間違いいっぱいの自動車選び。マツダ2(2021年式)の試乗レポート。
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デミオからモデル途中でリネームされたマツダ2!マツダ2・DJLFS型「グレード15C・ガソリンモデル」です。
試乗内容は限定的。第一印象重視でより一般的な表現を心がけています。
試乗したマツダ2のエンジンは「P5-VPS」。1500ccのガソリンエンジンです。パワー感ではなく質感という部分で、4気筒エンジンの良さが十分に味わえます。
マツダの「P5-VPS」は密かに筆者が好きなエンジンです。
マツダ2との組み合わせでは、車内で聞こえるエンジンノイズの音量は大きめ。大きめなんですが、低回転から高回転まで、マイルドで耳障りでない音質なんです。
加えて、ちょっと空ぶかししてみても軽やか!
ジワッと吹け上がりはじめ、スッと落ちてきます。
スペック的には地味です(110馬力の14.4kg/m)。それでも、良い印象が残る優れたエンジンだと思っています。
同じ形式のエンジンを搭載する、マツダ3のページでも触れています。
シェア40%という怪物トヨタ車では、1500ccエンジンは3気筒になってきました。
先日、ヤリスクロスの1500ccエンジンに試乗しましたが、なかなか豪快でした。
豪快なダイナミックフォースエンジンの中においても一際豪快な質感です。
なお「豪快」の意味は悪い意味だけじゃないです。でも、想像におまかせします。
車重1050kgの1500ccモデルと考えると、最大加速力はちょっと弱めにも感じられます。
試乗しているうちに思ったのですが、「ノーマルモード+Dレンジ」だと遅い、そんな気がしました。
「スポーツモード+Dレンジ」もしくは「MTモード」ですと、一気に元気を増します。
スポーツモードではスロットル特性やシフトパターンが変わるだけでなく、エンジンの制御プログラムも変わる可能性が頭をよぎりました。
燃調や点火時期など、もしかしたら燃費や排ガスの影響から、ノーマル+Dレンジだと遠慮されているのかもしれませんね。
ノーマルモードとスポーツモードが用意されています。
筆者の感覚だと、ノーマルはエコモードみたいに感じました。スポーツモードは低いギヤを維持しようとするので、日常的には使いにくく、両方の差は大きいです。
結果、この中間が欲しい!と感じました。
ミッションはCVT(無段階変速)ではなく、有段式のステップAT、6速ATです。
現在の国産車で、ステップ式ATを選べるというだけで貴重な選択肢ですよね。これだけでマツダ2最高!なんて気分にもなっちゃいます。
いやほんと、ブォ〜ン、ブォ〜ン、ブォ〜ンと加速していく感覚や、シフトダウンしてからのダイレクト感ある再加速がたまりません。
CVTが全盛ですので、基準にすれば、ステップATの弱点も見えてきます。長所あれば短所あり、ですね。
マツダ2のATは1速が離れているというか、けっこうローギヤードと感じました。
それにより例えば、停止から走り出して踏み直した際、ギヤポジションにより加速感が変化しやすいです。
踏み直した際、1速に入っていると、予想より加速しようとして唐突感があります。
逆に2速に入っていると、思ったより加速してくれません。
出力されるトルクは、アクセル開度+ギヤポジション+回転数で決まります。なのでポジションに合わせたアクセルワークをしなければ、ギクシャクしたり予想外の動きを示したり。
CVTとステップATを比較した場合、一定速度で巡航中の効率は、ステップATが上と言われています。
一方で加速減速が激しい場面ですと、常に効率の良いギヤ比を保てるCVTが有利と言われます。
CVTは最大ギヤレンジや変速プログラムによる部分が大きいのでしょうけれども、一般的な都市部ですと、CVTの方が燃費には優れるのかなと感じています。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
ハンドリングはマツダ車らしい特徴を感じます。
末っ子だけどやっぱりマツダ車!兄貴分から乗り換えても違和感を感じさせず、コンパクトという特徴が魅力、そう感じさせてくれるハンドリングです。
慣れないと違和感を感じるかも?トヨタ基準でいえば輸入車的。マツダ車らしいという表現をしているくらいですから、特徴的なわけです。
敏感なドライバーですと、慣れるまでにちょっと時間がかかるかもしれません。
ディーラー試乗では違和感を感じただけで終わるかもしれません。
でも、クルマの特徴に合わせて運転すれば、滑らかに運転しやすいです。
筆者が感じるマツダ車らしさは、ハンドル中立付近の感触と、ハンドルを戻す時の感触。
固められてなく手応え弱め。
速度を上げれば重さを増すものの、変に固められて直進性をキープしている車種より、よほど自然です。
操作に対する反応自体はあるので、ドライバーが操作してまっすぐ走らせます。
手応えが強くない分、無駄なチカラをかけることなく、繊細な操作が可能です。
いわゆる保蛇力が強く、SAT(勝手に中心に戻すチカラ)は弱め。
一般的なクルマが「直進に戻るチカラを抑えつつ」戻すのに対して、「戻る方向に切る」ような感覚。
同じに滑らかに走らせようとしても、アプローチが違う感覚がマツダ車的。誰でも乗れば慣れちゃうんだろうけど、通好みとも思えます。
先代、先々代のデミオ時代には、コンパクトカーベストと思える見切りの良さ、車両感覚の取りやすさ、という魅力を持っていました。
それと比較すればボディデザイン重視と思えるものの、2021年現在で考えれると、全然悪くないです。
特別邪魔になるわけじゃないけど、ちょっと太いというか厚みがあるかな、と思います。
正面前方は着座位置から少しボンネットが見えるくらいの感覚。
インパネ先端が低めに感じられ、足元に近い部分の感覚が取りやすいです。
ナビモニターは、デビュー当初は邪魔に感じたけど、最近の基準からすれば寧ろ小さめ。モニター照度を適切な明るさに設定していれば、邪魔に感じる場面は限定的と思います。
ここはデミオ時代から続く、マツダ2の優れたポイント。
ドアのウエストラインが低く、くびれも効果的に機能しています。ボディ全幅がコンパクトなこともあり、左側の感覚は手にとるようにわかります。
その分、寄り過ぎてドアミラー当てちゃう事には注意ですね。
本格的なドラポジ。これがブレーキペダルの扱いやすさにも関係してきます。
適正と思える距離を取り、足を伸ばすように座らないと、繊細な操作がしにくいです。
膝のチカラでコントロールしたら、クルマはギクシャクしちゃいますからね。
かかとを固定し、足首と足指でコントロールするポジションを取れれば、扱いやすいブレーキでした。
言い換えると、マツダの理想的ドラポジに合わせられる、ともいえます。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。