間違いいっぱいの自動車選び。CX-5・2022年式(マイナー後)の試乗レポ。通称「後期CX-5」です。
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マツダ・CX-5(KF型KFEP・2000ccガソリンモデル)グレード「20Sプロアクティブ」です。
快適性もそうですがハンドリングも、マイナーチェンジで大きく変わった点のひとつ。マニアックな魅力を感じたMC前と比較し、多くの方にとって好ましい方向に変化したと思います。
ハンドルは90度くらい回したところから、操舵力がググッと重く感じる特性。切り込むと重くなる特性はクルマらしいと思えます。
また路面からの影響は現代車らしくシャットアウト。
上記特性と合わせ、重厚感と表現したいステアフィールです。
「重厚感=高級の一種」と申しますか、操作に関する部分は重いほうが高級と感じやすくもあります。
クルマの動き自体は落ち着いているものの、細かなハンドル操作に応えてくれます。
特に緩いコーナー、手前から少しずつ、繊細に運転される方でしたら少ない操作で走っていく感覚が味わえると思います。
SAT=セルフアライニングトルク。ハンドルが勝手に中心に戻ろうとするチカラ。
CX-5では大きく切り込んだ時、舵角を保持するのにチカラが必要と感じました。
戻ろうとするチカラが強い、もしくは重いと感じる感覚です。
筆者にとっては重すぎレベルでございまして。
マツダ車って「戻す方向も切るように操作」みたいなイメージありましたから、ちょっと意外性を感じました。
重い、でもハンドル表面のレザーはグリップ力が高く、バランスが合わされています。
スムースレザーと呼ばれるレザーで、深いシワも見えませんが、グリップ力はしっかりしていて滑りにくい。ハンドル回すのに必要以上のチカラはいりません。
ハンドルすり減ってきたら、心配です。
同じように感じる他車で乗り味変わるのを経験してます。
回り込んでるコーナーとかロータリーとか、転回とか、大きく回して舵角を保持するようなシーンでは、ハンドル重すぎて描いたラインを外すことがしばしば。
内側に寄りきれなかった〜、みたいなね。
舵角90度以上に回す時、筆者の体力ですと、もう少し軽いほうが好みでした。
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
コツってほどじゃないけど、クルマ任せの方が直進してくれる、みたいなイメージ。
中心が固められてなくて、タイヤのヨレも感じられて、加えてけっこう敏感な中立付近。直進性は気難しそうな気がしますが、そんな事はありませんでした。
試乗したCX-5では、余計なハンドル操作をしなければ、しっかり直進してくれました。
手放しの方がフラつかないくらい、といったら言いすぎかもしれませんが、ドライバーは遠くを見るだけ、手にはチカラを入れない。それでよし。そんな感じ。
CX-5はボディ全長4575mm、ホイールベース2700mm。大きく見えるCX-5ですが、実際はちょっと大きめミドルサイズ。
参考にボディサイズはシビックが同程度で全長4550mm、ホイールベール2735mm。ハリアーだと一回り大きく全長4740mm、ホイールベースは2690mm。
運転中、余計なことしないでw と感じたのがレーンキープ。ドライバーが意図的に寄せているラインに、危ないからと介入してくる。
設定で「早い」「遅い」とタイミングが調整できるみたい。
筆者は前期CX-5試乗中が「早い」状態で、後期CX-5試乗中が「遅い」状態になっていた様子。
「早い」だと白線に寄るだけで頻繁に、ハンドル操作に介入。「遅い」だと自転車や歩行者を避ける時に、強いチカラがハンドルに介入。
後者はウインカー出せば介入なくなりそうだけど、最近のトヨタやホンダはここぞという時だけ介入してくるイメージ。
マツダだと今はまだ、レーンキープOFFにした方が走りやすかったです。
あちこち素晴らしいCX-5で、わずかに弱点と思えるのが2000ccのガソリンエンジン。型式は「PE-VPS」。
2000〜3000rpmで振動が気になり、それより下ではもっさり感が気になるエンジン。
伝わってくる振動、ちょっとの振動はスパイスと考えれば、そのくらいの感覚。
MC前と比較すれば大幅に低減されています。
逆に、音で刺激があるのだから振動は不要。と考えれば、もっと感じないレベルが望ましい。
ハンドルに伝わってくる振動はなんとかして欲しい、と思いました。
「PY-VPR」という2500ccガソリンエンジン。未試乗ながら振動は少なそう。
理由のひとつは、バランサーシャフト。こっちのエンジンには組み込まれていると目にしました。
もう一つはより低い低回転を多用するであろう特性。2000ccですと振動が気になる領域が多く使われます。
ミッションは6段のギヤがあるタイプの6AT。ステップ式とか段付きと呼ばれるタイプのATです。
国産車では貴重な選択肢で、CVTはイヤ、DCTもイヤ、という方にはホントに貴重な選択肢です。
ギリギリスムーズと言える絶妙のレスポンスで、気持ちよくシフトアップ。
またアクセルペダル操作によるシフトダウン(キックダウン)も、不満のないタイミングでシフトダウン。
一気に複数段のダウンを行っているであろう時も、そんなに待たされることなく変速されます。
もしこのタイミングが気に入らなければ、手動での変速も可能です。クルマより前もっての操作ができるのは、まだドライバーの特権。
1速だけローギヤードと感じられ、トルク変動の大きさを感じます。ただこれは素人感覚。実際は様々な事情から最適なギヤ比を選択しているのでしょう。
ドライブモードはスポーツとノーマルの2種類といった様子。
スポーツに切り替えると、ノーマルより高い回転数で変速するようになり、よりATらしいシフトチェンジの楽しさを味わうことができます。
巡航中も再加速に適したギヤポジションと回転数をキープするようになります。
多くの人が扱いやすいと感じるであろうタッチが魅力。特別なことないけど普通に良いです。
フロントサスの沈み込み、リアサスの伸び上がり、これら含めて不満を感じない操作性でした。
MC前と比較すればこれもハンドリング同様、マニアックな魅力から万人受けする方向に変化しただろうと感じます。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。