トヨタ・オーパの試乗レポート。2000ccモデルです。「OPA」と書いて「オーパ」と読むミドルクラスハイトワゴン。新しいジャンルを想像させる2列シートのハイトワゴンです。
比較と辛口評価の試乗レポート
1999年から2005年という6年間で生産終了というトヨタのオーパ。ポストセダンを模索する実験車だったのかもしれません。
試乗レポートは、中古車を検索すると貴重な2000ccです。ミドルセダンは嫌だけどミニバンはもっと嫌だ!そんな方にピッタリと思える個性的なクルマです。
オーパのボディタイプは5人乗りハイトワゴン。サイズは全長4250mmとコンパクトで、ミドルセダンからトランクを取り去ったような形状です。
内容もそんな感じで、平たく言えばミドルセダンの派生モデルです。コンパクトカーを大きくというスタンスとは逆の生い立ちで、相応の質感を備えた新世代のミドルハイトワゴンとしてオーパはデビューしました。
プラットフォームはビスタ(アルデオ)といわれます。このビスタをベースに5ドアハッチに仕立てたのがオーパです。
内装を見てもビスタ同様のコラムシフトや足踏み式パーキングブレーキを採用し、室内空間の利便性が重視されています。走行感覚はアップライトな姿勢で運転するセダンといった感じです。
このオーパ、デビューからモデル終了まで200万円〜というお値段。排気量が1800ccと2000cc両方が用意され、ベーシックなグレードでも装備が充実していましたが若干割高な値段設定でした。
オーパは「1ZZ-FE」型エンジンを搭載する、排気量1800ccが先行発売されました。
1ZZ-FEはMR-Sやセリカに搭載されたエンジンと一緒で、パワーを抑え燃費などが重視されたというタイプ。新世代の実用エンジンです。
燃費性能が重視されどれくらいの燃費かというと、2000ccモデルのカタログ数値は16km/L。実際は10km/Lから14km/Lくらいだったのを記憶しています。1800ccモデルを所有する知人に確認しても、2000ccと変わらず。どちらもそれなりに納得の燃費だと思います。
なお、1800ccモデルのカタログ燃費は15km/Lで、2000ccモデルはミッションがCVTになってカタログ燃費は16km/Lです。
FF(前輪駆動)のオーパのサスペンション型式は、フロントがストラット、リヤがトレーリングアームという、コンパクトなクルマでよくみられる一般的な形状です。4WD車では、リヤがダブルウィッシュボーン型式になります。
デフのレイアウトの関係からだと思いますが、乗り味でも4WDの方が優れる場面があります。限られたシチュエーションに限りますが、一般的な走行でも違いを体感できる時があります。オーパでは未体験です。
オーパは、当時好評だったビスタのプラットフォームで骨格がしっかり。従来までの同クラスモデルより立派にです。背の高い5ドアハッチとしては乗り味の質感は良好。固めの乗り味が増えてきたミニバンと比較しても、柔らかめのサスペンションが魅力です。
柔らかい足回りだからカヤバ製ショックアブソーバーの気になる点が最小限。アラが目立ちません。
このオーパは、思ったよりシート着座位置が低いのがポイントです。着座位置を上げてセダンと差別化を図ろうというする安直なモデルではありません。
フロントガラスの傾き角度も強く、車内の開放感は高いものですが、ドライバーからするとデメリットもあります。
Aピラーが長く面積が広い関係から、向かって右側の視界で邪魔になるという事が多いです。ピラー自体が邪魔になるクルマを上げたらきりがありませんが、このオーパのAピラーについては、特別「死角」が大きく気になります。
右折や、右側カーブの狭い道などはきになると思います。
ライバル車は、オーパの1年後にデビューしたホンダの初代ストリームといわれます。
ストリームは3列シートと言うこともあり、オーパより全長が300mmも大きいのですが、横幅は5ナンバーサイズ。適度なボディサイズで価格はオーパより安価。人気モデルになりました。
ストリームはミニバンライクなデザインと、乗り味もキビキビとアクティブなユーザーに向けたイメージ。小さなオーパの方がゆったりし、狙うユーザー層が異なっていました。保守的な層に新提案をしてしまったオーパは、存在感も販売台数も微妙であった事はわかりやすい事実です。
そのほかのライバル車は、三菱RVR。SUVライクなイメージから乗用車ハイトワゴンに変身した「N61W」というモデル。
オーパと同世代だった初代ストリームは、1700ccエンジンを搭載したモデルがお得な価格設定で販売されました。その価格はなんと、160万円を切る158万円!
上級グレードである2000ccエンジン搭載モデルでも約200万円と、価格でもストリームの方がお買い得。オーパのように小さくて上級というクルマは割高感を感じるものですね。
さすがミニバンブームを巻き起こしたホンダ様。5ナンバーサイズのヒンジドア・ミニバンというタイプも一般的に認識させました。
オーパのアルファベット表記はOPA。これに「-I」を付けて走っているクルマを見かけました。
これってつまり・・・「OPA-I」です。
筆者にはなんて読むのかわかりませんが、人気番組トップギアでやってそうなネタでいいですね。
エンブレムに利用するアルファベットは、カー用品店で販売されています。
お買い得なクルマとして中古でお探しの場合は、2000ccのCVTがオススメ。グレードが違っても相場に違いはなく、2000ccなら燃費の良いCVTでお得(燃費は1800ccとかわりません)。
CVTならではの違和感(中速時でのもたつきとギクシャク感)はありますが、同じ価格ならこちらを選びたいってものです。
現在(2009年)のクルマでも、CVTは違和感やストレスを感じる場合が多いので、多少のことは耐えられる方限定ではあります。
話をオーパに戻すと、今でも古さを感じさせない独特なエクステリアとヴィッツと同じセンターメーターで上質感のあるインパネまわりのデザインはとてもいいです。
そして、装着するタイヤの種類にもよると思いますがにもよると思いますが、運転中のロードのイズの低さです。
乗り味もミドルセダンに匹敵するほどですが、ロードのイズに対しても快適なドライビングをと言うトヨタの強い思いが感じられます。その他エアコンの風の音・音量も小さく、この乗り心地のバランスという点では、トヨタの右に出る企業はいないでしょう。
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センターメーター。液晶部分は大きめ。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。