間違いいっぱいの自動車選び。試乗レポートは、ホンダN-ONE(エヌワン)(JG1)。グレードは“G Lパッケージ”。プレミアム感を強調するホンダの軽自動車。
当ページは3ページ目です。「グレードとライバル比較」を掲載中。
同じホンダのNファミリーとしてベストセラーを記録しているのがN-BOX。ダイハツ・タントなどと同様の室内スペースを優先したタイプの軽自動車。
このN-BOX(2015年式)に試乗すれば、N-ONEとはキャラクターに大きな差があるのがわかります。同じクルマのようで、実はけっこう別物。
N-ONEはコンパクトカーに追いつけ追い越せのような味付けが魅力。でもちょっと、頑張り過ぎちゃって軽自動車らしい魅力を失っている印象。そんなN-ONEをハードと感じればN-BOXがオススメ。
N-BOXの魅力はなにも広いだけじゃないんです。時速60km以下の一般的な道路に最適化されたような走行感覚。この得意な道ではハンドル握るのが楽しいんです。フロントサスの動きが良くてマイルドな乗り味。そしてそれに合わせたようなエンジン&ミッション。ドラポジを除けばドライバビリティだって悪くない。
細部を比較すれば助手席足下が狭いのは意外にも大差なし。Bピラーが極端に前寄りのことからスライドドアは開けづらく、ここは一長一短。価格的にはN-BOXが大ざっぱに10万円高。加えてリアシートのスライド機構はタイプ別オプション。これにできれば欲しい電動スライドドアを付けると価格はけっこう高くなる。プレミアムをウリにするN-ONEもビックリというわけ。
内容の良さはライバル車と比較して立派なのはN-ONEと一緒。それでN-ONEよりマイルドで優しい乗り味。ホンダの軽自動車はこっちの路線で進化していってくれれば、と思います。
N-ONEは車室内の広さを重視した軽自動車ではなく、軽ハイトワゴンとしてワゴンR、ムーブ、ラパン、ミラココアなんかがライバル。タントやパレットなんかの相手はNBoxがしてくれます。
だから全体的な広さについてはどれも50歩100歩で、広さで比較して購入車種を絞るほどの違いはなし。特徴としてN-ONEはフロントシート狭めのラゲッジ広めというのがキャラクターだと感じます。
総合性能でみれば2012年にデビューしたワゴンR(MH34S)。新技術(ギミック)も満載で、気合いも十分感じ取れる。目新しさを感じないエクステリアデザインもバランスが煮詰まって文句なし。
またハンドル握るワクワクさで選べば同じスズキのラパンも捨てがたい。デザインコンシャスな1台なので、N-ONEをお考えならぜひこちらも試乗を。
宣伝文句や直営ディーラーの数、おもてなしで選びたいのはダイハツ。奥様重視のディーラー対応で、好感度が高いというイメージが安心感に繋がる。ホンダやスズキと比較して、ダイハツのムーブ、ミラココア共にクルマ好きに合わせたクルマではないが、ムーブは2012年のマイナーチェンジで安全性をアピールしてきている。時代的な背景を考えればさすがの戦略と感じる。ダイハツはクルマの魅力はなくてもサービス面で魅力あり。
N-oneとは正反対の優しい乗り味。内装の質感と近距離での快適性が重視されている。立派なシート座面で衝撃吸収はN-oneと同じよう。リアサスの優しさも最上クラス。
三菱・アイ。ボディデザインが普通じゃないけど走行感覚も普通じゃない。リアタイヤで駆動。N-oneとは同じようなハード系の乗り味で、もっとタフさを感じるトラック的骨太系。
ダイハツ・ミラココア。N-ONEと同じくボディのデザイン性が重視された軽自動車。気軽さはとても高く、ちょっとそこまでお買い物、なんて近距離用には最適。
ダイハツ・ミライース。燃費を重視するならミライース。そして安くなければ低燃費の意味なし!イースは車両価格が安いのが大きな魅力。ボディデザイン性は素のミラと大差なし。
三菱・トッポ。N-ONE同様、一風変わったエクステリアで選ぶならトッポも。個性満点、ご覧の通り天井が高く、高身長の男性でも頭上問題なし。
N-ONEはその個性的なエクステリアデザインに、2トーンカラーや豊富なカスタムパーツなど、大人のおもちゃ感覚でも買えるのが魅力。内装も落ち着いているし質感もある。乗り心地は悪いがクルマ本来の中身を総合すれば特別悪くはない。
ライバル車との比較の際のポイントは、市街地での乗り心地の悪さと高速時の安定性、静粛性の高さ、これを天秤に掛けてどうかというところだと思う。
2013年の初期の感覚だと、固いサスペンションだけ納得できれば、N-ONEで決めちゃって後悔はなさそう。価格的に若干高いのは装備の充実度で割高感を感じないと思う。
単純に地味なクルマはイヤだというのなら、N-ONEで決まり。
主要なグレードは4つ。それぞれにLパッケージが用意され、4WDもそれぞれに用意される。
※価格は2013年時点の価格。
ベースグレードからして車両価格115万円だから、N-oneはやや高い。それでもスマートキーやオートエアコンが標準だから、この手の装備が必要な方なら許容範囲内といえる価格かもしれない。なにしろ、ミライースだってリモコンキーを求めれば100万円のグレードになる(スマートキーじゃなくてリモコンキー)。
コストパフォーマンスというお得感を重視すれば、いかにオプション装備を減らすかが一つのポイントって事です。
N-oneはベースグレードの「G」でも装備内容が充実。価格的に割高感は感じるものの、室内の質感も高いから、ファーストカーとして利用しても満足感を得られると思うし、装備的に不便することもないと思う。軽自動車の旨味を味わうとしてもギリギリの価格だろうから、ベストチョイスはこのGグレードでしょう。
損得勘定なしで選べば+8万円で選べるツアラー。こちらはターボ付きエンジンになる。8万円くらいどうってことない大人の方なら、フロアマットと同じような感覚で選べそう。フロアマットとドアバイザーを省いてこちらを選ぶのだって全然有りだと思います。
フロアマット?ネットショッピングやホームセンターで調達w。
Gとツアラー、どちらも「Lパッケージ」を選択すればディスチャージヘッドライトやサイドエアバッグが付いてくる。万が一の衝突時には危険性が高い軽自動車だから、大事な家族を乗せるならLパッケージ必須。
固いガラスと頭が近い軽自動車だから、サイドエアバッグは特に価値があるものだろう。車庫等の関係で軽自動車しか選択できない。でも安全性も重視したい。そんな場合の強い味方。
いざという事故時の事を考えて購入するなら、できれば軽自動車ではなく小型車を選んだ方が安心なのは間違いない。車重が重い方が衝突エネルギー大きいというが、重い方が有利に働く場面も少なくない。あと横転の問題とかね。
運転と事故は運に左右される部分も大きいから、心配しすぎは楽しくない。心配性はほどほどにどうぞ。
グレード「プレミアム」になると2トーンボディカラーに。これなら趣味で乗れる魅力を感じられる。積極的に好んで選べる小さいクルマって貴重な選択肢だよね。
また「プレミアム・Lパッケージ」になると本革巻きステアリングに。プレミアムから差額はそんなに大きくない。お値段総額はナビ付けて160万円くらいだろう。
現在、アフターパーツのステアリングを取り付ける方は少数だというから、革ハンドルにこだわれば必然的にプレミアム・Lパッケージ。
装備の充実した軽自動車の価格上限を”総額160万円台”とすれば、プレミアム・Lパッケージが一つのくぎり。プレミアムツアラーになるとベースグレードより30万円も高くなり、車種1クラス分の差になっちゃう。
車両価格はちょっと高いけど質感を重視した軽自動車、それがN-one。コンパクトカーと近いレベルで比較できるだけの内容を持つ。軽自動車全般で走行レベルが上がり、コストダウン一辺倒のコンパクトカーとの境界線はかなり縮まりつつある。
一方でインドなどを除き国内専用車に近い軽自動車は、車両価格がやっぱり割高。内外装質感と装備内容でコンパクトカーに近づいたといっても、走ればしっかりと差がある。「軽自動車も悪くない。でも110万円の価値はあるのか?」ちょっと考えてしまう。ちなみにランニングコストの差は10年で35〜40万円超。事故もしないで乗り続ければクルマに掛かる維持費はこれくらい低い。
お金を出せば出すほど良いモノが手に入るのが自動車。だから最も重要なのはコストパフォーマンスだと考える。安くなければ軽自動車じゃないというイメージが強い中、プレミアム感の高さで1割ほど高いプライスタグを付けているホンダN-one。ベースグレードが115万円ということで、見方によっては許容範囲内にも思えるが、少しでも上級グレードを買って貰えるような絶妙なグレード構成が歯がゆい。
4グレード+Lパッケージの計8種類が数万円の価格差で揃ってるから、お得感だけ考えると間違いなく上級グレードにたどり着く。プレミアムツアラーを選べば満足感は高いでしょう。しかし「あと数万円だから。。。」を繰り返すとキリが無くなくなるので、ここはぜひ、明確に必要な装備と最適なグレードを選択して下さい。
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テールランプはいかにも軽自動車のそれ。クルマはリアを見られる時間の方が長いため、N-ONEを見に行ったらとりあえずココもチェック。
ナビだけでなく、オプションのディスプレイオーディオを選択してもバックカメラが利用できる。
わずかな差額で2トーンカラーモデルも選択可能。一部職人さんの手が入るコダワリバージョン。
その分納期は長い。2013年1月時点で8ヶ月待ち。
自動車クルマの評価評論・比較レビューの間違いいっぱいの自動車選び。単純明快な5段階評価を続けています。
「エンジン質感」「駆動系質感」「足回り質感」「内装質感」「外装質感」「快適性」「コストパフォーマンス」
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