間違いいっぱいの自動車選び。スイスポ、6MTモデルで感じた特徴。
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スズキ、4代目スイフトスポーツ(ZC33S)2017年式、試乗レポート。
評論家様が高く評価するスポーティコンパクト。ターボエンジンを搭載しパワフル志向に。
スポーティグレードでも快適性が重視される時代、でも先代スイフトは、初期モデルなどテネコ製とは名前ばかりの突っ張ったダンパーが採用されていました。
今度のスイスポはバネ固い、ダンパー柔らかめという組み合わせ。動く足です。そんなスイスポの乗り心地や静粛性など快適性について。
スイスポのサスペンションはスプリングが固くて、ショックアブソーバー柔らかめ。ちょっと極端なほどにそうした設定がされている。
質感としてはそれなりで、”しなやか”とか”しっとり”とは感じられない。
突っ張っただけのサスペンションよりは良いけれど、それでも乗り心地を評価するとなると、ちょっと悪い位が最適だろう。
原因はフロントサスのスプリングと思われ、乗り上げる方向の段差ではガツンとハード。車体や内装がビシッと鳴る。一方でフンワリした段差では減衰力低すぎ?なんて感じる時もある。
もちろん乗り心地優先のクルマではないから、メーカーからしてもユーザーからしても乗り心地の優先順位は低いんじゃないかな。そう考えれば納得の範囲内だと思う。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
フロントシートと変わって乗り心地が確保されているのがリアシート。
コンパクトカーのリアシートって乗り心地が厳しいモデルばかり。なのでスイスポのリアシートはコンフォートなコンパクトカーに混ざって勝負ができちゃう。
単純な乗り心地だけでなく質感だって悪くない。軽量なクルマだからフワッっと伸びちゃう(跳ねる)時も多いんだけど、ストンとは落とされない部分が立派。こうした時に良いショックアブソーバーが使われているなと、嬉しくなる。
それからシート座面のクッションが固すぎず柔らかすぎず、長時間座っていてもお尻が痛くならない。筆者の体重は62kg。このくらいの体重なら欧州車と比較しても絶妙。
問題はスペースとか足の置き場とか、シートバックの角度とか、居心地まで含めた場合の乗り心地。 だから座れない事はないんだけど、快適な空間という軸で評価をすれば成人男性には厳しい。
先代スイスポとの比較なら相当に改善。小柄だったりお子様だったりすると、総合的な評価も十分だと思う。
試乗は冬真っ只中。関東地方でも雪が降るか降らないかといった状況で、筆者含む乗員は厚着していた。厚着した人間が最大で3名乗車。
特にコンパクトカーの静粛性というと、服や乗車人数が重要。
人間てけっこう音を吸収するみたいで、ノイズの音量や音質が異なってくる。これにクルマの外の音、いわゆる環境ノイズのレベルによって受ける印象は全然違う。なので条件が重要です。
で、スイスポの静粛性はヴィッツを始めとする競合車と遜色ないレベルが感じられた。各コンパクトカーの上位グレードと同等レベルで、シチュエーションによってはスイスポの静粛性が勝る。
やや特殊なノートEパワーやアクアも含め、状況によって良かったり悪かったり。ボディや内装からのビビリ音は、ヴィッツと同じ道を走行して、概ね同レベル。
スイスポの静粛性で良い部分はまず、タイヤノイズなど下からのノイズ。
”スポーツコンタクト5”というコンチネンタルタイヤなのにゴロゴロ感が目立たず、さらにロードノイズやパターンノイズが耳障りじゃない。
想像よりタイヤが優れているのか、車内カーペットの吸音性が高いのか、さらには周波数特性のコントロールが上手いのか。
ターボによって静粛性の高いエンジン。※ターボ車は全般的に静か。
正確に言えば回転数が高まってもノイズ盛り上がりが小さい。これは高速道路での静粛性に直結。時速100km巡航では6速でも3000回転弱になるだけど、音量や音質は2000回転と変わらず。
タコメーター無ければ回転数わからないほど静かで、より低い回転数で巡航するCVT他車と比較しても、スイスポの方が静かに感じられる。
静かといえば普通はハイブリッド車。意外かもしれないが手放しで静かとはいえない。
例えばノートEパワー、発電用エンジン+モーターという組み合わせだけど、発電用エンジンは豪快に回りノイズも発生する。アイドリングでゆっくりではない。
例えば2017年登場のカムリ・ハイブリッド。このスイスポと隣り合わせてエンジンノイズを比較した。
そしたらスイスポの方が静か!排気音も優しい音質だった。
カムリはまだ1000kmも走っていない新車だし、ランクが異なるし、トヨタだし。それにも勝るスイスポのエンジンは静かでマイルド。ビックリです。
最初に走行した時、「このタイヤ、コンチネンタル?」と思った。コンチネンタルとは日本での知名度は低いけど、ドイツ車などではよく装着されているタイヤメーカー。
このコンチネンタルはタイヤの主張が強い。ゴロゴロ感強く、グリップ力強く、意外とマイルドにヨーが立ち上がる。スポーツ銘柄だけでなくコンフォート銘柄だって基本的な印象は一緒。
スイスポにはコンチネンタルタイヤが装着されていた。銘柄は「コンチ・スポーツコンタクト5」。高価なタイヤだが新車時装着タイヤらしい。
スイスポを運転した感覚だと、このコンチネンタルらしさが薄かった。もしかしたらスズキのコンチネンタルタイヤということかな?
いずれにしてもゴロゴロとした不快感は最小限で、静粛性や乗り心地はスポーツタイヤらしからぬレベル。予想では少し前のエコタイヤより立派な可能性。それでいて高いグリップ力や、車両と合わせればトラクションコントロールの良い制御などが味わえる。
代償に長所を味わう走りをすれば、タイヤの消耗は早い。これは次に交換するタイヤで悩みそう。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。