間違いいっぱいの自動車選び。2023年式プリウスの試乗レポート。
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トヨタ・プリウス「グレードG」2000ccエンジン搭載グレード。5代目60系、MXWH60型です。
2023年1月に登場した5代目60系プリウス。2000ccモデルの試乗レビューです。
未来感溢れる内外装は従来から続くプリウスらしさ。今回は先代とは異なる方向で、新しさが表現されています。
見た目に特別、座っても特別、HVシステムもレクサス除けばトヨタ初の2000cc。
運転しやすさや燃費など、犠牲になってる部分あるからこそ、長所もハッキリ!そんな1台です。
試乗したのは2023年式プリウス・グレード「G」価格320万円。
オドメーターが示す総走行距離は3000km〜8000kmの間で複数台乗っての印象です。
2000ccエンジンを中心としたHVシステムを搭載したグレードでは安価な位置づけ。上位に「Z」
「G」は上級の「Z」からパワーシートやパワーテールゲートが省かれる他、このプリウスだったらぜひ欲しい装備が省かれます(その代わり50万円安い!)。
ひとつは360度パノラミックモニター。見切りの悪いプリウスだからね。
もうひとつはACCのハンドル制御に関する部分。この違いが大きい!後述します。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
トヨタのCセグメントクラスは、高価な方にプリウス、お求めやすい方にカローラと2本立て。
価格帯の違いだけでなく、多数派に訴求しているだろうカローラ。それよりはユーザー層を絞っているであろうプリウス。
もうほんと、見るだけ座るだけでもそれを感じます。
乗ってもこのグレード「G」だと良いと感じる部分がいっぱい!ただスポーティかと問われれば、悩みます。
内外装デザインがぶっ飛んでる分、犠牲になっている部分があるのは事実。でもね、今や320万円で特別感を味わえるクルマって多くない。
好きなクルマのためなら多少の不便は気にしない。そうした層がターゲットだと思う一方、大メーカートヨタらしい乗りやすさとのバランスも感じます。
プリウスのフロントシート乗り心地について。
乗り心地は普通〜硬めで、ストローク感も小さめ。
でも限定的な場面除けば、質感を感じられる乗り心地です。
優しく僅かな量だけ動いてくれるコツコツ感が心地いい!
サスペンションの動き出しもしくは、ゴムブッシュやタイヤの柔らかい部分、わずかに緩められている部分が、絶妙と思える量だけゆるい感じ。タイヤの重さも合わせこまれたと思える絶妙な感覚。
この領域が少しだから心地よいコツコツ感に。
ここがなければドカドカした乗り心地に、逆に大きすぎれば、プカプカした乗り心地に。
このプリウスだとアタリが柔らかいと思えるし、さらにザラザラをカットしてくれて静粛性にも効いているのは、1800ccモデルと乗り比べればわかります。
プリウスに試乗している中で数回、ビックリするほどドカッと衝撃を感じた場面がありました。
・パターン1は、急な角度で凹んでいる路面のへこみ。
いつも通っている路面での凹み、感じたことないレベルでドカッと音を出して、ドスン!と越えていきました。
このあたりが、タイヤの薄さが影響として出てくる場面だと思う。
ちょうどね、動画を撮影中で、うぉっと声が出ちゃいました。
・パターン2は、尖った連続する段差。
急にバタバタします。路面追従性が悪くドタバタと越えていく。タイヤ&ホイールの重さが悪い方向で出ちゃっている場面かな。
足回りが動いてくれる感覚とともに感じる、小さなコツコツ感。実際にはコツコツっていうほどのこともないから不快ではないんだけど、それもない方が良いんじゃない?って考えが浮かんでくる。
全てサスペンションが吸収して、車体は常にフラット。魔法の絨毯に浮かんでる感覚。
でもこれって、文字通り宙ぶらりんの感覚。まだ現状だとね。
地に足がついてない感覚で、なんとなく伝わる挙動。クルマ酔いしやすいと思います。
だったら優しいコツコツ感、それもごく小さな範囲で動くプリウスの乗り心地、好ましいと思います。
ついでに、大きく動いてくれてピタッと止めてくれる乗り味なのはシビック。
後から登場したプリウスから見ても、シビックのサスペンションは強敵です。
なおシビックは、価格も上です。プリウスもあと10万円価格アップが許容されたなら、同レベルになるのかもしれないね。
プリウスに乗って感じた静粛性について、フロントシートとリアシート印象。
音質的にはザラザラ感やゴロゴロ感が抑えられていて、安っぽくない聞こえ方。ブィーンとどこかが共鳴するノイズも気になりませんでした。
でも静かとは言い難いくらいの静粛性。
言い方を変えると、エンジンが始動すると音でそれがわかるくらいの静粛性。
静かだから始動がわかる。なので、THS搭載車では静かな方、という感想に。
1800ccモデルと比較すれば、そっちはタイヤのゴロゴロ感にエンジンノイズが隠れます。
またカローラシリーズと比較すると、やはり高質な聞こえ方で、安っぽい響きは抑えられています。
でも静粛性レベル的には、同じ基準で考えられてるんじゃないかな、と思うくらいのイメージです。
リアシートは真後ろ、テールゲートから回り込んでくるノイズが目立ち、想像よりうるさかったのが率直な印象。
時速60kmくらいから目立ってくるから、もうちょっとをお願いしたいところ。乗降性や座り心地は良いし、乗り心地だってほとんどの場面で悪くないから、だからこそね。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
プリウス2000ccモデルの総合的な試乗レビュー。テーマ別の動画も複数アップします。
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エンジン質感 | |
モワーっと加速開始するけど、このシステムだとその後の伸びがある。 |
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足回りの質感 | |
特定の場面除けば、動き方が良い。 |
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内装の質感 | |
パネル大きく大味。でもスペシャルな造形は間違いなし! |
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外装の質感 | |
これぞプリウス! |
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見切りの良さ | |
駐車場とかコーナーとか縁石とか、神経使います。 |
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お買い得度 | |
見た目で選ぶなら「X」275万円。実用なら上級の「Z」。 |
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。