評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。マツダ・アクセラ(スポーツ・初代BK系)2000ccモデルの試乗レポート。
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この型のアクセラは、欧州車に通じるものがあるフィールと、マツダらしい長所短所が魅力。
このアクセラの内装は、ちょっと前の欧州車的デザインが魅力。フロントのインパネだけでなく、リアシート周辺のデザインなどもけっこう欧州車の雰囲気を楽しむことができると思う。
※メーターやドラポジに関する部分は前ページで取り上げています。
内装といえば最も気になるインパネ周辺のデザインや質感。アクセラの内装について特徴を上げると、多くのスイッチがレイアウトされたセンタークラスターのデザイン。上部では幅が広く取られていて力強さやカッチリ感を感じさせるし、何より欧州車的なイメージ。
新車価格200万円前後で欧州車の気分が味わえる、と思えば大きな魅力。
一応、大きくスペースの取られたCDプレーヤー部分は単なる飾りではなく、CDチェンジャーになってます。
そういえばレクサスでも多くのスイッチを並べている。デザインの違いからレクサスでは緻密感や精密感といった、日本的な繊細さというのかな、そういうレクサスらしい魅力があるんだけど、アクセラは欧州車的な骨太&機能いっぱいのイメージがそのままデザインされたよう。
良いのか悪いのか、インパネ最上部に飛び出たナビゲーションディスプレイ。新車時装着の純正ナビです。
これ、頻繁にナビを使用される方にはいいかもしれないし、そうでなければ眩しいとか邪魔とか感じるかもしれない。
筆者はこれが、車両感覚の取りにくさに繋がっていると思う。できれば前倒しできればいいんだけど、残念ながら固定式。
リアシートは乗り降りしにくい+スペースも広くない。乗車中、足の置き場にもちょっと困る。
リアシートに成人男性が座ると、フロントシートはかなり前に出さなければならず、4人快適というスペースはない。
外から見ても窮屈そうに見える。あえていえば、体が前に滑っていかないシート設計のみが良い点。
簡単に言えば、前席優先の設計って事だね。
広くないといっても、Cセグメントハッチは他車も大差なし。インプレッサやオーリスだけでなく、VWゴルフやBMW1シリーズにしてもそう。
もっとコンパクトなフィットやノートとか、さらにコンパクトなソリオや軽自動車とか、スペース効率最優先の車種の方が広さを感じる。
※リアシート快適性に関しては前ページに記載しています。
初代アクセラのラゲッジは使いやすいスペースが確保されている。
3代目アクセラ(ハッチバック)と比較すれば、オーソドックスなボディデザインだからこそ、ともいえる。
フロアやトノカバーの位置かちょっとした違いだろうけど、適当に突っ込みやすいのはこっち。
ラゲッジ下のアンダートレイは高さが少々足りず。もう少し底が深いだろうという予想は外れ。
また長尺物を引っかけたりゴルフバッグを横積みするために凹んでいて欲しい部分はちょっと微妙。片側は昔のクルマのようにデザインされている。
ほんとはこの辺、ボディと内張の間に大きなスペースがありそうな機がするよ。吸音材でも詰め込もうかw
※当サイトは辛口の試乗評価が特徴です。評論家の先生がお伝えしにそうな点も記載しています。
アクセラの下のクラスがデミオ。価格帯は120〜180万円程度で、ボディサイズは1サイズ小さい。
このデミオ、弟分といっても一部はアクセラ以上の魅力があったりする。
もちろんアクセラの方が優れている点もあって、ボディやエンジン排気量の大きさ、より高い速度に対応した走行安定性。多少なりとも余裕が違う。
デミオでも上級グレードを選べば、使用されるエンジン回転数や静粛性に大きな差はないから、違いは田舎道や高速道路で顕著に。普段走行する速度が高ければアクセラが魅力。
3代目デミオ(スポルト)の乗り味はサスペンションの動き方からして似ている。
それでもっと低い速度から挙動がわかりやすく、しかもより素直な感触が強い。
偶然の産物的に素晴らしい魅力を持つ3代目デミオだけど、中古車価格はそんなに安くない。中古車ではお得感がアクセラと逆転している。
2009年6月にモデルチェンジして登場した2代目アクセラ。2000ccモデルはほとんどお値段変わらずで、コスパ的に魅力的なモデルチェンジ。
内容的には初代の延長線のようなものだけど、個性が強められてすごいのなんのって。”奇行種”が”超奇行種”が進化したようだw
ステアリング中立は明らかに不自然なほどに固められ、機にこんだ先が軽くなるなど意図的な味付けがものすごく強い。アクセルやブレーキもそう。
内装だってインパネを初め各部の立体感が増し、エグいともいえる造形。
正常進化で個性を強めすぎたって感じちゃうほどにキャラが強い1台。
「好きなら他がない選択肢」という点ではもちろん、好みというより明確な長所もある。わかりやすいボディ剛性感の高さなんかは、中古車で買う時代になっても立派だと思うよ。
昔の欧州車みたいな感触があちこち味わえるのが初代アクセラ。目隠しで運転すれば古いボルボに感じてしまうかもしれない。
そんな感じに個性が強く、それでいて極端に乗りづらさを感じさせないところが魅力かな。
問題は、手放しで「これはスゴイ!」といえないところ。
ハンドリングの魅力は短所で隠れ家がちだし、日本車らしい気配りだって忘れている。ドライバーズカーとしては良い個性なんだけどね、もっとユーザーの方を向いて欲しいというのが本音。
そうはいっても個性が強いクルマはそれだけで存在価値あり。気に入れば次に乗るクルマがなくなっちゃうほどだからね。しかもこの初代アクセラ、中古車相場は割安。安くて好みをピンポイントで見つけられれば、とってもいいお買い物じゃないですか!
上級の2000ccエンジン搭載車を選んでも、より上級なマツダスピードアクセラを選んでも、価格差はものすごく小さい。積極的に好みのグレードをチョイス可能なのもウレシイね。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
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評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。