評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。フィット(2013年式)「RS」。
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ホンダ・フィット(3代目GK系)グレード「RS」1500ccの試乗レポートです。
高価な「RS」というグレードを比較検討しているなら、下位グレードとの差別化は大きい方がいいというのは当然ですよね。
このGK系フィットでは、外観上の差はそんなに大きくない。言ってみれば、恥ずかしいほど大きなエンブレムくらい。
しかし乗り味に違いがあって、フィットRSではエンジンだけでなく、コーナーを曲がる感触もなかなかに個性的。
一般道市街地〜首都圏高速道路を走ると、先代2代目フィットより走りやすくなった。
上記のよう、気にしなければ気にならず、見えにくいところだけどレベルアップ。
アクセル、ブレーキ、ステアという一連の操作が続くワインディングでは、気持ち良くはない、と筆者は感じる。
「クルマはなんでも楽しい」という持論に基づき、楽しい走り方を探す作業からスタート。
何がいけないのかって、フィットらしいゲームのようなハンドリング。曲がり始める感触とか曲がってる感触とか、クルマがどっちに行きたがっているのか、もっと情報が欲しいし、違和感なく曲がれるリズムが欲しい。
走行レベルは欧州車のように質感上がったけど、ドライバーが気持ち良く走れる点といえば全然。
欧州車どころかマツダやスズキの方が、自然な印象を持っていると思う。いやヴィッツだって走りやすく進化している。しかしフィットは質感高いから悩ましい。
一定の速度&アクセルのOnOffのみで走るなら、フィットRSのイイ部分で走れる。ショックアブソーバーは最初の5mmが抜けているけど、その先では挙動が抑えられる。
コンパクトカーの中では、雑なハンドル裁きにも許容量は大きい。ミスもごまかせ気持ちイイ!
雑な動作に対する高い許容力。最近のホンダ車に通じる美点だね。
コーナーリング中のデコボコとか、ドリフト禁止wみたいな減速帯とか、小さな段差はモノともせず。ボディではなくサスペンションがいなし、ロードホールディングは高い。振動をシャットアウトするパワステと相まり、不安感なく曲がっていける。
そしてタイヤ、早い段階から良く鳴きます。でもそれは無問題。気になるのは、ちょっとでもフロントに荷重が乗ればレスポンス悪化。
意図的なアライメント変化もあるうるけど、コーナーで感じるフィットの弱点、半分はタイヤの問題かも。タイヤ交換して変化があったら面白いね。
ショックアブソーバーの初期5mmが減衰力なくてフラフラ。柔らかいというより抜けている印象。その先は固められていて動きにくいから、差が極端でメリハリ強い。
アクセル踏んで加速して、ブレーキ踏んで減速して、ブレーキリリースしながらハンドル切り始める。その間にはMTモードでシフトダウン。この流れを思い出す。一緒に想像してくれたら嬉しいです。
やっぱりフロントヘビーなのかなぁ。フロントに荷重が乗っている時間も長いから、ブレーキ残しすぎは問題外。旋回ブレーキもサーキットレベルの速度でないとね。早めにブレーキングとシフトダウン終了が吉。
こんな感じだから、ステアレスポンス悪化を見越して走る。日常の速度でね。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
運転が楽しいとか、違和感がないクルマって、全体のバランスに優れると思う。
例えば、ダルなサスペンションにダルなステアフィール、だるい動き。
インターフェースではハンドルやブレーキペダルの重さもね、統一感あるといいよね。
がんばってチューニングしたようで、気持ち良くお金出せるw
フィットでは、基本的にサスペンション固いわりにハンドルは軽く、ブレーキペダルも軽い。
ここは違和感あるけど、多くの部分がデジタル的というのは共通するコンセプト?細かい事気にしないで走るのに向いているのかも。
ハンドルを回す感触は、滑らかで剛性感あり、安っぽい感じは減った。
印象はトヨタ車のパワステみたいな感じに。舵角が増えて手応えが重くならないとか、こういった点を除けばステアリングインフォメーションはわかりやすいと評価できる。
例えばフロントタイヤがレスポンス失うと、フワッとね。
特筆したいのがこの、直進安定性の改善。
2代目フィットはそれはもう、酷いモノでした。助手席でも不安感を感じるほどで、多車線道路や高速道路はコワイコワイ。
ドライバーがへたっぴだと勘違いしそうな、居眠りしていると勘違いしそうな、これだけでいくらでも書けるw
3代目フィットでは大きく改善し、ライバルと同程度の安定性を持つように。ドライバーは不安感少なく多車線道路を走れる。
単純にリアを固めたというより、キャスター角を寝かしたフィール。落ち着いたハンドリングと直進性の高さを持つという最近のテイスト。
こうしたクルマって、ステアインがだるかったり、道具としてのクルマらしさが高いけど、速度上がればバランス良く。特にコンパクトなフィットサイズなら、ちょっと速度を上げればそんな心配は無用です。
フィットの乗り心地は、絶対的には固くてうるさい。コンパクトカーという枠組みで比較しても、厳しい評価に。
でも安っぽくない。乗り心地は、アタリが丸く質感高い。よく聞く言葉だけど、具体的にはどんな感じだろう?
乗り心地は先代フィットから大きく変化。ピョコピョコした動きが普通になりました。
2014年時点で国産同クラス標準より上級感あり、なんだかドイツ車のような印象。
カヤバからザックスに〜!なんて聞いたりもしたけど、真相のほどはわからず。
ショックアブソーバーは、2段階の減衰力を持つタイプと予想(フロント側のみ)。流行のバイパスバルブ付きアブソーバーみたいに初期減衰力は弱く、その先は高くなる。
2段階の境目は極端。もしかしたらバリアブルスプリングも合わせて極端に?
最初の5mmくらいが抜けている。そしてこの5mmが乗り心地に効果を発揮。同じ固いにしてもアタリが弱く丸い乗り心地は、この抜けちゃっている部分が演出。
フィットのフロントシートでは、アタリが柔らかいのがわかりやすいと思う。わかりやすさはハンドリング面でも一緒。
伸び側と縮み側合わせて10mm?数値は適当だけどフロントがするっとロール。
慣れないと違和感の方が大きいと思う。助手席に乗っていると、ドライバーのハンドルさばきによっては中に浮いてるような錯覚が。市街地ではエンジン始動で、車体が大きく揺れる。
サスペンションが動くと足回りからコトコト音がする。しばらく運転していれば慣れちゃうんだけど、コトコトの音量はけっこう大きく、大げさに言えば昔の軽自動車。
新車からコトコト音がする軽自動車はあるけれど、小型車では昔の話。
この音は、シャシー構造とかゴムブッシュの容量不足がいわれる。音がしなければ乗り心地良く感じられるだけに残念。マイナーチェンジで改善して欲しい部分です。
綺麗な道を走っていれば、車内は平均的な静かさを保っている。ドアの気密性は高く、また遮音ガラスのように中高音域のノイズが消えている。
普通〜悪い路面では、下からの音は脅威といえるレベルで車内に侵入。攻撃受けたようにスクランブル。
耳障りな音をカットして〜なんて意味なく低音が響く。特にリアシート、気密性高いのと合わせ、圧力変化で耳が痛い。
中途半端に静かだと、うるさいのが余計目立つってわけね。これなら終始うるさいスイフトやデミオの方がデートに向くかも。
評論家様から評価高いスポーティグレード、RS・1500ccモデル!
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
ブレーキペダルは、ペダル剛性弱く、軽いチカラで奧までストロークするタイプ。
RSといえど女性ドライバーが多いと予想すれば、軽く踏めるのは重要。いざという時チカラいっぱい踏めなきゃ意味ないですもんね。
その分、ブレーキング中のコントロール性は今一歩。ブレーキアシストが作動した時はコントロール不能。いや、いらないかw
スポーティに走るとシート形状から筋トレにw 背筋で上半身を支え、ペダルやハンドルに体重が乗らないようにがんばる必要有り。長時間は大変。
といってもフィットが悪いんじゃなくて、普通にコンパクトカーレベル。心配はいりません。ブレーキを楽しみたければCR-Zなんかがオススメ。
安全なようで安全でないような?時速60km以上で強めのブレーキングをすると、2回か3回、ハザードが作動します。
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金属ペダルはスルッと滑って操作しやすいアクセルペダル。よく使う部分に滑り止めが施されたブレーキペダル。OK!OK!
先代はただの穴だったカップホルダー、今回は半分、収納式に。ジュースはショート缶がgood。タバコ置けるし灰皿も置ける。安全性にプラス。
フューエルリッドは運転席足下で開ける方式に変更。日本車らしい変更に大拍手。クルマ苦手な人に合わせてこそフィット。
うっすらと前を照らしているのは、ヘッドライトロービーム。室内照明と比較しても色温度高め。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。