間違いいっぱいの自動車選び。ハリアー・ハイブリッドの試乗レビュー。
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トヨタ・ハリアー・ハイブリッド(2024年式AXUH80)グレード「G」の試乗レポート。
2024年式ハリアーハイブリッドのフロントシート乗り心地に関する印象。
最初に比較。同じ2024年式ハリアー同士で比較して、ハイブリッドとガソリンでは乗心地が異なるように感じました。
正確には「ハイブリッドG」と「ガソリンS」の比較。またデビュー当初のガソリンSはこのハイブリッドと同じような感覚。
2022年のマイナーチェンジか、もしくはどこかのタイミングで差別化が進んだと思われます。
柔らかく、かつ重厚で、低速時に優れる乗り心地なら2024年式ガソリンモデル、グレード「S」が良かったです。
当ページで取り上げているハイブリッド車は、ゆったりした乗り心地よりキビキビ感が優先されているだろうと思う感覚。
もちろん乗り心地が悪いってほどではないんだけど、気になる部分はいくつかあります。
サスペンションは伸びる方向が目立ちやすい傾向。段差ではリアサスペンションが伸びやすく、ハンドル操作ではフロント外側が伸びやすい。
なのでドシッとした重厚感は控えめ。もっと縮む方向の動きが目立つと、重厚と感じられると思います。
ハリアーハイブリッドGの車重は1650kg。クロカン系から見れば軽く、乗用車系としては重めな部類。ただ重厚感っていうのは単純な重さ以上に作りが影響しそうです。ハリアーに限った話じゃなくてね。
フロントサスペンションは動きやすく、リアサスペンションは動きにくい。メリハリを感じるくらいに差があります。
乗り心地に限って言えばピッチング(前後の揺れ)が目立ちやすくなる傾向。もしくはドライバーは疲れやすく、リアシート乗員はゴツゴツを感じやすかったり。
このハリアーでは運転席か助手席で衝撃を感じにくいです。ただ前後の硬さ違いを意識される方だと気になる乗り心地かも。
前後の揺れも、逆のバランスの方が感じにくいです。
リアが硬いということは、速度をあげた時の安定感で良さを感じやすい。万が一、滑りが止まらないほど左右に振られても、コントロールしやすい。そんなメリットは思いつきます。
乗り心地でいえば前後同じように感じさせるバランスがよく、これだと乗員は、前後の揺れを感じにくくなります。揺れが目立ちにくく、揺れても一体感あって疲れにくい。
しかしトヨタのハイブリッド車は「バネ上制振制御」という機能が備わります。伸び上がる瞬間にキュインとモーター回し、前後の伸び上がりを調整。
ラジコンやっていると、外から見て効果がわかります。実車だとOn-Offできないと効果の体感は難しい。他の影響のほうが大きそうだからね。
それでも、体感できるかできるかできないかを別にすれば、効果はあるはずです。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
ハリアー・ハイブリッドで感じたハンドリングやステアフィール。
フロントサスペンションは柔らかく動きやすいです。そしてハンドルは細かな操作にも効きが良いので、前が敏感に動くと感じやすいです。
リアが動かないのにフロントは簡単に伸び縮みする。こうした部分ね。
前だけ動きやすいと、常に丁寧な操作を求められるので疲れやすい傾向。丁寧な操作=先読みして早め早めに操作を始め、ゆっくり操作する必要があるからね。
ハリアーハイブリッドは、ハンドルを回す重さがどっしりしていて、平たく言えば重めに設定されていて、これで神経質な部分を緩和させている様子。
ともすれば子供っぽいとも言われるキビキビ感だけど、ハンドル回し心地も合わせて考えると、しっかりバランスされていると思えます。
ハンドルの重さはハリアーガソリンモデルより重く、関係の近いクラウンやカムリよりは軽い。
このハリアーに乗った翌日、カムリに乗ったら重く感じましたので、上記で重いではなく、ドッシリという表現を使いました。
ハリアー試乗中、スッと入る瞬間は感じられなかったので、終始ドッシリで変わらず、といった感覚です。
細かい操作に反応してくれる良さ=ステアリングやフロント周りの剛性感って、相応なダイレクト感が伴ってこそ、魅力を感じられると思います。
ハリアーはそのダイレクト感があって、良さに繋がってます。
例えば、同じ衝撃を吸収するにしても、サスペンションが動くのか、ゴムが吸収するのか、このあたりによって違いを感じます。
ゴムブッシュやタイヤが吸収し、サスの動きを感じにくいのに衝撃もカットされるタイプは、ステアフィールでいうと曖昧で運転しにくいとなります。
ハンドル操作でフロントは容易に伸び縮みするんだけど、ちょっと内側が伸びる感覚。
連続するコーナーで切り返す時などわかりやすい。
理想は内側が伸びるより外側が沈む感覚。SUVだから仕方ないのかな、とも思う部分です。サスの取り付け位置やジオメトリーと着座位置の関係とかね。
滑らかです!効き良いです!高性能です!一方で、無味無臭です!味気ないです!つまらないです!
いつものトヨタ車です。
ステアリングって、情報を打ち消す味付けか、逆に伝える味付けかで紙一重。トヨタは衝撃や急な動きを打ち消して、落ち着かせるキャラクターが強いです。滑らかで上質、高性能!
運転がつまらないとか関係なければピッタリ。
逆に反力の変化とか、微振動の変化とか、それが運転しやすさに繋がると考える方には向きません。
ハリアー・ハイブリッドのリアシート快適性。
フロントシートと比較すればゴツゴツは伝えてきます。後ろの方が硬いからね。
ただ、ゴツゴツが目立つわけじゃないし、ピョコピョコもしないから、悪いわけじゃないです。良いとは言えないってくらい。
ほんとはもう少し縮む方向に動いてくれたら良いなとも思うんだけど、これだって好みといえば好みの問題。節操なく抜いていれば、それはピョコピョコになります。
シャシーは上位クラス用、タイヤは18インチと適度なサイズ、さらにクルマが新しかったこともあり、リアサスからガチャンとしたノイズが気になりませんでした。
TNGA系ってリアサスが大きく動くとカチャカチャと音を出していた時期もあったけど、ハリアーではリアサスが動きにくいのも効いていそう。
ノイズも乗り心地印象に直結しますから重要です。
1点だけ触れます。リアシート(合成革のコンビシート)もサポート性能が高く、硬めな部分あり、横揺れを軽減する工夫あり、短時間ゆっくり走行より揺れを抑えることが優先されている様子。
背もたれには縦溝が強めに入り、短時間だとゴツゴツ、長時間乗っていると横揺れから体をサポートしてくれるのがわかります。
シートについては内装のページで触れますので、詳しくはそちらで。
コーナーや挟路地で気になる、ボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。
Aピラー(写真に写ってる一番前の柱)は根本がスッキリしていて全体的にも太さを感じさせない作り。邪魔になりにくいです。
助手席側ドアミラーは遠く、幅広さを感じるものの、ピラーの位置や角度的に運転しにくさは感じません。
ドアミラーも後ろ過ぎず、サイズは大きい。車線変更や駐車もやりにくいって事はありません。クルマは大きいんだけどね、大きいからこそよく作られてる。そんなイメージ。
ボディ前方、ボンネットは覗き込むと見えます。前から寄せるときも安心だし、左前は見ながら感覚を掴んでしまえば、通常走行中も感覚を取れます。
どうしてもの場合は「パーキングサポートブレーキ」がサポートしてくれます。
ガツンとしすぎない停止で、ちょうどよく前を詰めて止めてくれます。いつも完璧じゃないだろうから過信はできないけどね。
ドアミラーは大きいです!ここ重要!
高い位置に座るSUVだから、ドアミラーにも高さが必要。でないと限られた場所しか写せないからね。空中心か、タイヤ中心か、低い位置に座るクルマをイメージして頂くと、わかると思います。
写真だと伝わりにくいのでもう少し。実際乗車すると、意識すればハッキリわかる大きさです。
後ろの距離感、死角の少なさ、後続車の見やすさ、後輪の位置まで、どこをとっても大きいほうが確認しやすいです。
一方で、ミラーの影に歩行者が隠れてしまう時も。たまたまですが試乗中ありました。
横断歩道手前で左を確認していたら、右ミラーの影に歩行者が。
だからといって危険な状況に直結するわけじゃないけどね。
ナビモニターは高い位置にでっぱり、圧迫感あります。ルームミラーとの隙間も詰まっています。
少しでも無駄な緊張をしないという面では、今でもナビは低い位置にあった方がいいと、自分は思います。
今後は、ナビが飛び出ないデザインで新しさを感じさせて欲しいです。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
ハリアーハイブリッドのハンドリングや乗り心地印象を中心にした動画です。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。