ホンダライフ(JC1)パステルの試乗レポート。「PASTEL」「標準」「DIVA」と選べる3タイプのバリエーション。
比較と評価の試乗レポート
試乗車はマイナーチェンジ前後で2台。一台はライフ・PASTEL。車両価格は約114万円。それからライフ・標準。掲載している写真はこちらを撮影しました。
主となる試乗車は「ライフ・PASTEL(パステル)」。
標準タイプと比較すれば車両価格はちょっとお高めなリッチ仕様。車両価格は114万円。
別の試乗車はサブネームがない標準タイプ。掲載している画像は基本的にこちらの写真です。
試乗記事と写真は別のクルマです。一度目に試乗したパステル、この時期は写真を撮影するという概念がありませんでしたので、それ以降の試乗時に写真を撮影し、掲載しています。
JC1ライフの前期型です。基本グレードTYPEーCが945,000円でここからスタート。
TYPEーCにABSやバックモニタープレイヤー、プライバシーガラスなどを追加装備したのがTYPEーG。価格は1,034,250円。内容と価格を考えればTYPE-Gがメイングレードでしょうか。
その上、ホンダ的なフロントグリルが印象的なライフ・パステル(PASTEL)。1,144,500円。
そして最上級は迫力増したフロントデザインのライフ・ディーバ(DIVA)。1,260,000円。エクステリア(外観)は引き締まったスポーツイメージ。内装はも引き締まった印象のブラックメイン。
最も安価なグレードであるTYPEーCは車両価格94万円。軽自動車ならこういった基本グレードに試乗したいところ。でもコレは商用車ユースかな、快適装備が省かれています。エアコンがないわけじゃありませんが、プライベートユースとしてはちょっと厳しいグレードです。
それ以外、主力のTYPEーG、パステル、ディーバの3タイプにはそれぞれ、ターボ過給器付き仕様の設定があります。
ターボを選択すると15万円〜20万円高に。ディーバではコンパクトカーを超える価格になります。
軽自動車の税金が安いといっても、値引きまで考えればコンパクトカーとの価格差は微妙。なぜにこんなに軽自動車が高いのかが不思議にさえ思います。
軽自動車とコンパクトカー、維持費はどれくらい違うのか?自動車税と車検時の税金やらなにやらで、当ホームページ運営部ではだいたい、10年で40万円くらいの差を想定します。
タイヤや車体の消耗品など、コンパクトカーの安い部分もけっこうあります。
※追記:後期ではグレード構成が変わっています。「標準」または「ディーバ」となりました。
室内に入ってみれば以前よりチープな感じがします。内装の色も関係していることでしょう。明るめな色やブルーのシートは安っぽく見えやすい、なんてよく言います。
よく見れば立体感という面でがんばってます。角度によってはなかなかの起伏を見せるインパネ。
先代の出っ張っていたメーターパネルも普通のクルマと同じように奥行き感を取っています。質感は落ちてもデザイン的には先代より優れていると言っていいでしょう。トータルでプラマイゼロですね!
この試乗グレードではインテリやカラーはベージュで明るさをアピール。シートは「ショコラブラウン」と女性の好みに合わせたという、おしゃれなカラーリングです。好みがあえば、というところですが。
※追記:写真のシートはショコラブラウンではありません。
ライフパステルの試乗レポート。加速したり減速したりデコボコを走ったり。
エンジン的には流石ホンダ車といいたいところですが、残念ながら至って普通の三気筒エンジン。
3気筒エンジンの中では軽いフィーリングですが、スズキの3気筒だって同じくらいに軽く回ります。
それでも、軽いといっても4気筒のレスポンスはありません。4気筒エンジンの時代が懐かしく思います。
エンジンが4気筒の時代、このライフよりちょっと前の時代。このころの昔の軽自動車とは違い進化したのはミッション。
エンジン+ミッションというトータルでは、かなり走りやすく進化しています。
流石というかなんというか、ライフに限ったことではなく、日本の軽自動車全般が大きく進化しています。
ATは4段ギヤということで、3ATの時代とは全然違います。こと軽自動車に限って言えば、CVTはさらに走りやすさと快適性がアップしています。ここまで、誰でもわかりやすいだけの違いがあるから、軽自動車は出来るだけ新しくて安いモデルが1番!年々進化する様子は電化製品と一緒。
絶対的な加速的にはNA(ターボなし)でも日常に不足ないパワーだと思います。
例外としては坂道。できればターボがあった方がいいですね。NAでは先読みしてギヤをチェンジし、さらに勢い付けて加速しておかないといけないから、坂道は疲れます。1速と2速の間にもう1段ギヤがあればいいんでしょうけど、そんなこと言ってられませんからね。有段ギヤミッションの宿命です。
それから首都高速の合流なんかも、ターボがないとちょっと厳しいハズ。もっとも軽自動車全般にいえることですが、試乗したらぜひアクセルを全開にしてみて下さい。アクセルペダルを半分くらい踏み込んだ場所でスロットルは全開近いことこも良くあります(いや普通です)。
ライフの足回りは柔らかく、ストロークも十分。サスペンションの質感はライバルのムーブ以上。揺すられ感など含め、シャシーの印象は他車より良いんじゃないですか!
よく動くショックアブソーバーがライバルを一歩リードしています。時速60キロ以下で近距離移動、良い点が明確。だからいいんですね。
シャシー全体からの振動も少なく、シートも柔らかい、まるでゆったりとしたコンパクトサルーンのような快適な乗り心地がライフの特徴でしょうか(これは褒めすぎ言い過ぎかも)。
ちなみにハンドリングは普通の軽自動車の感覚。ハンドル切れば無反応地帯が大きく、切り込んでもダルダル。軽トラックに近い軽自動車です。もちろん全体的にスポーティ感はなく、つまならい足代わりというのがピッタリ??
サスペンションは上質を目指しているのでしょう、走行性能と快適性能をセットで評価すれば、普通に走っている分には、なんだかんだで納得させられます。
試乗後に考えてみればイメージ的に、スズキよりは良くて新世代ダイハツといい勝負。そんな感じのサスペンションです。ホンダですから軽自動車も質感重視に期待します。
価格重視で行くならダイハツ・ミライース(la300s)くらいのインパクトでお願いします。
ライフのちょこっといい点。それは、「ウインカーの音が耳障りでない」。ワゴンRのウインカー、出したくないですよ。耳障りなことこの上ありません。
軽自動車といえども80km/hや90km/hで巡航できるようになった時代、静粛性だって評価しなければなりません。
そんな事いうから軽自動車の価格が上がるんだ!と言われればごもっともw
ライフの静粛性は低め。ホンダの軽自動車は最近まで3ATを使っていたくらいだから、静粛性という考え方自体がホンダには無いのかもしれない。エンジン音はアイドリング状態から室内に響いてくるし、速度を上げれば風キリ音が入ってくる。
やっぱり、時速50km以下での走行が想定されているのは間違いありません。もしくは、耳栓推奨となります。イヤーウィスパーで大事な耳を守ってください。
ダイハツ・ムーブやスズキ・ワゴンRと比較すれば、ライフは室内が狭い。
クルマとしてのできはライフが一歩リードしていても、この室内の狭さによって、魅力はムーブやワゴンRに負けてしまっているといえます。
絶対的に小さい軽自動車だから、室内は広い方が良いのは普通です。
またライフのミッションは4AT。機械としての性能や人間の感覚にあっているという意味では本来、CVTより普通のATの方が断然優れているといわれています。
ATは田舎道での巡航では効率もよくドライバビリティも良いのですが、こと軽自動車に限っては別。限りあるエンジンパワーを如何に効率よく引き出せるかが重要だと思われます。
快適性を重視したければ思い通りに走れるトルクを如何に素早く発揮できるかに興味がいきます。決して低回転をキープしたりトルクのある回転数をキープするだけじゃ不快です。
ワイドレンジが最も重要なのは低排気量車。だから軽自動車のミッションはCVTの方が好ましくなっています。
どっちみち所有満足度なんて得られないといえばそもそも比較評価する意味だってありません。走れば何でも良い、というわけでなければミッションはCVTを選んだ方が賢明でしょう。
まとめると、ソフトタッチな乗り味こそライフの長所。それ以外はたいして良い部分はありません。
価格を比較しても、ライフは装備充実といえど若干高めなため、販売台数でも、ライフは一人負け状態。販売戦略的な負けと言うより、チカラの入れ具合が足りないといった印象を感じます。もっとスペース効率を上げて価格を下げてくれないと積極的に選べるクルマではありません。
ライフの地味な特徴、前方視界について。女性の方が運転する事が多い軽自動車。運転席からの視界がいい方がラクなのは間違いありません。
視界が良くなるとコクピットでの包まれ感が減るわけですが、近距離の移動なら問題なし。メリットの方が際立ちます。
このライフの地味な特徴としては、この視界が良い。コンパクトな車種の多くがAピラーを寝かせてフロントの開放感をかせいでいるが、ピラーが邪魔で斜め前が見えない。
その点ライフはAピラーが意外と立ち気味。だから前方の感覚が取りやすい。これはワンモーションフォルムのハイトワゴンには真似できない、2BOXらしいライフの特徴。
さらに、Aピラーの内装内張は細めで、サブピラーはホントのフレームだけ。一見簡素に見えるが周りがよく見える。ラクに運転出来ます。
クルマで最も重要な点はデザイン。そう考える方も多いと思います。そんな外装デザインに関していえば、男性が乗るにはちょっと華やかすぎるかわいらしさがあるのがライフ。
そしてそのライフの中でも本当に女性限定みたいな感じのライフがこのパステルだと思います。ホンダのPRではおしゃれバージョンがこのパステルと謳われています。
ライフの販売台数はワゴンRやムーブに及びませんが、これは別にクルマとしての性能の差ではありません。
キャラクター性こそ違えど、これはイメージの差ということで、クルマの本質的な部分では、特に大きな差はありません。どんなクルマにも長所はあるし短所もある。価格的な制限だってある。
ライフの室内の広さに関しても、比較すれば室内が狭いかな、といった程度の差です。問題があるとすれば、下取りの差が最大の差かもしれません。
試乗車は2タイプです。
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ライフ PASTEL ターボ
JC1 - E07A 660cc 2007年〜
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42B19R
ライフ
JB5 - P07A 660cc 2003年〜
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お買い得度 |
ドライバー視点での左右視界
ステップ部分およびセンタートンネル、ライバル他車より盛り上がりが大きい。
この段差はいただけません。
ベーシック系のメーターとDIVAのメーター
後期ライフ「C]と後期ライフ「DIVA」
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。