評価評論。5代目スバル・レガシィ(BR9)。「2.5i」の試乗レポート。暇つぶし程度にご覧下さいませ。
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2.5iはベーシックなグレード。日本での発売前、大きなボディと割安な価格設定で、これはレガシィじゃない!なんていわれたクルマです。
試乗内容は限定的。第一印象重視です。
試乗したのはワゴンのレガシィです。
ワゴン全滅といわれる現在でもラインナップされています。今まで同じように使えるクルマに代替えしたいというユーザーへの配慮もバッチリです。
先代の4代目レガシィまでは、ほどほどボディサイズに質実剛健なボディデザイン、内容に優れる反面、若干割高な価格設定。それがレガシィの王道といわれていました。クルマの本質である走行性能を重視するスバルらしさが強いモデルです。
ミドルクラスのシェアが下がる現在、5代目レガシィではボディとエンジンを拡大し車格感アップし、一クラス上にシフトしています。同時にマニアックな部分ではコストダウンが見られ、わかりやすい商品価値が上がっています。
コストダウンと思われる部分は、アルミ製だったボンネットフードやフェンダー、一部シャシーを一般的なモノに変更。そうした面もあり価格には割安感を感じます。
背の高いミニバン系は嫌、セダンも嫌、ワゴンはそうした時の貴重な選択肢。スーツで乗ってもキマリ、プライベート感あってコンフォートすぎない。
そしてワゴンユーザーが、今の生活を変えずに新型車を選べる。ワゴンボディがラインナップされること。それだけでもレガシィの存在価値だと思います。
今回のBR9型レガシィ・ワゴンのボディサイズは、
4775/1780/1535mm。
日本風にいうとアッパーミドル、世界的な表現だとDセグメント。車体が大きくなった分、室内も広々とした感じを受けるようになりました。
室内幅は従来比10mm拡大。センターコンソールの幅も大きくなり、運転席と助手席との間隔がはなれたという感覚は、車格感向上に直結します。 男性2人乗車でも快適性は大幅向上!
全長全幅が大きくなり、ホイールベースも延長され、後部座席も広く感じられるようになりました。
リアシートに試乗しても、狭さは感じられません。着座姿勢がアップライトになったようにも感じられ、リアシート足下は特に広くなっています。
いつの時代も安くて広いクルマというのは受けがいい。レガシィもこの点が評価されるはず(特にアメリカ市場)。
レガシィがドライバー優先といってもスポーティクーペではありません。ボディサイズ的にも広くて当たり前のクラスですし、車格なりの高級感だって必要だと思います。
快適なスペースは気持ちにも余裕でゆったり運転したくなります。大きくなったエンジンもそうしたキャラクターにぴったりで、低回転を使って走りたくなる余裕、燃費性能にも期待します。
内装、インパネはアニメデザイン。いわいるガンダムチックという第一印象。最近はこういうのをアニメデザインというそうですが、日本発祥のデザインかもしれません。
スバルらしい無骨なデザインはシャア専用レガシィなんて期待してしまうイメージ。
直線多様の内装パーツは角々しい作り、レトロなシルバー塗装、これら奏でるオーケストラはアニメチック。ドア内張なども歴代のレガシィと同一イメージ。質感ではなくデザイン形状がクエスチョンです。
これがインプレッサなら納得ですが、上級なレガシィだと不満に感じます。
レガシィはスバルでは上級車種なので、立派に見せる物理スイッチは多く並びます。
スイッチが多いと高級に見えますよね。部品点数の多さは高級感に繋がります。機能豊富なアピールと立派さの両立。ノーブルで美しい内装って少ないです。
内装の質感はインプレッサと大差ありません。細部で差を付けているイメージです。
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
試乗しての感想です。筆者のお邪魔するスバルディーラーでは長時間でも気持ちよく試乗させてくれます。お得なだけじゃ、クルマ好きは買いませんからね。
今回は快適性が高まったのが好印象。エンジンは水平対向4気筒にも関わらず、水平対向の嫌なフィールは一段と小さく、トルク感アップして低回転が利用され、クルマの質感が高く感じられます。排気量が増えた恩恵でしょう。
足回りも柔らかめです。ただしベーシックグレードだと、柔らかめとはいえ”快適とはいえない”乗り心地なのが残念。リアサスが固めなキャラクターと、動きが渋いサスペンション。柔らかいのにドタバタ傾向。セダンB4・2500ccも一緒です。
車重が重ければショックの粗が目立ちにくい訳ですが、トヨタのアルファードなど重量があっても渋さそのままなので、一概に言えるわけじゃないみたいです。
直進安定性やステアリングフィールでは、レガシィならでは安定性がより磨かれ、キャラクターはゆったりとした動きになりました。高い速度に対応し、長距離走行でも疲労少ないドライブが可能だと思います。
ハンドリングはディーラー試乗レベルだと印象に残るモノはありませんでした。同クラスまたは同価格帯のクルマと比較して普通です。 4代目レガシィ(先代)のみたいな、短時間でわかる感動はありません。「長距離も楽そう」くらいの評価とさせていただきます。
試乗しておもしろかったのがCVTパドルシフト(全車標準装備)。今さら感がありますが、ドライバーを飽きさせません。
スバルはプレオ時代から7段に選択ホールド出来るCVTを提供していて歴史があります。
変速フィールは唐突すぎず鈍すぎず、いい感じです。
新開発というCVTは、ハードウェア面で効率向上し燃費性能アップ、本体サイズのコンパクトもポイントらしいです。
※
レガシィのDITなど上級グレードには「ステップATモード」というのが用意されています。これはATのようにギヤが代わり、シフトチェンジで回転数上下をシミュレートするモード。
ベーシックグレードでもステップATモードがほしかった!そしたら筆者、購入していたかもしれません。
ブレーキは相変わらずスバルらしいブレーキ。国産車全般でブレーキのレベルが上がったため、レガシィだけが特別なわけではありませんが、扱いやすさは相変わらずレガシィといったところ。
ほどほどに高いペダル剛性、そしてリアのブレーキがしっかり効き、フロントノーズダイブも少なめ。
ABSの介入は遅めで好感度大。例えばトヨタ車などでは速度や路面によって、全くスキール音もしない状態でABSが働きます。もちろんタイヤ銘柄にもよりますが、それが基本なのでしょう。
レガシィではタイヤが路面に食い込む音、クゥ〜という音がしてタイヤが目一杯働いているのがわかります。
ABSの違いが気になるなら、レガシィかインプレッサのスポーツグレードがオススメ。
クルマにyり多少の滑りは許容するようにも感じ、積極的な旋回ブレーキなんかも使いやすい。
ディーラー試乗でも一言断われば、ズズッとかキキッとブレーキする感覚を体感できると思います。
今回のレガシィにはクルマ好きを熱くされる装備や技術がありません。
逆にコスパは優れます。「横滑り防止装置」や「電磁式パーキングブレーキ」の標準装備など、同価格帯のミニバンと比較すると充実、ミドルクラスセダンと比較すると価格が安いです。
デビュー当時の感覚では、ボディサイズと装備、両面からコストパフォーマンスに優れていると思います。ただコスパは追いつかれ、追い抜かれるもの。ライバル車からは特別仕様車が出てきます。
ビルシュタインブランドのダンパーは、1番お高いグレードのみ装備。「Sパッケージ」というグレードです。ご予算盛るのはイヤでしょうから、アフターマーケットで良質な車高調を探す方法があります。
モデル途中で登場となった2000cc直噴ターボ搭載新グレード、「DIT」というグレードでもビルシュタイン製ショックアブソーバーが付きます。
レガシィのモデル別の違いや比較
その他の概要はリンク先で掲載中。
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お買い得度 |
メーター回りは上質。2.5iL以上でこの自発光タイプ。
最廉価グレードでは必要最小限のメーターとなる。
ドリンクホルダーに蓋が付くのは良い。レクサスCT200には蓋がないので上級装備かもしれない。
ナビ+オーディオ+エアコン。エアコン操作パネルの位置が低い。
ステアリングスイッチの押し心地は特別悪くはない。引っかかることもない。
シフトセレクター、トヨタ車と比較すると剛性感が少なめ。実際に使う分には固いよりは柔らかい方が使いやすいと思う。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。