3代目オデッセイ(RB2)・グレードは「M」2007年式の評価評論レビューです!
比較と辛口評価の試乗レポート
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
大成功した初代オデッセイ、キープコンセプトで失敗した2代目オデッセイ。3代目オデッセイはプラットフォームから大変身してのデビューをしています。
オデッセイのライバルはエスティマ。強い強いライバルのエスティマ。トヨタのブランドはやはり強大だし、エスティマは特にビッグネーム。憧れる方も多い一台です。
オデッセイの見積りを頂き、馴染みの営業マンと話すと、大きな値引きを提示しても負けてしまうみたいです。
3代目オデッセイは強力なコンセプトで、別方向からの攻撃を開始しています。エスティマと真っ向勝負ではなく、5年先を行くコンセプトという感じでしょうか。
低床・低重心プラットフォームで美しいボディデザインに走行性能、さらには立体駐車場、タワーパーキングに対応する全高。そうしたコンセプトのモデルに変身しました。
エスティマのコンセプトは旧世代といわんばかり。そしてこれが新しいミニバンだ!というオデッセイ。
さらに筆者は、オデッセイの内装に新しい世代を感じます。
色調はダーク系をアピールし、シート表地は若々しく、インパネ形状はスペシャリティ感覚。ホンダ的+未来的なデザインで、新鮮さが長続きしそうです。
オデッセイのフロアを実際に下から覗いてみると、すごい作りだとビックリ。フロアの凹凸の中で凹んだ部分にマフラーなどが本当に平らにレイアウトされています。
これなら、仮に2階建てフロアにしてもフロアは低いはず。ディーラーでオデッセイを試乗したらぜひフロア下も覗いて見てください。ディーラーの人に頼めば、試乗車をリフトアップしてくれると思います
このフロアと立体感ある造形のインパネデザイン、ホンダが一生懸命取り組んで開発したのがヒシヒシと伝わってきます。
オデッセイに限らず、新しい何かを生み出す時のホンダって凄い!中途半端でない仕上がりに、熱意感じませんか?
諦めるのも早いっていうから、アクティブでアグレッシブそれも凄い。がんばる人にはヒカレチャイマスネ。
※このフロアの平坦化は、ローダウンする際にも役立つはず。車高を下げれば、エキマニや触媒、マフラーといったパイプが擦りやすくなりますが、これなら”ある程度のローダウン”なら、結構行けそうです。
”ある程度を越える”ローダウンは、逆に厳しいかもしれません。
ライバルはトヨタのエスティマですが、エスティマより車両価格が安く、オプションで装備を充実させる感じのオデッセイ。値引きも半端なく、モデル末期は中古車よりお得なほど。支払い額で比較すればかなり有利でした。
筆者の場合、ちょうど長期の在庫車が残ってて、初日から40万円引き(車両から)の条件を出して貰った上に「ナビゲーション付き在庫車」ならさらに引けるとのこと。
具体的にはアブソルートで48万円引き。ボディカラーも白か黒は選べました。1回目の交渉からこれですよ!MPV買いに来たかと間違えちゃえましたよ。はっはっは。
交渉中、にやけないように必死に我慢ガマン。
とにかくお得なオデッセイ、エスティマと比較することで値引きは充実。ステップワゴンやストリームは出番なし!フリードだってクエスチョン。
その分、売却時の査定が不安ですが...。
車両価格が安めな分、エスティマでラインナップされる3500ccみたいなエンジンはありません。エンジン排気量で車格を判断してしまうと、弱いです。
ちなみにこのモデルのオデッセイ、後期モデル、車両価格は以下の通り。
人気無ければ「安ければ文句ないでしょ」的な商売がホンダらしい。価格は商品力の大事な部分。
どこかのメーカーは諦めちゃったように全く売る気無しなんてことが良くありますがホンダはそんなこと無いみたい。
大の付くほど不人気なアコードだって、エディックスだって、決して期待を裏切らなかった実績は大きい。決算期にお得なクルマが欲しければまずホンダ!これも大きなブランドイメージ。
オデッセイのインパネは純正ナビを付けて初めて完結する形。ナビを付けないとインパネが変なデザインになります。
これは純正ナビはマウスのようなリモコンで操作するわけですが、後付けナビは基本タッチパネル。だから手が届くところまでインパネ中央が出っ張ってきます。
というこはなんだかんだいっても 純正ナビを装着しなければ買えないクルマ。多くの方はそうなるでしょう。そうすると結局価格は200万円代後半に。割高な価格が特徴のエスティマと変わらない価格になります。
純正ナビ装着だとこんな感じ。ディスプレイが遠い方が角度的に自然で、断然見やすくなります。
オデッセイにはエリシオンという、上級となる兄弟車が存在します。エリシオンには3000ccエンジンがラインナップ。
エリシオンも低床プラットフォームですが、ボディ全高も高く、室内の全高はさらに高い。立派な印象はワンランク以上にウワテです。
しかしエリシオンはボディデザインなど保守的。エリシオンという存在があるから、オデッセイがギャンブルできたのかもしれませんね。
追記:エリシオンのカタログはすごくイメージいいですよ。明るく、楽しい。高級なんてのはウリにしていません。とにかくエリシオン買ったら楽しそう、そんなカタログです。機会があればぜひ目を通してみて下さい。
エクステリアのデザインは、エスティマが未来的であるのに対して、オデッセイは個性的です。しかしシンプルでも緊張感あるフロント、サイドから、旧ユーザーのことを考えてのぺっとしているリアまで、単純にかっこいいという意見が多いみたいです。
デザインレベルはエスティマと同レベル?でしょうか。でもリア周りは従来の面影を残すため、手抜きですね。
一方のインテリアも十分個性的で、凝ったデザインをしています。質感や高級感でいったら、若干エスティマに負けていますが、個性的で挑戦的なデザインはホンダならではです。
ここぞという時のホンダってホントに思い切った造形の内装をしてきます。気合いが入ってます。
「ホンダ的+未来的」な内装ですよね。
さすがにデザインを重視した内装だと、配色やレイアウトが良くできていたとしても、ナビやエアコンの使い勝手はあまり良くないですね。運転中、手探りをしてしまいます。
でもまあ、あるべき所にあるべきものがあるというより、未来的な内装デザインはオデッセイを所有する喜びになると思います。
オデッセイを運転してみると、CVTの出来はまあまあいいです。違和感なくスムーズに発進、ギクシャク感は特になし。
ミッションって排気量に余裕があると、粗が目立ちません。変速の回数が少なくなりますから。厳しく試乗評価しなければ普通。何も考えなければ問題なく加速します。
4人乗車での加速力は、セダンでいうところの1800ccクラスか2000ccクラスと同じくらい。1人2人乗車ならもう少し余裕がある。アコードセダンの2000ccを所有しているオーナーに聞けば、「やっぱり2400ccはいいねぇ」なんて感じるらしい。
ミニバンは重くて鈍重なんていうのはもう過去の話かもしれない。
速そうだなんて期待してから試乗してはいけません。これはアブソルートだって一緒。パッと見、なんだか速そうなエクステリアをしているオデッセイだけど、速いクルマではありません。ドライバー含め男性3人も乗ると、ちょっともっさりというのが筆者の評価。
主に試乗したのは低価格で標準的な「M」グレード(アブソルートは簡単に試乗)。比較するとアブソルートのDOHC-VTECエンジンは、高回転で伸びる、多少速くなる感じ。
わかりやすい違いは音や回り方といった官能性能で、動力性能自体は大きくは変わりません。
それ以外では、アブソルートはミッションが5ATになるため、加速感は大きく異なります。そしてエンジンの味を楽しめる。回転数やトルクの盛り上がり方など、マニアックに楽しめます。
燃費重視タイプ、高回転重視タイプ、どちらのエンジンを選んでも質感高いエンジン。型式は「K24A」。
アイドリングや低回転時の音はうるさいし耳障りな音でもある。それでも高回転の音やトルクの盛り上がり方、振動の少なさ、4気筒以上6気筒未満くらい評価してあげたい。
できの悪いV6なら同じくらいの質感あるでしょ?って思っちゃいます。それで燃費は6気筒より期待できちゃうという。
このエンジンに限らずホンダのミドルクラス4気筒は外れがない。例えばトヨタのA型2400ccなどと比べれば、オデッセイのエンジンが質感で勝ります。
エスティマだけでなくトヨタの2400cc主力エンジンは中国産も混ざり、信頼性の面でもブランドイメージを落としています。
たとえ国産エンジンでも、4気筒エンジンの音、振動といった質感部分ではホンダのエンジンにはかないません。
トヨタの場合は6気筒がいいからこそ、しょぼ〜い4気筒をラインナップできるのでしょう。
サスペンションは若干硬めですが、ショックアブソーバーの素性は良さそうで、どちらかといえば質感高い乗り味です。
例にもれずショーワ製ショック使用しているのでしょうが、でもショーワ製のショックってもう少し乗り心地よかったような。標準グレードでも多少硬めというか渋い感じが残ります。もしかしたらこれはボディ剛性感が足りない?
ハンドリングは、コーナーでロールしている感覚は少ない。ミニバンにしては重心が低いという効果なのか、ロールセンター等ですばらしいセッティングをしているのかもしれません。
コーナーは本当に着座位置高めのセダン感覚です。
ハンドリングはまったり傾向。オデッセイはスポーティと評判だけど、これはボディがペナペナ?思い通りに走るにはもう少しハンドルの応答性が欲しいものです。
ハーシュもまずまずシャットアウト。大きなボコボコを越えると、フロントのサスが動いて、その後にリアサスが動いていなします。
先代オデッセイまでのガタガタ感がウソのよう。レベルアップしてます。しかし一輪ずつ超える段差では、ボディがねじれたような感覚は相変わらず。
これは剛性感が足りないと表現せざるをえないというか、バン形状だと仕方ないのか?ザラザラ路面ではボディの振動も伝わり不快です。
オデッセイのボディ剛性感、雑誌の試乗レポートを見ると、良いという意見がほぼすべて。これはほんとに信用していいの??
揺すられ感が強いです。ドライバーの着座位置は低いと言ってもどこかしらが高いため、体が左右に揺すられやすいです。
よくよく考えれば着座位置は低く天井も低いとはいえ、ミニバンなのは変わりなし。つまりそういうことだと思います。
結局のトコロ、外観デザインも内装デザインも立派になったオデッセイ。このイメージからすれば意外と粗が目立つ。
しかし先代オデッセイからの代換えや古いクルマからの乗り換えなら、きっと乗り味も満足。総合すればミニバンとしては良いレベルといっていいはず。
でも細かい違いが気になる方はやはり正当派のセダンかスポーティカー、または質感が重視された輸入車という選択肢となりそうです。
オデッセイを総合して評価すると、セダン感覚というのなら、3000ccクラスのエンジンがぜひ欲しい。やはりエンジンがもう少し大きければ、”サルーン”感覚”で運転できるはず。そしてもう少し乗り心地が磨かれれば、ミニバンとしての評価も上がるはず。
まあなんだかんだいって良くできたセダンとは別物だが、ミニバンの中ではセダンライク。そしてセダンより広大なリアのレッグスペースが快適。
エンジンというか加速力では、日常での一般的な加速、渋滞中の加速なら文句なし。しかし空いている道路を走るなら加速時の余裕がもう少し欲しい。またもっと低回転だけで走れる、「余裕」とか「ゆとり」も欲しい。
スタイリッシュでなんだか速そうなカッコをしたミニバンがあまりにも遅いのも情けなくなってきますし、パワーに余裕が無いのはクルマに飽きるポイントともいわれる。
いや、ホント出来れば3000ccが欲しいと思わせる、(ミニバンの中では)セダン感覚で乗れるミニバン。セダンが欲しいけどミニバンを選ぶ必要がある。そういうときの選択肢としては現状オデッセイが一番です。
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この部品点数、起伏の強い造形、複雑だけどわかりやすいスイッチ配置。ホンダ設計者の熱意や情熱を感じます。質感にはお金を掛けられないからデザインで勝負しろ、そんな命令でもあったのか?
変わったデザインながらスイッチの場所は普通なので子供っぽさは感じない。残念なのはシフトノブの操作質感。
アブソルートはブラック系の内装色になる。純正ナビをオプション装着しない場合には、ナビパネルは手が届く位置に配置される。オデッセイならぜひ純正ナビを装着したい。
上級グレードはナビ標準。価格は約300万円。
ステアリングスイッチ。右側はクルーズコントロール。
ステアリングスイッチ。左側はオーディオコントロール。
オデッセイアブソルートのアルミペダルは滑り止めゴム付き。アクセルペダルは滑る必要性があるはずなので、試乗時は要チェック項目。
多くのタワーパーキングに対応する全高とのこと。
この次の方になるRB3オデッセイの内装。イメージは大きく変わってはいない。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。