自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2024年記事 トヨタ

プリウス(2000cc)「3」
ボディ見切りと走行フィール

間違いいっぱいの自動車選び。2023年式プリウスの試乗レポート。

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「ハンドリング、ブレーキフィール、車両感覚&ボディ見切り」

トヨタ
  • グレード:“G”
  • 年式:2023年式
  • 車両価格:320万円
  • デビュー年:2023年1月〜
プリウス内装・昼(60系2000cc)プリウス内装・夜(60系2000cc)

試乗:感じる!直進安定性の高さ

プリウス(60系G):走行中

プリウスで素晴らしく良い点。リアの安定性が高く、クルマ自体の直進性が高い!それにプラスして、直進しやすく走れるドラポジ
両方が合わさることで、直進性高い!と述べています。

無駄なく滑らか!勝手に直進する感覚

クルマは路面のうねりや風、状況が変化する中を走っているわけで、直線でもサスペンションは動く。サスが動けば動的アライメントという変化が起きる。

そしてドライバーはハンドルの反力変化などでそれを感じる。

リアサスペンション1リアサスペンション2

この60系プリウスはTNGA第2世代のGA-Cプラットフォームということで、凝ったリアサスになっています。
能書きのためのダブルウィッシュボーンではなく、意味のある凝りようだとすれば、嬉しくなっちゃいます。

前輪駆動車のリアタイヤはまっすぐ追従することが一番の仕事でしょうから、プリウスはここが良いよね!

小刻みに操作、しちゃうよね

プリウスのメーター視線が近いドライバーや、無駄なく走ろうという意識が薄ければ、直線でもハンドルをフラフラ操作させてしまいがち。

筆者の周りでもいっぱい。わかります。ハンドル小刻みに動かしたくなっちゃうよね。

自然に遠くを見る!ドラポジと視線

理由は、視線が近いからだと思う。そこでプリウス。
着座位置とメーター位置の関係から、自然に遠くを見るドラポジ

遠くを見るドライビングポジション手の力を抜いて遠くを見ていれば、勝手に真っ直ぐ走る。クルマの基本です。
ハンドルには軽く触れて、手のひらでハンドルの様子を感じる。

もっとも快適かつ、クルマの様子を感じられる乗り方だと思っています。

自転車やバイクだと、ハンドル操作したり体重乗せれば、フロントタイヤが滑る。下向いちゃったらフラフラする。一緒ですね。

ハンドルが固められてるわけじゃない!

ハンドル中心は固められておらず、軽い。中心に戻ろうとする反力も適度
この引っかかりなく切り始められる状況で真っ直ぐ走れるのが、プリウスの良いところ。

グレード「G」の19タイヤだと、固められていない先の効きが良いのが特徴。グレード「X」の17インチタイヤでは、ここがプニュっとしていて曖昧です。

LDAの2段階設定とお知らせ方法

LDA(レーン・ディパーチャー・アラート)は、車線逸脱に関する警報
現在では車線中央をキープさせようとするアシストも含まれているように感じられ、ハンドルに介入してアシストが行われる。

LDA設定プリウスでは「効きを2段階」から選べ、「警報をハンドルか音か」で選べる。

「警報を音」に設定してみたら、ほんとにはみ出そうな場面では音を鳴らす。それ以前の状況ではハンドル操作で介入してきました。

OFFにもできますがOFFにはしたくない、音でだけ教えてほしいというのは無理でした。

PDAの良し悪し

走行中、ハンドルが軽かったり重かったりする。
何だこれはと調べてみれば、PDAによる機能らしい。PDA(プロ・ドライビング・アシスト)がもつ機能の一部。

ボディリア斜めカメラでコーナーを読み取って、曲がる方向のハンドル反力を弱くする。ですって。

ハンドル反力はタイヤと路面の設置感として重要な情報。
限界域ではガシッとした手応えを感じながらスゥーと曲がる。逆に前輪が滑りが多くなれば、軽くなるし最終的にはスッポ抜けてハンドルはスパッと回っちゃう。

天然サバか油注入サバか、自然の赤身か人口霜降りか、バターかマーガリンか。

手頃に良さを感じられるようにと裏技的というか、「乗ってよければ良い派」or「本物っぽさは残して派」
トヨタ的が好かれたり避けられたりというわかりやすい部分かな。

試乗:ACC印象「Z」と「G」の違いが大きい

プリウス(60系G):フロント・ヘッドライト

ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)。先進のクルーズコントロールということで、前走車追従で速度をコントロールするタイプを指します。

雨の日のACC

ACCステアリングスイッチ唐突でなく加速してくれるのがトヨタ式で感じるメリット。車間距離優先して、ドカッと加速してガツンと減速するモデルもあるからね。

システムはミリ波レーダー+単眼カメラ。レーダーというのは電波だから、天候関係なく前走車に追従してくれそうだけど、そうでもなかったり。

プリウスに試乗中、雨の時間があって、その時はレーダークルーズモードに入りにくかったです。
安全の関係からか、慎重になっている気がします。タイヤのコンディションとか、クルマ側はわからないでしょうからね。

LTAの効き

LTA(レーン・トレース・アシスト)は車線中央をキープするようにハンドル操作してくれる運転支援機能。

ボディフロント斜めACCと組み合わせれば、自動で曲がってくれる感覚です。

プリウスではトヨタの最新タイプらしく、かなりの舵角まで追従してくれました。慣れないと不安なくらい。

また幹線道路にある緩いクランク状の場所。1つ目の左は当然、2つ目の右もはみ出ることなく走ってくれました。

ACC+LTAで走行中の、手放し防止センサー

プリウス(60系G):ステアリングと運転席

トルク感応式と静電容量式の違い。

プリウス「G」はトルク感応式

「G」はトルク感応式。ACC+LTAで走行中、手放し運転していないかを、ハンドルを動かすトルクで検知します。

ステアリング筆者が運転していると「ハンドルを握ってください」というアラートがずっと

せっかく直進性が良くてハンドル操作せずに走れるプリウスなのに、これはもったいない!

これだと、LTA切りたくなって切っちゃいます。

プリウス「Z」は静電容量式

「Z」は静電容量式に変わるらしい。静電容量式は手放し運転していないかを、ハンドルに触れているかどうかで検知。

これぞプリウスに望みたい装備。プリウスだったら「Z」を選びたくなる理由の一つです。

試乗:ハンドリング感覚

プリウス(60系G):ヘッドライト・デイライト

ハンドルを回しての印象や、曲がっていく時のフィーリング。

挙動を感じやすい動きやすさ

リアタイヤサスペンションの動き始めが滑らかで、タイヤとの合わせこみも良さそう
なので、操作を行えば伸び縮みを伝えてくれて、しかも普通に走っていれば量はわずか。

グラつきを感じない範囲で伝えてくれるから、安っぽくなく運転している感があって心地いい。

回し心地や反力はDセグ同等

ハンドルの回し心地は、トヨタのDセグと同じような感覚。同じCセグでもカローラとは異なります。

回し心地は滑らかで、切っていく重さは無駄に重くなくて軽めなくらい。中央に戻るチカラは強すぎず弱すぎず適度。

適度と思える自分からすれば、丁寧に作られているよね!と感じます。

スポーティとかハンドリングってなんだっけ?

プリウス最大の特徴と思えるのがここ!美しく大胆なボディデザインの代わり、コーナーは走りにくい。ハンドリングどうこうの前の話。

Aピラー上から普通に走る分には上記までの良さを感じやすいけど、走行ラインを意識したり、思い通りに走りたいと考えると、急に難しくなる

遠くから少しずつハンドルを切り始め、ゆっくりした操作で内側に寄って、滑らかにハンドル戻しつつ外側に立ち上がる。
こうした乗り方をしたいとすれば難しい。

慣れの問題?というか慣れる??

ボディ上から左前輪の位置感覚が掴みにくいから、切り遅れたり、切り増ししたりとなりがち。

どのくらいの早さでハンドル回すとか考え、その間にもクルマは進む。さらに内側ばっかり見ているわけにもいかない。

筆者は思い通りに走れるかどうかこそ、スポーティとかハンドリング評価だと思う。タイムを競うスポーツ走行じゃないからね。

車両感覚やタイヤ位置感覚は、無意識につかめればつかめるほどに、より先のコーナーに意識を持っていけます。

 


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

試乗:ブレーキのフィール

プリウス(60系G):フロント・ローアングル

プリウスのブレーキフィール。筆者の知ってるトヨタのハイブリッド車(2024年)では、最高と思える扱いやすさでした。

ペダルレイアウト1今までは、「走行中の踏みごたえやストローク量はもともと良くて、でも停止直前やクリープレベルでの扱いやすさに難がある」。

そんなイメージだったんだけど、停止直前の抜いてくる部分の扱いやすさが上がっています。On-Off的な挙動が弱くなりました

それでも良くできたクルマと比較すれば、まだ神経を使うし、クリープレベルでの繊細な操作には慣れが必要なくらいのクセも。

先代の時はもっと神経使ったから、進化はしっかり感じます。でも疲れて丁寧な操作が面倒くさい時、そうした時ほど体は敏感。体調との関係も大きいです。

ブレーキホールド

ブレーキホールドからの発進時は相変わらずコツンと発進
何か理由ある?ってのは前々から考えてて、坂道発進の関係かな?と、今回試してみました。

ブレーキホールドペダルレイアウト2

結果は、アクセル踏まなきゃ進まないし、踏んだら飛び出し感あって、アクセル戻したら後ろに下がりました。

う〜〜〜ん荒っぽいけど他車もそうなのか?今後試していきます。

ボディ見切りと車両感覚

プリウス(60系G):ボディ見切りと車両感覚

コーナーや挟路地で気になる、ボディ見切りと車両感覚のとりやすさについて。

左右Aピラー

まるでスーパーカーなんて思える、傾斜の強いAピラー。プリウス最大の見せ場だろうし、すごいクルマらしさは十分すぎ!

Aピラー付け根は遠く、ルーフ側は頭に迫ってきます。中から見ても刺激的。

ボディ見切り1ボディ見切り2

凄いです!じゃあなんで、他のクルマはこれをやってこないのか?筆者としては、運転しにくいからなんて思います。

プリウス、左側も右側も、タイヤの位置感覚がとりにくい

思うスポーティ走行って、思い通りの位置にクルマを持っていくのが楽しさ。そのためのステアリングレスポンスであって、低い着座位置であって。

その前提として、どこにタイヤがあるか、わかりやすさが前提条件。車両感覚が取りやすいことが重要と思っています。

ボディ前方

単純に、感覚が取りにくいです。お買い物とか狭い駐車場、不安というか、気合と根性というか、360度モニターが必須というか、セカンドカーが欲しくなるというか。

ボディ見切り3ボディ見切り4

ボンネットが見えないクルマはいくらでもあります。でもそれだけじゃないです。ダッシュボード奥行きも長い。

直進はとても得意!

良いのは、必然的に遠くを見ることになる視線位置。滑らかな直進を促進。

プリウスでは位置の高いメーターの、その上を見ながらの運転になるので、直線が上手に走りやすい、もしくは視線矯正だって。そこに魅力を感じます。

ドアミラーと視界

ピラー根本〜ドアミラーは大きく開けていて、横断歩道の歩行者とか見えやすいと思う。ドアミラーは意識して見ないと目に入ってこない感覚。手前に近いのかもしれない。

ボディ見切り5ボディ見切り6

助手席側のドアミラーを見るのは、視線移動が大きいと思う。 意識して定期的に確認したいところだけど、面倒くさかったり、不安感あったり。

見やすい位置にあるとブラインドスポットモニターの点滅がチカチカ気になったりもするから一長一短かな。
ドアミラーは年々手前に寄ってきている気もします。フェンダーミラーの時代から見ればもう、車の歴史。

プリウス内装(メーター昼)プリウス内装(メーター夜間)

動画:プリウス価格と乗り味

価格から見た乗り心地やハンドリング。プリウスのグレードG、主に走行フィールに関する動画です。

プリウス・価格と乗り味ポジティブとネガティブ

トヨタ プリウス

トヨタ

prius (プリウス)

  • 試乗グレード:“G”
  • 年式:2023年
  • 型式:MXWH60
  • 新車価格:320万円

概要

  • 排気量:2000cc+モーター
  • エンジン型式:M20A-FXS
  • WLTCモード燃費:28.6km/L

その他概要

  • ボディサイズ:4600×1780×1430mm
  • 車重:1400kg
  • 発売時期:2023年1月〜
  • 車両価格帯:275万円〜
試乗レポ・ライター

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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。

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