評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。試乗レポートは日産ノートです。
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日産ノート・2代目E12型(1200cc/NAモデル)です。
試乗車は走行距離が160kmと新車です。乗り心地には初期の渋さが残っている可能性があります。
本来の性能は馴染んでから発揮される事が多いので、走行1000kmほどを越えてくると印象が変わる可能性があります。※後日、別の車体に試乗し、追記もあります。
ごく普通な路面を試乗すれば、ノートはゆったりした動きでセダン的な重厚感を感じる。
少し古いシルフィとか三菱車とか、そうした柔らかい乗り心地と落ち着きを持っている。重量の関係から、複数人乗車でより特徴が引き立つ。
サスペンションのキャラクターは柔らかい方向で、ストローク感もある。柔らかいから乗り心地は良好なんだけど、渋さというかギスギス感に不満を感じる。
新車だからしょうがないよね、ということを差し引いてもショックアブソーバーの動きが渋い。ダンディ(おじさま)ショックと呼ばせて頂きますw
ノートの乗り心地を総合すれば、質感という面ではもう少し、ゆったり感は上級車感覚。
ライバル車のフィットと比較すると、初期の段階でサスペンションが動きやすいノート、フィットより好ましい乗り心地に思う。
同じくフィット比較ではノートの方がホイールベースが長く、それも効いているのだろう。乗り心地ならノートの圧勝。
またノートはこの乗り心地で、軽自動車より高い維持費を払う価値があると思う。自分で購入するんだったら軽自動車でなくノートを選びます。
気になって別の日に試乗した、別のノートは走行距離が多い車体。そのクルマではギスギス感はかなり解消していました。
やっぱり、あまりに新車だと評価は難しいです。新車を購入したら未来への希望を持ってどうぞ。
ボコボコが続く荒れた道、どこにでもある古い舗装の道路、こんな道をノートで走ると、ガタガタ感がドライバー含む乗員に伝わってくる。
助手席足下がブルブルするだけでなく、運転席でもフットレストがブルブル振動。特にリアシートは酷いです。静粛性が低い問題から、低い音がゴーゴーと響き、乗り心地の悪さを助太刀する。
ノートの乗り心地が優れているのは、「細かなデコボコ」や「ゆるりとした段差」。タイヤの衝撃吸収を含む初期ストローク部分。角が立った大きな段差ではショックアブソーバーの渋さが目立つ。
※内容は辛口評価です。試乗で確認したいポイントを重視!
コンパクトカーの静粛性は50歩100歩のようで意外と違いがあって面白い。ノートは高音の耳障りな帯域はほどよくシャットアウト、反対に中低音は響き、こもっていて疲れやすい音質のノイズが気になる。
静粛性は評価する人の体調や耳のカタチなどによって変わってくると思う。なので比較は難しいんだけど、「路面が良い道限定」なら他のコンパクトよりいくらか快適かな。
荒れた路面では、ゴーゴーと路面の悪さがそのままノイズとなって伝わってくる。そういえば昔のクルマはみんなこうだったのを思い出した。
低周波の音が籠もる要因には、3気筒エンジンの影響も大きい。思ったより快適な3気筒エンジンだけど、日常的に使うアイドリング〜2500回転あたりでの音質は低くベホベホとした音質。
特に静かな道を走行する際に気になる。
リアシートに座った状態で水たまりを走行。こんな時にはビックリするような音が聞こえてくる。
雨水を跳ね上げるノイズを「スプラッシュノイズ」なんていいますが、この音が凄い。カンカンカンカンと金属的に響き渡る。デミオのスプラッシュノイズが酷いというが、そんなものじゃありませぬ。まるで外からホースで水を掛けられているよう。
リヤフェンダー内やトランクフロア、どこかの制振吸音が相当節約されているのが想像できます。
ノートの購入を考えていらっしゃるなら、雨の日にディーラーに行って試乗チェックされる事を推奨します。
コンパクトカーの静粛性では、グレードによる差別化を体験することも多い。カタログなどでは取り上げられないし、雑誌の話題になることも恐らく少ない。
例えば遮音ガラスと呼ばれる高騒音カットガラスや吸音・遮音材の量、使用部位など、グレードによって異なったり、デミオのテールゲート裏側などは、内張りの有無まで差がある。ノートも静粛性高いのは、上位グレードのメダリスト。
便利装備の違いだけじゃなく、見えにくい部分の差が。筆者はグレードによる差に気づいた時はホントびっくりでした。
ノートのハンドルを切った感触、コーナーでの感触。コブシ1個分までは神経質、コブシ1個分以上は美点。
ハンドルは軽く、中立付近は特に軽い。そしてコブシ1個分以内だけハンドルを切った時、素早くノーズが反応。ハンドルの軽さ、足回りの感触と違うヨーの立ち上がりで、過敏と言い換えてもいい。
これが軽自動車と同じようなフラフラ感をドライバーに与え、安っぽさと神経使うクルマという印象をドライバーに与えてしまう。
上記のフラフラ感が特に気になるのは市街地。しかしコブシ1個分以上ハンドルを切り込むコーナーでは好感を持てる点がある。ココがノートの長所かな。
柔らかいサスペンションを持つノート、コーナーリングGを感じる場面では大きくロールする。
その際、ハンドルをゆっくり切っていくと、ゆっくりとロールしていく。
同様に戻りも緩やかでとても走りやすい。全然神経質じゃない。コーナー奧でサクッとハンドルを切るクセがある方でも、グラッという感触はけっこう抑えられると思う。
トヨタ車では突っ張ってロールしにくいけど、ロールし始めると一気にグラッとする車種が目立つ。こんな時、固いじゃなく渋いのねって感じます。ノートの場合は減衰力バッチリ、ショックアブソーバー付いてる意味がちゃんとわかるw
総合してカーブが続く道が得意。ハンドル中立付近にもう少し立派感あったなら積極的に評価したいと思います。
ノートのブレーキは効き始めの食いつきがいい。ブレーキペダルをガツン!と踏めば、直後にガツン!と減速Gが掛かる。
こんな感じだから緊急ブレーキは制動力が優れているように感じる。
逆にジワッと丁寧なブレーキを掛けたい時は、これが裏目に。
※2017年式ノートでは改善されていました!
フィーリングは、ペダルストロークが長く、遊びが大きく、奧の方で唐突に効き始める。
ラクに滑らかな減速・停止を行うには、食いつきは弱めな方が好ましい。もしくはサスペンションが挙動を抑えてくれる事が好ましい。
それから、「ゆっくり抜いていきたい」なんて考えながら運転する場合は、神経使っている間にクルマは進んじゃう。これだとプランが成立しませんから、改良を望みます。
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運転席右下に、ドアミラーのスイッチとアイドリングストップのOffボタン、ヘッドライトの光軸調整ダイヤルがある。
インパネ下部〜センターコンソールにかけて樹脂むき出しの梨地のよう。ライバルと比較するとちと厳しい。
リアのホイールハウス、フェンダーのツメ折りは必要なし。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。