホイールベースも短い。だから重厚感なんてなく、ペラペラな感じを受けるかもしれませんが、こういった車種では足回りの粗が目立ちやすいみたいです。少しでもしっとり感が欲しければ、常にガソリン満タン、トランク満タン。特にリア周辺を重視して、クルマを少し重くしてみて下さい。

このシルフィのライバルはトヨタのカローラプレミオ・アリオンでしょう。車両価格的にはアコードも比較対象に入ってきます。

1500ccモデルを選ぶならカローラと比較、1800ccや2000ccを選ぶなら、プレミオ/アリオンの他にホンダのアコードとバッティングですね。

日産とのお付き合いがあれば指名買いになりそうなクルマですが、内容的にはアコードがお得だと思います。
アコードには欧州車風のテイストがあって新しい価値観を気付かせてくれるかもしれません。

ライバルと比較して

ブルーバードシルフィのライバルと言えばトヨタならプレミオ/アリオン。ホンダならアコードやシビック。スバルならインプレッサまたはレガシィ。

つまり意外にもビッグネームが揃います。ジャンル的にはロアーミディアムセダン。近年不人気のクラスだけあり、統廃合や車格変更といったラインナップ再編成が繰り返され、実際に価格や排気量でバッティングするライバルは異なります。

例えばトヨタのプレミオ/アリオン。このクルマも現在では1500ccをラインナップし、中身はほとんどカローラに近い。それでいて価格は高め。
しかしこのクラスのセダンでは非常に人気が高く、それは誰にでも受け入れられる外観デザインがポイントとの評判。

シルフィ本来の車格、つまりサニーとなればライバルはカローラ。カローラと比較すればシルフィは価格が上です。値引きで逆転する可能性はあります。

内装の品質はシルフィの勝ち。ゆったり感もシルフィ一歩リード。またどちらも旧来的な価値観、センスが重視されてデザインされたクルマだと思われますが、どちらかといえばカローラの方が脱却を感じさせ、今風のコンパクトセダンに近い存在かもしれません。

このクラスのセダン

コンパクト~ミドルサイズのセダンは、どれも味が薄く、良くも悪くも昔ながらの価値観とコンセプト。クルマが古くなったから買い換える需要が最優先。今までと同じでいいというお客様重視なのが想像出来ます。

つまり昔から同じようなクルマに乗られている方が優先。比較は意味をなさず、新たにこういったクルマを買う人は少なく、本質的な内容ではあまり評価されないと思います。

それでも、安くても豪華に見えるクルマが好きなら、コンパクトカーやミニバンより評価は高いはず。価格の割に豪華、価格の割に走りが快適、セダンはそうした基本性能で優れます。

安くて内容がいい。トランクのありがたさを今一度。「安い+豪華」というのは矛盾した話で、これ自体がカッコ悪いワケだが、走りの質感、静粛性、乗り心地、こういったポイントでコンパクトセダンが積極的に選べる、実は筆者もそんなトレンドが来るのを切に願っています。

日産 ブルーバードシルフィ
日産
bluebard sylphy(シルフィ)
  • 試乗グレード:“1.8L”
  • ミッション:4AT
  • 年式:2000y
  • 車両型式:G10
概要
  • 排気量:1800cc
  • エンジン型式:QG18DE
  • ボディサイズ:4470/1695/1445mm
  • 車重:1160キロ
車両型式
  • FG10 - 1500cc
  • QG10 - 1800cc
  • QNG10 - 1800cc 4WD
  • TG10 - 2000cc
試乗レポ・ライター

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適合バッテリー

ブルーバードシルフィ

G10 QG10 1800cc 2000年~
42B19L

※2000ccモデルはサイズが異なります。

比較評価
エンジン質感 5段階評価
駆動系質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
お買い得度 5段階評価


地味だが品があるデザイン。爺くさいが上品な落ち着きさがうまく表現されていると思う。全長は4495ミリのコンパクトミドルセダン。


日本風の装飾、これがミドルコンパクトセダンの伝統と定番。ぱっと見の豪華さはなかなかのもの。


アクティブヘッドレスト。衝撃をうけるとヘッドレストがお辞儀をする構造。ブルーバードシルフィ以降のクルマでは当然の装備となっている。

レビューワー・著者情報

ヒラリー男爵

ヒラリー男爵。自動車販売の経験あり。同僚のおクルマ整備士と試乗やメンテナンスを行い、レビュー記事にします。

経験や特技は豊富。現在は会社経営しながらYoutube動画の制作をしています。

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