自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2018年記事 全8ページ

カムリ試乗評価「7」
燃費と比較

間違いいっぱいの自動車選び。カムリの試乗レポート。

7ページ目です!

「燃費、競合車比較と評価総合」

トヨタ
  • グレード:“G”
  • 年式:2017&18年式
  • 車両価格:約350万円
  • デビュー年:2017年7月
カムリ内装1カムリ内装2

カムリ(ハイブリッド)試乗時の燃費

カムリで走行中の画像

カムリ試乗中の燃費を参考に。イメージとしては、コンパクトカーと変わらない燃費でした。

試乗したのはちょうど土曜日のクリスマスイブを挟む4日間。かなり悪条件の日に試乗したわけです。渋滞ばかりでは仕方ないんで、仕事後の深夜に郊外を走ったり、田舎道に足を伸ばし4日間で350km走行。その時の燃費です。

参考燃費1

左の画像は渋滞中にちょこっと撮影したもの。

距離的に走ってないので当てになる数値じゃないです。

暖房が必要な時期だったこともあり、しばらくはここから悪化。

ハイブリッドの長所は渋滞中に燃費が良いこと、そして渋滞中も快適な事だと思っている。大渋滞でなければ市街地でも9km/L以上が表示されそう。普通のコンパクトカー以上の燃費が期待できる。カムリの加速力を考えれば素晴らしすぎる。

ハイブリッドで気になる暖房の弱さも、関東地方では気にする必要はなくなったように思う。熱も多い3500ccエンジン搭載車などと比較すると、暖房が弱いというより、風量的なノイズがうるさいとは感じる。

参考燃費2

350km走行しての総合的な燃費は、18.7km/Lが表示された。

渋滞や山道といった条件悪いところと、条件の良い田舎道も走っての総合。ドライバーは計2名。試乗中は燃費を気にした運転は少なく、距離にして2割程度。

それでこの数値だから立派!1300ccコンパクトカーにだって勝ると思われる数値。

またエコドライブを心がけたとすると、例えばプリウスやアクアで30km/L超という運転では、25km/Lに近づくんじゃないだろうか(もっとよかった追記参照ください)。

追記:カムリを購入しての燃費

参考燃費3

実際にカムリを購入してしばらくは、如何にエンジンが指導しない状態で走行できるかを考えながらの走行を行った。

ハイブリッド車って上手く運転できれば燃費はどんどん伸びて、これが運転の楽しさにもつながってると思う。

オドメーターが1000kmに達したころの燃費はこんな感じ。

  • 平均時速35kmくらいの信号少ない道で、燃費30km/L弱。
  • 平均時速20kmを下回る市街地で、燃費10km/程度。

このくらいの燃費が車載モニター(ナビゲーションディスプレイ)に表示された。クルマはまだ新車に近い状態だし、ドライバーの習熟度もまだまだ。短距離走行を除けば燃費はもっと伸びそう。自分にとってひとつの楽しみです。

 


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
トヨタの最重要車種かも?アメリカで大ヒットといわれるクルマです。

競合車と簡単比較1

カムリと同様にハイブリッドエンジンを搭載するアコードハイブリッド、SAI、ディーゼルエンジンを搭載するアテンザ、モーターのみを動力とするリーフ(初代)を簡単に比較してみる。筆者とその父親の購入候補でもあります。

アコードハイブリッドと比較

柔らかく質も高いサスペンションで優れた乗り心地の持ち主。

この乗り心地と滑らかなステアフィールでクラス以上の高級感を与えてくれるのがアコードの魅力

柔らかくても質が高いサスペンションと大きなボディの組み合わせはコーナーでもグラグラせず、ゆったりずっしりと見をこなすから悪くない。さらにハイブリッドシステムもより電気自動車的で、エンジンが止まっている時の長所がよく味わえる。

一方でドライバビリティとしては大きなクルマを運転している感覚が強く、カムリと比較すれば旧世代的。助手席側の車幅感覚など神経を使う。

かなり異なる2台の特徴

内装もゆったり感が強く、ラグジュアリーという言葉が似合うのはアコードハイブリッド。

包まれ感高いカムリに対し、開放感高いアコードの内装デザイン。インパネはデビュー年の違いもあり、アコードハイブリッドでは全体的に大味。

もう一つ。トランクはビックリするほど狭い。トランクが車内と区切られるセダンは、荷物が出すノイズが気になりにくいとか、汚れた荷物も乗せやすいなどの魅力がある。
そんなセダンならではの魅力をスポイルしているのは残念。

このように、カムリとアコードハイブリッドは異なるキャラクターの持ち主。カムリを運転しやすいミドルクラスと評すると、アコードハイブリッドは高級車的ミドルクラスと評したい。

SAIと比較

筆者は父親との共同で初期型のSAIを購入し、ビッグマイナー後のSAIに乗り換えた。

そしてカムリへの乗り換えを考えている現在、なんならもう一度SAIを購入しても良いんじゃない?と話している。

カムリとSAIは、トヨペット店やネッツ店で併売。セダンボディのハイブリッド車というだけでなく、車両価格的にも期待できない下取り価格的にも、似ている部分が多い。

しかし、長所短所は真逆。面白いように真逆です。

生い立ちが全く異なる2台

「ドライバビリティ高いカムリ」、「装備の充実した高級車的なSAI」。お互いの長所を上げればこうなる。そして逆にすればお互いの短所。

「素性が立派だけどベーシックなカムリ」、「小型車を高級に仕立てたSAI」。如何にもトヨタ車的なのはSAIです。

小さな高級車的なSAIだけど、乗り心地は高級ではない。パンパンで動かないサスペンションダンパーは乗り心地にもドライバビリティにも印象が良くない。

ビッグマイナーチェンジで特徴際立つ

SAIの特徴はビッグマイナー後でより明確になる。デビュー初期のモデルはエクステリアデザインが大きく異なるけどそれだけでなく、運転感覚はプリウスのセダン的な味が強い。

競合車と簡単比較2

マークXと比較

カムリより安価で長所のレベルはカムリ以上。ハイブリッドを必要としない方には最高に魅力的な選択肢がマークX。

トヨペット店では現在、カムリ・マークX・SAIが併売されている。

カムリと比較すると、モーター+駆動用バッテリーが搭載されない代わりに、6気筒エンジン+後輪駆動という贅沢がもれなく。安価な最廉価グレードから変わらない特徴で、車両価格これがマークX最大の魅力

従来からの魅力でマークX

6気筒エンジン+後輪駆動といえば古典的。しかし現在でも高級車クラスでは変わらず採用され、高級感では多大なメリットを持つ方式なのだろう。8気筒は要らなくても6気筒は欲しいという意見もよく聞く。

日本車的なスポーティセダン

試乗すると、低回転で心地よく高回転で荒っぽいエンジンは、ジェントルな長所も迫力ある長所も。後輪駆動の良さは、減速中の姿勢や滑らかな回頭に現れる。後輪駆動車を所有した後、前輪駆動車を運転すると長所がわかり易んじゃないかな。

乗り心地はマイナーチェンジの度に固く感じる方向に変更される。知る限り2回の変更。デビュー初期モデルの乗り心地が最も好ましいバランスだった。

ハイブリッドが必要なければマークX

筆者の父親は年間3万km走行するほどのクルマ好き。実家に帰っても家にいませんw そんな走行距離が多いユーザーだと、ランニングコストでカムリ。そうでなければマークXの魅力は大きい。

筆者は常に、マークXは購入候補。でありながら、やっぱり止めようを繰り返す。良くも悪くも”ほどほど”が特徴。

アテンザと比較

大きいボディサイズの前輪駆動車という点でカムリと競合するマツダ車がアテンザ

主たるグレードではディーゼルエンジンを搭載。郊外や田舎道では想像より燃費がよく、熱効率という点でもトヨタと比較されたりする。

初期モデルは快適性が低い

アテンザは筆者、デビュー時と1回目のマイナー後のモデルに試乗。乗り心地と静粛性の悪さから購入候補には入っていない。次期モデルに期待という感じかな。

もう一つの理由が、カムリと似通った特徴を持つという点。トヨタ車的な長所を持ってきた最近のマツダ車。一方でカムリは、マツダ車的な長所を持ってきた。マツダ車的というか欧州車的なんだけど、近づいてきたのは事実。

運転しやすさでカムリ

微小舵角への反応やハイペースでの操縦安定性、狭い箇所でのボディ見切りなど、そうしたドライバビリティに優れるという方向性。
マツダでは人馬一体などと表現されるが、筆者基準ではカムリの方が人馬一体が強かった。気楽に足代わりにできるという点でもカムリに軍配。

長所と短所が真逆な部分

キャラクターが同じ方向性でより幅広い長所を持つカムリ。アテンザの方が良いと思えるのは、前輪駆動車らしさが上手く隠されたステアフィール。それからドライビングポジション。いづれもカムリの欠点となる部分。

初代リーフと比較

初代リーフはデビュー直後からモデル末期まで、ずっと購入したかった1台。

ハイブリッドエンジンも魅力的だけど、電気自動車はもっと魅力的

ただ、いくつかのネガティブ要素から購入には至らなかった。

2代目はタイミングが合わず

カムリの購入検討にあたり、筆者単独での購入だったら2代目リーフも候補だった。タイミング的に、2代目リーフには試乗できず見送り。そういえば日産の最終検査が問題になってから、営業から電話が来なくなったのを思い出した。

ということで、初代リーフ

カムリとの比較では車両価格と燃料代が安いという部分が近い。補助金など条件面も含めより経済性が高いのはリーフ。モデル末期は値引き条件もかなり良かった。

それでもバッテリー劣化の不安と、バッテリーが要因であろう売却時の金額を考えたら購入できなかった。金銭的なカムリとの違いはこのあたり。

デビュー当初のリーフ、試乗すると本当に良かった。

現在とはライバル車のレベルが異なるのもあるけれど、質感高く、スポーティな味付けは車格を感じさせません。マイチェンの度に普通の乗用車的になっていったけど、エンジンを搭載しない良さと、8気筒エンジンの高級車みたいな質感高い加速感は変わらず。

2代目リーフが高級という部分に比重が置かれているかはわからないけど、ボディサイズやデザインが気にならなかったらライバル車としてぜひ。

 


評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。

メインメーターメインメーター(夜間)

カムリ評価総合

ボディ斜めこんな走りやすさが欲しかった!コーナーは思い通りに走りやすく、狭い場所では精神的疲労を軽減してくれる見切りの良さ。

運転が気軽で体に馴染む。だから運転が面倒くさくないし、クルマの出番が増えるだろう。

そんな、トヨタ車ではまれな長所を持つカムリ。逆に、トヨタ車的な長所を失ったように思える部分が欠点。使用上問題のない箇所の品質感などね。

カムリに高級というイメージを持たず、大きなミドルクラスという認識ならば、満足感は高いと思う。

試乗して感じるのはドライバー優先の作り。素晴らしいけどここに懸念材料。今後のトヨタ車はこうした走りやすさを備えていくだろうから、その時にカムリならではの魅力があるのかないのか。

言葉変えると官能性能が希薄。高級感とかステアフィールに関する部分に喜びが薄い。例えばマークXが後輪駆動+6気筒エンジンが安価という魅力。エスティマが美しいボディデザインで魅力。そうした”敢えて選ぶ”要素が薄い。ベーシックな良さを持つクルマの宿命かもね。

この試乗レポートを執筆しているのは2018年。いつものように”デビュー時だけ”にならない事を願いつつ、筆者はハンコを押しそうです。

トヨタ カムリ

トヨタ

CAMRY (カムリ)

  • 試乗グレード:“G”
  • 型式:AXVH70
  • 年式:2017&18年式
  • 車両価格:約350万円

概要

  • 排気量:2500ccハイブリッド
  • エンジン型式:A25A-FXS
  • 車重:1570kg
  • ボディサイズ:4885×1840×1445mm
  • 発売開始:2017年7月
試乗レポ・ライター

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評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。

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