三菱・自動車の試乗比較、中古車選びにも

(2013年 三菱 トッポ
著者:桃花)

三菱・トッポ試乗レポート「1」

辛口比較・評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」三菱トッポ、グレード「M」の試乗レポート。

当ページは1ページ目です。

「コスパと価格、エンジン質感」を掲載

三菱自動車
  • グレード:”M”
  • 型式:H82A
  • 車両価格:105万円〜
  • デビュー年:2008年〜
toppo室内1toppo室内2

試乗グレードはNAエンジン搭載グレードで最廉価グレード。全グレード中もっとも低価格なお値段105万円。

トッポ独自の魅力はどれくらいだろう?ダイハツやスズキと一味違ったクルマ作りが楽しみな一台です。


  1. ここ - トッポ試乗「1-1」クルマの特徴と室内
  2. 分割 - トッポ試乗「1-2」走行安定性と評価総合

開放感+便利さ重視がトッポの特徴

今のところ日本専用という軽自動車ですが、多くの車種がいっぱい揃い、さらに車種ごとにたくさんのグレードがラインナップされます。よほどの自動車好きでないと、もう覚えきれないというほどですね。
軽自動車に限定して比較してもそんな感じですから、強烈な個性か自動車らしい魅力+ブランド力がないと車名を覚えて貰うことさえ不可能なのは容易に想像が付きます。

三菱トッポは開放感の高さと高い利便性で個性を発揮。ブランド力という面では2流3流でも、比較対象として貴重な選択肢の一つとなり得ます。

ここが開放感の高さ!

見ればすぐわかるトッポの特徴その1、トッポは背が高いんです。しかも、小さめタイプの軽自動車をもとに、天井を上げたというエクステリアになっています。つまり普通より天井が高くてグラスエリア(ガラス)が大きいんです。

ここが利便性の高さ!

見ればすぐわかるトッポの特徴その2。トッポはリアハッチが「横開き」なんです。軽く開いて軽く閉まる。ダンパーの劣化も心配なし。実用性重視、個性派だけどメリット多い形状です。

電装品のきめ細やかさが二重丸

上記がトッポの個性。でもちょっとまって。そもそも三菱自動車のクルマに馴染みが薄い方も多いんじゃない??ということで三菱自動車で魅力を感じる部分を一つ。(詳しくは後述します)。

三菱車は伝統的(※1)に電装品が充実しています。カタログに載っている装備内容が優れているというよりも、購入して初めてわかるきめ細やかな機能があります。※1.筆者が生まれる前は知りません。

例えば、ヘッドライトの自動消灯。エンジン切ると自動時にヘッドライトが消えます。スモールランプも消えます。

密かに便利な点

また例えばリモコンキーでドアミラー格納/開閉。エンジン切ってドアロックした後に、ドアミラーを格納できます。さらにはドアミラーの曇りとりなんかも多くの車種で採用しています。

三菱車にお乗りなら、試しにリアデフォッガーのスイッチを入れてみて下さい。ドアミラー曇り取り機能が一体化しているかもしれません。

コスト削減という考えからすると、真っ先にカットされそうな、ある意味無駄ともいえる便利さ。三菱車はこのあたりが充実しています。

買ってから気づく不便な点

ほんの10年前のトヨタやホンダ、買ってみるとわかる不便なポイントがたくさんありました。最近では日産なんかもそんなイメージがあります。

三菱だっていつまでこの路線かわかりませんが、 ハッキリ言える長所を持っているのが三菱。コンセプトが継続されているところに好感を感じます。

試乗:内装

トッポの内装を見てびっくり。インパネがなんとEKワゴンとそっくりなんです。初代EKワゴンのイメージも残っているから、ダッシュボード裏側の作りもそのままなのが予想できます。

あるモノをベースに知恵と妥協で作り上げる、折角の全高の高さを生かしきれていないのは、こういったプラットフォーム関連のせい?三菱ならではの台所事情もあるのでしょう。

現在あるモノで最大限を求める。最大限に知恵を絞り出す仕事で技術者の技術アップは間違いなし!今後の三菱自動車に期待が出来ます。

初代EKワゴンが発売された時には、なかなかに好評だったダッシュボード周辺のデザイン。その流れは今でも使い勝手の良さは生きています。メーターはセンター、ステアリング奥に小物入れ。低価格なポータブルナビゲーションをココに付ければ使い勝手はなかなか良いみたい。

フロントセクション

トッポフロントシート

インパネは素材の感触からシボが安っぽいだけでなく、色もよくありません。色に関してはシート表皮も一緒で、良く取れている写真の方が立派に見えてしまほど。
(左上写真の色は太陽光で極端に変わっています。薄い色に見えます)

質感はまさに10年前のレベルで、上質でなければポップでもない。ここはカジュアルと表現させて頂きます。適当に使える心地よさは、チープさだって一つの要素です。

質感は最低レベルなのは、他メーカーが必死に軽自動車No1を目指しているわけだから仕方ないと思います。軽自動車全体が割高なので、最低限納得して貰えるだけの質感は必須なのでしょう。新世代のホンダ軽自動車などコンパクトカーレベルにかなり接近していますから。

操作感や使い勝手に関して。トッポには機能的な問題なく、普通に運転出来ます。アナログなエアコンスイッチは見れば誰でもわかる基本的なものだし、シフトセレクターもそう。これぞカジュアル。気楽です。

ちょっと気になる部分は2つ。ひとつはシフトセレクターの動作が渋く操作しにくい点。もうひとつはベンチシート「風」という点。左右独立しているシートと何ら変わりなし。

リアセクション

トッポリアシート1

頭上があるから開放感はあれど、トッポのリアシートは決して広くありません

イメージや先入観では狭くなさそうなんですが、座ってみればわかります。ちょうどトヨタのノア/ヴォクシーと同じような感じです。広そうで広くない。人が座る快適性のほか、足下にものを置くのがきついですね。

最近の軽自動車はどれも広くなったというイメージがありますが、実際はモデルによる差があります。

ホイールベースが短い

これはトッポのプラットフォームが古く、一昔前の考え方で設計されているから。ホイールベースが短く、他メーカーの軽自動車より最大150mmも短いということ。

トッポリアシート2

写真はリアドアのステップ部分。少しだけ段差が大きめ。お子様が一人で降りる時は、足を引っかけないように注意が必要かな。

toppoメーターtoppoセンターダッシュ

”AT”か”CVT”か??

ATより新しい世代のトランスミッションがCVT。同世代の軽自動車ではワゴンRやムーブ、タントなどでCVTが選択でき、CVT専用モデルも合わせると一般的になってきました。

世間ではCVTはダメだ!という意見が多くなっています。夢のミッション?機能性ではなくてフィーリングに問題を抱えます。確かによくできた多段ATと比較すればCVTはゴミ箱行きレベルです。

しかし軽自動車とのマッチングではCVTがピッタリと思います。筆者は選べればCVTが良いですが10万円高とかなら軽自動車自体諦めます。

CVTもATもどちらもメリットデメリットがあります。軽自動車のミッション一般論では、静かなのはAT、ショックが少ないのはCVT、運転しやすいのはAT、動力性能を最適に使えるのはCVT、燃費が良いのもCVT。そんな感じでしょうか。

大事な省燃費性能、燃費に関してはプログラムや走行パターンによりいい勝負だと思います。より低速で有利なCVT、巡航時に有利なAT、より低回転で巡航できるCVT。カタログ値はアレですが、実際に使えばそれに合わせた乗り方になっていくはずです。

ミツビシ・トッポ

ミツビシ自動車

Toppo (トッポ)

  • 試乗グレード:”M”
  • ミッション:4AT
  • 型式:H82A
  • 価格:約105万円

エンジン概要

  • 排気量:660cc
  • エンジン型式:3G83

その他概要

  • ボディサイズ:3395×1475×1700mm
  • 車重:850kg
  • 発売時期:2008年〜2013年
  • 新車時価格帯:105万円〜
試乗レポ・ライター

当記事は「桃花」がお届けします
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適合バッテリー

三菱トッポ

H82A - 3G83 660cc 2008年〜
42B19L

 
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国産車バッテリー

比較評価
エンジン質感 5段階評価

燃費良ければいいでしょう

駆動系質感 5段階評価

3ATよりは断然マシ、でも軽自動車にはCVTがピッタリ。

足回りの質感 5段階評価

固い訳じゃないけどドタバタすごい。

内装の質感 5段階評価

わかります。カジュアル感重視ですね。コレで良いから値下げして下さい。

外装の質感 5段階評価

グラスエリアが大きいとカジュアル感が強い。

快適性 5段階評価

これは間違いなく軽自動車です。頭上広いのがプラス。

お買い得度 5段階評価

装備まずまず充実オーディオ標準、ABSオプション、ライフスタイルにあえば割安感。




グレーイッシュといえばお洒落なトーンの代表格。でも軽自動車に使うと安っぽい以外の言葉が浮かんでこない。濃いか薄いか煮詰めて欲しい。ベンチシートの意味はあまりなし。

トッポリアシート3


リアドアのステップ部分。リアシートの広さ(前後長)は最新プラットフォームの軽自動車に大きく後れを取っている。

試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
自分の言葉で!研ぎ澄ました感性で!

違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。

特徴を明確に!写真もできる限り!

評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。

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