「間違いいっぱいの自動車選び」。フィット(2015年式)「13G」の試乗レポート。
6ページ目です。
ホンダ・フィット(3代目GK3)「13G」ガソリンモデルの試乗レポートです。
フィット3・13Gのエンジンは「L13B」という型式。新しいエンジンでアトキンソンサイクル(ミラーサイクル)とのこと。
ただしスペックを見る限り単純なアトキンソンサイクルではない可能性。VTECとVTCでオットーサイクルとの良いとこ取り、それが可能だとどこかで耳にした気がする。
カタログスペックは「73kW/6000rpm & 119N・m/5000rpm」。わかりやすく言えば100psで12.1kg/mですな。
そしてマツダやトヨタで大々的にアピールされるエンジンの高圧縮比。 ホンダはさりげなく「13.5」となっている。たしかにデミオは14.0とかだけど、そこにあるのはロマンの差? 同じようなものか、逆にホンダのエンジンに凄さを感じる。
実際は、圧縮比が固定値なのか最大値なのかという疑問が残ります。
音が個性的!フィットに試乗し、少し強めにアクセルを踏めるシチュエーションに持ち込めば、印象の大半がこのエンジン音。音量も大きく、”ク〜ン”というような音を出す。
クルマのコンポーネンツで最も凝った部分は動力源。
今回の場合だとエンジンだね。クルマの特徴をハッキリと出す。また官能的な部分だから単に”エンジン音”と言われるだけでなく、「エンジンサウンド」などの言葉で表現されたりする。
そんな部分だから、このエンジン音だけでフィットを”個性が強いクルマ!”と表現したくなる。評価は抜きにして、個性の強いクルマが揃えば選ぶのが楽しいし、積極的に選んで買ったという満足感は購入後も続く。
先に試乗した1500ccのRSもエンジン音は個性的だった。荒っぽいけど刺激的でクセになる。人畜無害なクルマよりよっぽど魅力的に思えた。
この1300ccのエンジンだって、個性の強い音は一緒。ハマれば他に選択肢はないw
※一部画像はクリックで拡大します(横長画像など)
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
唐突感ない発進加速が出来る。地味だけどフィット3の長所。
コンパクト〜ミドルクラスって、乗員が揺れないような加減速に神経を使う車種が多い。
今までのこのクラスって、エンジンやスロットル、ミッションの制御が、”滑らか”という方向を向いてないよね。
その点フィット3は凄い。スロットル特性は早開きでトルク感を感じさせるタイプだけど、エンジン特性やCVTプログラムで上手くバランスされているよう。想定外の唐突さがない。だから渋滞中だってラクチン。
スロットル特性とかコーナーリング特性って、ガンガン走る時の用語みたいなイメージかもしれないけど、普段使いでとっても重要な用語。
ドライバーが予想できない挙動がでれば、同乗者はもっと不快。そもそも気持ち良く運転出来ないでしょ。
現状では完璧なクルマはないけど、人間と一体化したように操縦できるクルマに憧れます。
そういえば最近のホンダ、ホンダと言えば煮詰め不足や不完全見切り発車がいわれている。このフィットはどうだろう?発進と中間加速では無駄な神経を使わなくて良いようにまとまっています。
筆者はフィット3を運動性能優先と感じていて、それはエンジンの振動が多く伝わってくることも要因の一つとなっている。
このクラスによくある、ハンドルやペダルがブルブルするってだけじゃない。シートや助手席足下など、乗員の体に触れる気になる部分がブルブルする。
エンジンマウントが硬そうだけど、理由はなんでだろう。希薄燃焼で振動がでるのか、エンジンマウントが貧弱なのか、振動の周波数的な問題か。
なんにしてもメーカーが自信を持って出してくる主力車種なのだから、何かしらの理由でこうしたバランスになったのだろう。
単純に受ける印象は、改造車だったら「おお凄い!」。新車からこうだと「数年後が不安」。今はこの試乗車だけの個体差だったと思いたい気分かな。
ボディとエンジンの接続強度を高め、エンジンの揺れを押さえるのがエンジントルクダンパーというアフターパーツ。ダンパーと名が付いているが、振動を減衰するわけじゃない。
これを付けるとハンドリングやミッションのダイレクト感が増し、乗員に伝わるエンジン振動が増える。フィットは最初からちょっとしたエンジントルクダンパーが付いてるような感じかも。
エンジンと同じくらいクルマの個性を左右する、ミッションとその制御プログラム。フィット13GのCVTは、ドライバビリティを重視したタイプになっている。
2代目フィットは絶対的な動力性能を重視したタイプだった。効率重視でもあるのかな、アクセル踏むと一定回転数を保ったまま速度が上昇するタイプ。
今回は大きく代わり、低回転を多く使うタイプに。そしてアクセル開ければ回転数と速度がリンクしているように延びていく。ドライバビリティというかドライバーが違和感を感じにくいタイプになっていて好ましく思う。余計な事考えずに運転出来る。
最近ではCVTといっても、「まず回転数を上げてそれから加速」とか「一定回転数をキープしたまま加速」というCVTは減ってきた。こうしたタイプは思い通りに希望速度まで加速するのが難しかった。しかし現在はドライバビリティとバランスが取られていることが多い。CVTも成熟してきたみたいね。
CVTらしい無反応領域や空走感は依然残る。細かなアクセルワークは無視され、オフ時には空走感がある。ただ、ホンダの軽自動車よりはダイレクトだし、競合他車と比較しても悪い方じゃない。こんなものということ。
ハード的にはCVT特有の音などは気にならなかった。フィットの車体がうるさかったり振動大きかったりするからかもしれない。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
内容はレベルアップ!価格はキープ!お得感が魅力!フィットRSに続いての試乗です。
極端に燃費重視が続く現在、エンジンなんて燃費良ければそれでいいと思われがち。いわゆる黒子ですね。
しかしホンダはエンジンでホンダらしさを打ち出す方針なのかな。コンパクトカーは万人に合わせてなんて思っていると、ビックリすると思うよ。
フィットRSの「L15B」というエンジンの音は、イヤだけどヤミツキになったw 逆にこの13Gに搭載される「L13B」のエンジン音は笑ってしまう。印象に残ったけど、次もこの音を聞きたいとはならなかった。
好みが左右する部分だろうから、ディーラー試乗の際は強く踏んで、エンジン回転を上げて、音を聞いてみるのをオススメします。
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
ペダルレイアウトは普通に国産コンパクトカー。左寄りです。
斜めにオフセット(ずれて)搭載されるバッテリー。努力の跡だね。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。