間違いいっぱいの自動車選び。2019年式クラウンの試乗レポート。
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トヨタ・クラウン(型式AZSH20)「2.5S」ハイブリッド。220系とかH20系と呼ばれるクラウンのハイブリッドです。
試乗は年末年始という冬真っ只中だったので、暖房必須でした。ハイブリッド車の燃費には条件が悪い状態での参考燃費です。
左の写真は、最も優れた燃費が表示された時。19.6km/L。
右の写真は、試乗中に多く表示されていた燃費。15km/L台。
走行パターンを思い出して推測すると、巡航走行の多い夜間で20km/Lを超える燃費、あまり混雑しない昼間の国道で15km/Lくらいと予想。
低燃費に慣れちゃった目線で比較すればちょっと物足りないけど、1000ccのヴィッツとそう変わらない燃費というのはすごいこと。排気量も車重も倍ですからw
この高燃費は貧乏性ユーザーにはたまりません(筆者とかw)。山道だってガソリン代を気にせず、ヴィッツより俄然気持ちよく走れちゃうわけです。抵抗感なくアクセル踏めちゃいます。
こちらもご参考までに。筆者の所有するカムリと、その前に所有したSAIの燃費です。
写真左がカムリ。写真右がSAI。
カムリは信号少ない道で30km/L弱、市街地で10km/Lの燃費を記録(時期は春、グラフ横軸は日)。市街地での燃費が示す通り、適当に走っての燃費です。
SAIは全力で燃費走行して28km/L弱の燃費を記録。
アップダウンに信号もあって条件の悪いコースで、如何に平均車速をキープして燃費を伸ばせるかにチャレンジしました。燃費は素晴らしいけど、人間はぐったりですw
どちらもクルマへの習熟度という慣れの部分で、クラウンとは異なります。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
立派なクラウンだって、何日も乗っていれば気になる部分も出てきます。開発が耳を傾けてくれたら...嬉しいです。試乗される際は、よかったらチェックしてみてくださいね!
クラウンのドライビングポジションはすごく良いです。体がシートから離れない乗り味だってたまりません。
でも、ね...。
パワーシートの気配りが足りません!
前後調整の微調整が効きません。ベンツが1mm単位だとするとクラウンは10mm単位。
ちょっと触っても動きすぎちゃう。
パワーシートのメリットって微調整が出来る点だと思っているのね。これだったらパワーシートいらないし、ニュルって言うなら大事な部分でしょ!って思っちゃう。
クラウンで最重要と思える点は、滑らかに運転できるドライバビリティ。上司やクライアントを乗せるかもしれないしね。
でも、ね...。
ブレーキへの気配りがもうちょっと欲しいです!
停止直前のコントロールが難しすぎます。僅かなショックもなく停止出来るのは運次第。
ドライビングシューズを履いても、リアに乗員がいても変わりません。
クラウンは誰のためのクルマ? ニュルって言うより、こっち優先してって思っちゃう。
カップホルダーはクラウンが初めてじゃないかもしれないけど、筆者の記憶にはないタイプでした。
多分初めてです。
仕組みの概要はこんな感じ。
トヨタいわく、昇降式カップホルダー。
最初は写真左の状態で、押し込むと、写真右の状態に。そして、PUSHというボタンを押すと底が上がって元の状態に戻る(手動式)。
カップホルダーには蓋が欲しい!でも実用性で不満!そう考えるとこれはすごく良い仕組み。でも現状だと気配り不足。熱意やこだわりが感じられません。
なんでかっていうと...。
自重じゃ下がんないのは良いとしても、カップが潰れるほどのチカラで押し込む必要がある。コワイコワイw
中にある3本のツメがキツくて入ってくれない。
ジュースが満杯の時はまだいいけど、残り少ない時は押し込むのも一苦労な状態に。
缶ジュースを置いたら、けっこう使えました。カップやペットボトルではキツイだけあって、安定感抜群。
注:ノンアルコールだけどお酒好きってわけじゃありませんw
その他、形状違いのドリンクを置いてみましたが、どれもこんな感じに。
結論!ペットボトルはドアポケット。缶ジュースはセンターコンソール。カップコーヒーは諦める。という持論にたどり着きました。
でもほんとね、バネの調整とかで次第で、高級感と利便性を両立する可能性を秘めてると思います。期待してまーす!トヨタさん♪
ほぼ同じボディサイズ、ボディ形状で、100万円安く買えるカムリ。同じエンジンを搭載したグレード同士で100万円強の価格差です。
駆動方式の違いはご存知の通り。その他スペック的な比較は抜きにして試乗感の比較を簡単に。
高級感は断然クラウン。特にボディデザインは到底同じサイズに見えない重厚感がある。
また静粛性やマイルドな挙動、そしてステアリングの官能性能的な部分でも圧倒的にクラウンが勝る。
カムリは「食パン」というあだ名がピッタリという、そんな長所の持ち主。
狭路地での車両感覚の取りやすさとか、コーナーでのクルマの一体感は特に高く、初めて運転しても狙った位置にタイヤを持っていける感覚。
ただ、官能性能的な部分ではあまりにも無機質すぎ。ステアフィールもそうだし、エンジンフィールもそう。
フロントサスが固くてリアサスが柔らかい傾向はどっちも一緒。リアシートは優しいです。
単純明快・簡潔に。長所短所をまとめました。
お手数ですが意味不明な部分は本文でチェックして下さい。
このクラウンで感じるのは強いプレミアム感。従来までのトヨタ的高級感を失ったものの、本質的な部分で高級車と思えるように。
「ご新規様最優先」は、口にしにくい商売のセオリー。それを体現しているクラウンには尊敬さえ覚えます。
お伝えしたいのはそれくらいの大変化。興味持たれたらぜひご試乗を。座った瞬間から違いを感じられると思います。
大変化の直後だからネガティブ要素もある。あるけれどその多くは細部。変化の度合いに比べたら些細なもの。
変わらないのはお得感。結局そこかって言わないでくださいねw
お得とは賢いとかスマートという意味。絶対的には高価ですし、高くなりました。
でも、お得感は以前より強まったと思います。あれこれ比較したら結局クラウン。そんな選択肢かもしれませんね。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。