間違いいっぱいの自動車選び。2019年式クラウンの試乗レポート。
当ページは2ページ目です。
トヨタ・クラウン(型式AZSH20)「2.5S」ハイブリッド。220系とかH20系と呼ばれるクラウンのハイブリッドです。
クラウンハイブリッド「2.5S」のパワーユニットは、「A25A-FXS」という2500ccエンジンとモーター、ニッケル系バッテリーの組み合わせ。
全体的な印象はマイルド。エンジン音は1世代前のハイブリッドよりは主張があるけど、同じエンジンを搭載するカムリよりは断然マイルドで静か。アクセルに対するパワーの出方もマイルドで、気難しいところがない。
車体に対して控えめなエンジンで、しかもスロットル特性など高級車らしく調教されている。なので、滑らかに運転しやすく好印象。
無理に力強さを強調したような安っぽさがなく、従来からのクラウンらしい味付けともいえます。
質感は、クラウンに見合った質感かといえば、ちょっとクエスチョン。
低回転でスゥッと加速できるわけではなく、ちょっとした加速でエンジン回転数がグンと上がって余裕がない。
また日常域で振動が目立つ。この振動はシートを通して、フロントシート乗員にはっきり伝わってくる。燃費追求して希薄燃焼が進めば仕方ないんだろうけど、クラウンにこれはないでしょ、って思っちゃう。
振動が目立つのは写真にあるような速度と加速中。普通に多用する領域です。
それから発進直後にエンジン始動した時。やっぱりブルン!という振動が不快。
高燃費とトレードオフされる要素も大きいということですね。
低回転で加速する余裕と、低振動の質感を重視される方、そうしたユーザーに6気筒3.5ハイブリッドが用意されているのでしょう。
車内に聞こえてくるエンジンノイズの音質は、今までのトヨタ4気筒的な安っぽさがなく、4気筒以上6気筒未満みたいな音質。
軽やかではないけど粒が揃っていて、響きもあるように聞こえる。ちょうど、昔のVTEC(ホンダの高性能エンジン)で感じた時と同じような感じ。
クラウンのフロントシートだとハイブリッドの電子ノイズとか、エンジンの振動が目立つけど、リアシートは大丈夫。
電子ノイズに振動、それからエンジン音も相当に軽減され、普通は気にならないレベルで快適です。
※試乗したのはレンタカーです。コンディション等が一般車両と異なる可能性があります。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
加速に関しては、トヨタ式ハイブリッドの例にもれず、得手不得手がやっぱり目立ちます。「すごい瞬発力!」と感じる場面もあれば「やっぱり非力!」と感じる場面も持ち合わせます。
得意な場面は巡航中からのアクセルオン。唐突感なく、それでいてシートに押し付けられるような加速感を味あわせてくれる。
でもね、そこから伸びません。スピードメーターを見てると上がり方がゆっくり。
合流の時など、行けると思ったんだけど...なんて事が起こっちゃうかもしれません。
ごめんなさい。都合により非公開中です。
クラウンの走行モードは3種類。よくあるエコ・ノーマル・スポーツという3種類+スノーモード(シフトレバー操作によるSレンジを除く)。
操作は中央下側のモニタータッチパネルで操作。スロットル特性、モーター出力、パワステ特性に変化が見られます。
カムリのハイブリッドもクラウンと同じエンジンを搭載。
でも、カムリに試乗すると印象は全く異なります。
停止中のエンジン始動からガンガンにエンジン音が響き、加速中も相当にぎやか。「ハイブリッド=静か」なんてイメージは全くありません。
この音によってエンジンの主張が強く、加速も元気いっぱい。
走行モードをスポーツに切り替えれば、アクセルレスポンスはスポーティカーのように敏感になり、細かなアクセルワークを楽しめる。
こんな感じでクラウンとは別物。違いはなんだろうと考えると、大きいのはキャラクター分けと予想。
スペックにも違いがあって、カムリの車重は100kg超軽く、またバッテリーはリチウム系と公表(クラウンはニッケル系とアナウンス)。ただし最高出力はカムリ178ps、クラウン184ps。
同じ最大出力のモーターでも、カムリは元気いっぱい。体感的な加速力も上。でもカタログスペックだとクラウンが上。なかなか難しい世界です。
クラウンの走行モードにはお馴染みの「エコ」「ノーマル」「スポーツ」モードがあり、加えてシフトセレクターで操作する「Sレンジ」があり、さらにDレンジ+パドルで「Dレンジのホールドモード」みたいのがある。
棲み分けは、画面で操作する走行モードが、スロットル特性とモーター出力、パワステの重さの変化。
シフトセレクターまたはパドルで操作するレンジが、キープするエンジン回転数やエンジンブレーキの強さの変化と感じた。
Sレンジにしてパドルスイッチを操作すると、「S1、S2...」と疑似的にミッション風になる。
Dレンジのままパドルを操作すると、「D1、D2...」と、これまた擬似的なミッション風に。
違いはSレンジのほうが高めにエンジン回転数がキープされ、エンジンブレーキも強力。Dレンジのホールドは軽いエンジンブレーキ用で、すぐに通常のDレンジに戻る。
コーナーの多い道でおすすめしたいのはSレンジ。後輪にエンジンブレーキが効くのは後輪駆動車の特権!断然走りやすくなります。ちょっとだけ、意味不明な罪悪感も感じなくはない、けどねw
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
シフトセレクターを操作するときに、押し込むのがロックボタン。
クラウンのロックボタンは上に押し上げるタイプ。
筆者のように横から握ると、人差し指もしくは中指で押し上げる形になる。単純に扱いにくいです。
正しくは、上から猫の手みたいに握ることが想定されているのかも。でもさ、雰囲気ないと思いません??
試乗時はぜひ、ご確認をどうぞ。
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。