「間違いいっぱいの自動車選び」。フィット(2015年式)「13G」の試乗レポート。
2ページ目です。
ホンダ・フィット(3代目GK3)「13G」ガソリンモデルの試乗レポートです。
快適性より走行安定性を重視されたようなフィットだから、安定感は高い。そしてハンドリングに対するレベルも高い。
ハンドリングはフロントセクションがクイックで、ハンドルを操作すればタイトに敏感に反応する印象。
気持ち良く走るペース、そんな時はハンドル操作の量に対する正確性が高い。流石に快適性を犠牲にしてるだけのことはあるし、サスペンションブッシュなど硬ければ、ボディ剛性が高いのと同じような感覚を受ける。
ハンドルを切ることに対するノーズの反応はキビキビすぎない。それでいて、コーナーでハンドルを切り込んだ先、ハンドルを切ってる状態から操作に対して、しっかりフロントが反応する。
頭でイメージした通りに舵角を決め、途中でイメージと異なれば同乗者にわからないように微調整。
こんな乗り方なら存分に腕を生かせる。なにも限界性能だけがハンドリングじゃないね。
曖昧の反対が正確。ということは、不正確な操作に対する不快な反応もバシッと戻してくる。
ラフな操作というか、切り込む量やスピードが安定していなければ、コーナーリング中に無駄な挙動が増える。クルマがラフな動きを許容しなければドライバーが成長する、かも。
カリカリに走って分かる特徴じゃないです。普通に走っての特徴です。
フロントは敏感。その分リアのブルブル感など、弱い部分が目立っちゃうけど、とりあえず置いておく。
とっても気になるのは、走りにくさとか、チープ感とか、性能と関係ない感覚的な部分。
どんなところ?感覚的な部分だけど誤解を恐れずに上げてみる。
今回のフィットもココが問題。ドライバーが動作を起こしたら、何かのシグナルを送りつつ車体が反応して欲しいもの。何かほんのちょっとで良いんだよね。
例えばハンドル切ったら、ステアフィールの変化とか、フロントロールしてリアロールしてとか、ほんの1mmでも2mmでもいいし、ヨーが立ち上がる瞬間になにかこう、欲しいところ。
ドライバーはインパネの傾斜を見て判断するワケじゃない。スキーやスノボは重心移動のフィードバックを全身で感じるでしょ!?良いクルマはあんな感じ。
快適だし楽しいし疲れない。何も情報なく曲がるならそれはゲーム感覚。
フィットはクルマ酔いしやすいという方がいらっしゃいます。実は筆者も、ハンドルを握っていても酔いそうな時があったり。
そのサスペンションセッティングから、いつもより少し速いペースで曲がってるのかもしれないし、挙動がわかりにくいからかもしれないし、何か他の理由があるのかも。
フィットはクルマの能力以上に敏感なハンドリング。この印象から「敏感」ではなく「過敏」という評価に。
残念だけど「レスポインス良い」とも違うよね。
※一部画像はクリックで拡大します(横長画像など)
※内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
まるでローキャスター軽自動車のようなハンドルの回し心地。
切り始めから安っぽい感触で、初期の電動パワステのような印象がある。
ホンダと言えば自然な電動パワステ、ウリだったんじゃないの?
最近じゃトヨタだって、切り込むに従って重くなる味付けしてるんだぜっ!と突っ込みたくなる。
抵抗とか反力とか、意図的な演出が良いかはまた別だけど、せっかくね、軽自動車ではなくコンパクトカーを選ぶユーザーの気持ちをちょっとは考えて欲しいと思う。分かりやすい部分だからこそ。ホンダには立派な軽自動車があるからこそ特に。
もう少し補足すれば、舵角キープ中はステアリングの保舵力が弱く、落ち着き足りず。質感高いクルマは軽くハンドル触ってるだけでラインをキープする。
そこからステアリングを中立に戻す瞬間は、クッと強い。初代フィットからの特徴かな。挙動変化は最初の一瞬こそ全力の丁寧さが必要。ちょっと気を遣う。
ボディの見切りと車両感覚のとりやすさ、視界についての話題。一部画像はフィットRSの写真です。
フィットはフロントウインドーの傾斜が強い=Aピラーの傾斜が強い=長くて面積が大きい。
ドライバー斜め前方にはミニバンみたいな3各窓が付き、内装形状も工夫されているんだけど、大きなAピラーが邪魔になる事が多い。走行中、斜め前の視界が気になる。
駐車場など狭い場所では、ボディ見切りも悪く、フロントの先端とかタイヤ位置がわかりにくい。
外から見れば、滑らかな曲線で一体感強いボディデザイン。それを考えれば仕方ないんだけどね。
写真は日産のキューブ。ちょっと太いけど、短いAピラーは邪魔になりにくいです。
ボンネットが見えるボディデザインも合わさり、見切りは怖いくらいに良好!
狭い場所での取り回しは相当に良好です。
フィットではドアミラー周辺の死角が気になる場面が。
フローティングされ、ボディとの間に隙間があるけど、これが機能していない様子。試乗中は交差点で、前の横断歩道を渡っている歩行者が見え隠れして、神経使いました。
ボリューム感強いインパネは包まれ感も強く、上級車感覚が強い。でも上級車種と同じだけ、運転しやすさにも気配りしてくれないと、神経使う場面が出てきます。
フィットはインフォメーションという官能性能が希薄な点で走りにくい。良いものを知っているユーザーなら不満を感じると思う。しかしハード的なレベルの高さは素晴らしい(2015年現在)。
そういえば最近、他車でも似たようなハンドリングを思い出した。
それはトヨタのSAI。マイチェン前はただただ安っぽい乗り味。ビッグマイナーで大変化して、走りにくいけど性能的なレベルは高いというハンドリングに。
このSAIを運転していると「ちょっと欲しい」「やっぱいいや」がセットでリピートw
総合すればもちろん、SAIの方が立派。でも130万円のフィットが、同じような立派さを持っているとすると、やっぱりフィットは凄いよね。そして惜しい。
同じホンダならアコードハイブリッド!先進性の高さばかりがフューチャーされるクルマだけど、実は快適性も走りやすさも十分なレベル。
同じホンダディーラーだから、気になったらフィットと合わせてアコードも試乗してみれば、参考になるかもしれないよ。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」
内容はレベルアップ!価格はキープ!お得感が魅力!フィットRSに続いての試乗です。
フィット3の乗り心地で、どこかに暖糾地帯が必要だとすると、ぜひ試してみたいことがある。それは「サスペンションブッシュの1G締め」といわれる策。
これはブッシュを動きやすい状態で締め付けることで、若干のダイレクト感と引き替えに、日常での乗り心地を改善。
フィットの場合「13G」には向きそうで、最初の5mmだけ極端に弱い「RS」ではやらない方が良い可能性高し。
筆者はこれ、けっこう試している。ホンダだとプレリュードや旧フィット。最近のジェイドではなんと!工場のラインから1G接地状態での締め付けを行っているらしい。これはプラシーボではなかった証明にw
系列サービスです!
法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。
セディナなど法人ETCカード
系列サービスです!
「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト
ネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
ペダルレイアウトは普通に国産コンパクトカー。左寄りです。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。