カムリP3/走行感覚(コーナーリングや見切り)

自動車購入の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」
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(2018年記事 トヨタ カムリ
著:ヒラリー男爵)

トヨタ カムリ 試乗レポ「3」

自動車評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗レポートはハイブリッド自動車「カムリ」、グレード「G」。車両形式「AXVH70」。トヨタの最も大事な一台かも?アメリカで大ヒットといわれるクルマの新型です。

当ページは3ページ目です。「コーナーリングなどドライビングフィール(運転感覚)」を掲載しています。

カムリ内装1カムリ内装2
トヨタ
  • グレード:“G”
  • 型式:AXVH70
  • 車両価格:約350万円
  • デビュー年:2017年7月

※内容は辛口評価です。ディーラーで試乗の際にぜひともチェックしたいポイントなどを掲載中です。

  1. 分割page - カムリ試乗「1-1」・試乗詳細レポート
  2. 分割page - カムリ試乗「1-2」・静粛性と乗り心地など快適性能
  3. このpage - カムリ試乗「1-3」・ドライビング感覚
  4. 分割page - カムリ試乗「1-4」・内装(フロントシート)
  5. 分割page - カムリ試乗「1-5」・内装(リアシート)
  6. 分割page - カムリ試乗「1-6」・細部の質感と使い勝手
  7. 分割page - カムリ試乗「1-7」・他車比較と装備、評価総合

試乗:ドライビングフィール

カムリの優れた長所といえばパワフルかつ低燃費なハイブリッドシステム。そしてそれと同じくらいに魅力的なのが、体に馴染む走行感覚。コーナーでは思い通りに走りやすく、狭い場所も苦にしない見切りの良さ。運転が苦手という方もこのカムリに試乗すれば運転が好きになるかもしれないよ。

ホントにトヨタのFF車?思い通りに走りやすいカムリ

フロント・ストラットタワーカムリのテレビCMにはスープラやアルテッツァが出て来る。最初はダマシな演出だwなんて思ったんだけど、試乗したらその意味がわかった。

ハイブリッド車にしては強い加速力、主張の強いエンジンというのは前述の通り。それにプラスして思い通りに走りやすいハンドリング。単純な乗り心地や静粛性が犠牲になっている分の対価は、コーナーが多い道で良さが味わえる。

このハンドリングをよく使われる言葉で表すと、「レスポンス良くダイレクト。ボディ剛性感高く遊びが気にならず」といったところ。もうほんと、新車が出る度に使われる言葉だけど、今度のカムリははっきりレベルアップ。

この言葉の示す意味は分かりやすいのか?
筆者ヒラリー的にはイマイチわかりにくいと思うし、過去に読んだ試乗記では散々騙されてきた。

端的に言って走りやすい。その内訳は...

なので私ヒラリーなりに、分かりやすい表現をしてみる。

  • 細かい操作に反応してくれる。丁寧な少しの動作に反応してくれる事がクルマへの安心と信用に繋がり、ハンドル操作する楽しみにも繋がる。
  • 素早くとか雑な操作でも車体は落ち着いている。ハンドル回す量を読み間違えた時など、遅れて素早くハンドルを回す時も乗員の不快感は最小限。
  • ハンドル操作してからクルマの反応が丁度いい。ココから曲がり始めたいという位置でハンドル操作すればオッケイ。

なんだ当たり前じゃないかw みたいな内容だけど、実は当たり前じゃないクルマがいっぱいなんです(今のとこ)。

特にトヨタのFF車(前輪駆動車)では、操作に対する反応が曖昧でコワイとか、操作から反応が遅く、コーナー手前から先読みしての操作が必要とか、快適な運転には神経使うのが普通のわけです。
最近では切り遅れからの素早い操作に対応して、固いサスペンションが一般的になってきたり、不快な方向でまとめ上げているように感じるクルマが多かった。

カムリならもっと気持ち良い方向で、マイルドかつ反応良く。ボディの大きさや低く後ろよりの着座位置も効いているのだろう。これにボディ見切りの良さも相まって、ドライバーの思い通りに走りやすい。

ワインディングを走ってみる

シフトセレクターコーナーが続く道をワインディングなどと呼ぶ。そしてアップダウンや凹凸による減速帯が組み合わされる事も多い。そんな道をカムリで走ってみれば、市街地より好印象!最近は同様なクルマが多い(昔は速度上げるとアラが目立つ事が多かった)んだけど、カムリは特に、通常のディーラー試乗では損をしがちな1台に思えた。

微小な操作に反応し、遅すぎずヨーが立ち上がるハンドリングは素直に運転が楽しく、もし切り遅れてしまって奥でグッと切ってもマイルドにククッと、乗員の不快感は小さい。

端的に言って、繊細な操作に反応してくれる上、ラフな操作も許容してくれる。

こうした良さは何も踏めるだけ踏んでいる時だけではなく、適度なペースでのドライブだってよく分かる。寧ろそうした時の方が楽しいくらい。

コーナーリング中の段差ではクルマの割にフロントが跳ねイヤな感触を伝えてくる。上り坂で顕著だ。でも柔らかいリアは特別なこと無く通過する。またパワーを掛けた時のステアフィールとかブレーキペダルのフィーリングやコントロール性に不満はあれど、ココまではカムリに望む点では無いのだろう。無理しない走り方で良さが出る。

メインメーターによる演出

カムリの内装2メインメーターは大きな2眼式。もっともコンサバだけどスポーティな印象を感じやすいデザイン。トヨタハイブリッド車では一般的にエンジン回転数は表示されない。カムリで表示されるのは、右が車速、左がパワーメーター(モーター出力と回生電力)。

アクティブな走行中に面白いのは左のパワーメーター。経が大きくしかも250度くらい使用するメーターだから、針の動きが大きくて素早い。何かを読み取る必要が無くたって思わず目が行く。そして目が疲れちゃうくらいピュンピュン動く。

加速で跳ね上がり、減速で一気に下る。敏感なタコメーターを連想させ、強いブレーキングではフロントタイヤがロックしてエンジン停止した時のように針が動く。これはまだABSがなかった時代のクルマでの動き。
昔のクルマ好きに...というカムリだから、この辺りも盛り込みました!なんて想像してしまった。サービス精神かもね。

直進性に関して

直進性は悪いわけじゃないんだけど気になる部分がある。無意識に直進できれば文句なし、といってもドライバーによる微調整は必要だ。カムリでは微調整しづらい点が残念

気になる点は、ステアリング中立の押さえつけられたような重さとリアサスの左右揺すられ感の強さ。

カムリはドライバーからの視界やボディ見切りも良く、ちょっとした部分だけに今後の改良を期待。

官能的な部分は今ひとつ

妥協の塊みたいなクルマも目につく中で、カムリは目に見えない走りやすさが考えられた真面目なクルマ。しかし真面目だからこそ心配になる部分も。

カムリは日本だと「存在感のないクルマ」と思われ、アメリカでは「食パン」などと評されるクルマらしい。

試乗後に感じた筆者の感想としても、”大きなカローラ”というイメージ。ボディサイズ大きくても走りやすく、気構えずに使えるから日常で使いやすいだろうというもの。複数台を所有される方ならご納得頂けるであろう、気軽に走れるクルマほど出番が多いというアレを、カムリは持っている

だがしかし、である。食パンより高級なデニッシュパンとか、生クリームが乗った食パンが同クラスに存在する日本では、あと一声欲しいという事実。パン自体の質も大事だけど、質よりソソる何かに惹かれる気持ちもある。前者はアコードハイブリッド、後者はマークXね。

カムリが持つ優れたボディ剛性感とか走りやすさとか、そうした基本的な部分はこれからのトヨタ車で当たり前になっていくかもしれない。すると逆に、不足するのが官能的な部分。

官能的な部分とは何を指してる?

ステアリングここではステアリングの回し心地と過渡特性

トヨタの電動パワステといえば、90度ほど切り込むと重くなる味付けが多い印象。もしくは多かった。やや極端な演出に思えるも自然な感じを目指していたように思う。

カムリでは中立が重くその先はスコッと。という味付けになっていた。

これは中立が押さえつけられている分、路面からの衝撃はよくカットされ、砂利道を走行してもステアリングはグラグラしにくい。一方で、無機質なフィールと、中立の重さが繊細な運転をスポイルしてしまう部分もある。

それからアクセルペダルを踏むのとステアリング操作が同時に行われる時。如何にもFF車的な反応を示す。ライバルのマツダ・アテンザではFF車的なフィールが軽減されているように感じられるのに対し、カムリは他のトヨタFF車と同じようなフィールが伝わってくる。

その他数か所含め、なんで?と感じる部分があり、真面目な主力車種だからこそマイナーチェンジで改良される可能性もあるし、基本的な走りやすさはさらに改良されたトヨタ車が出現してくる可能性もある。つまり、真面目によくできたクルマを購入すると、常に乗り換えを考慮しながらのカーライフに。
これが楽しいかストレスか気にならないか?早くも未来にワクワクします。

メインメーターメインメーター(夜間)

ブレーキのフィーリング

ハンドリングに対するドライバビリティが高いカムリも、ブレーキは普通に乗用車的。プラス、ハイブリッドらしさを感じる点も少し残る。

ハイブリッドらしい点は初期のカクン!という効き具合。以前からみれば僅かなんだけど、ショックアブソーバーが動きやすくなった分だけ、停止時に乗員が揺すられるブレーキになりやすい。一箇所滑らかになったら別の場所も滑らかにと進化を期待。同世代の4代目プリウスも同様。

もっともこのショックアブソーバーが動きやすいというのは、通常走行中に好ましい部分でもある。ブレーキの掛け始めでフロントが動いてくれることは安心感と正確な操作に繋がる。その先はゆっくりと沈むというのも良い。

強めのブレーキングではペダルにダイレクト感がなかったり強さを調整しにくかったりするんだけど、ABSが何事もなかったように動作するのは長所。音やその他の感覚でABS作動がわかっても、ペダルはそんなにゴトゴトしない。動作のキメも細かいのだろう。不慣れなドライバーでもビックリすることはないと思う。

トヨタ カムリ
トヨタ

CAMRY (カムリ)

  • 試乗グレード:“G”
  • 型式:AXVH70
  • 年式:2017年式
  • 車両価格:約350万円

概要

  • 排気量:2500cc+モーターハイブリッド
  • エンジン型式:A25A-FXS
  • 車重:1570kg
  • ボディサイズ:4885×1840×1445mm
  • 発売開始:2017年7月
試乗レポ・ライター

当記事は「ヒラリー男爵」がお届け致します。
ヒラリー男爵

 
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カムリの内装2

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