自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2016年記事 トヨタ
 & 桃花

シエンタ試乗評価「5」
細かな長所短所

間違いいっぱいの自動車選び。シエンタ(2016年式)の試乗レビュー。

当ページは5ページ目です。

「乗ってわかった長所短所、評価総合」

トヨタ
  • グレード:“G 7人乗り”
  • 年式:2016年式
  • 車両価格:198万円
  • デビュー年:2015年07月〜
シエンタ内装1シエンタ内装2

トヨタ・シエンタ(NSP170)ガソリンモデル「G」の試乗レポートです。

コンパクトで3列シート、実用車離れしたボディスタイリングとインパネデザイン。


  1. シエンタ「1」エンジンとCVT印象
  2. シエンタ「2」ドライビング感覚と快適性
  3. シエンタ「3」内装とドライビングポジション
  4. シエンタ「4」2列目、3列目シート
  5. シエンタ「5」乗ってわかった細部の長短所

※関連ページ

  1. 次のモデル!2023年式シエンタ(ハイブリッド)試乗レビュー
  2. 次のモデル!2023年式シエンタ(ガソリン)試乗レビュー
  3. 比較まとめ:2019コンパクトワゴン&ミニバン比較

試乗して気づいた細かな部分

雑誌やネットでもあまり取り上げられない細かい部分について。

ワイパーアームとブレードの形状

ワイパーアーム

国産車でも増えてきたシンプルなワイパー。雪の重さにも強いなんていうフレコミだけど、降雪地域以外でも見た目が美しいなんてメリットが。

運転席からワイパーが目に入る車種でもスッキリ。一言でいえばウザくない。

欧州車ではビックリするほど高かったり、気になるのはワイパーブレードの価格。でもシエンタのそれは欧州車ほど太くないし、所有する他車では楽天で買ってます。これの価格はわかんないけど、心配無用、だったらいいな。

ピラー内貼りに施された凸凹

Bピラーの内張り

Bピラーの内貼り、フロントシートのシートベルトがついてる部分の写真。穴が開いてデコボコな加工がされている。

単純な装飾か機能的な加工って一瞬迷ったけど、もしかしたらノイズを反射で打ち消すような機能が考えられてるのかも。

ちょいとグラつくドアミラー

ドアミラー

シエンタのドアミラー、走行中にブルブルしてます。最初はアレッと思い、直接触ってみたら、両側で同じように揺れる。

ってことは多分、意図的な仕様かと。衝突時の衝撃を和らげるような設計を想像しました。

使いやすいドアミラー開閉スイッチ

ドアミラーのスイッチ

写真の指で刺している部分が、ドアミラー開閉のスイッチ。シーソー形状で中立に戻るかは忘れちゃったけど、単純に操作しやすい。

一つのボタンのタイプだと、間違えて2回押しちゃうこともある。すると都合3回押す羽目になるw これならそんな心配は最小限。

電動スライドドアの開閉はスイッチでもいける

スライドドアの開閉スイッチ

最近のトヨタ車で見受けられる、スライドドアの開閉スイッチがシエンタにもついていた。ボタンでも開閉できるってのはやっぱりスマート。

ボタンは若干の長押しが必要だから慣れがいる。でもこれに慣れると、ドアノブを引っ張るのも面倒に感じるからやっぱり便利。

スライドドア内側に手をかけるクボミを発見

リア乗車1リア乗車2

写真左は助手席側スライドドアを開けた部分。で、手でつかめそうなクボミに手をかけているところ。これが役立つかはちょっと確認できなかったけど、ユーザーによっては役立つかもしれない。

写真右はスライドドア部の最低地上高。大雑把に45cm。往々にしてカタログ値は異なるけど、ガソリン満タンでの実測値はこんな感じ。
上のクボミと合わせて、乗降性もしっかり考えられているんじゃないかな。この手のクルマに限らず、乗降性って重要な部分だと思います。


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

シエンタのコストパフォーマンス

小さなボディで3列シートのシエンタ。割高っぽいけど実際はどうだろう?装備内容やオプション価格などを調べてみた。

車両価格と装備内容

まず車両価格。この2代目シエンタは168万円〜スタート。先代シエンタは130万円強〜だった。同じポジショニングと考えれば相当に値上がっている。

次に装備内容。ガソリン車の主力グレードは「X・182万円」と「G・198万円」。人気グレードは上級の「G」ということだけど、装備内容を考えれば納得。

”スマートキー”が標準なのは「G」だけ。その他ではオートエアコンや本革巻きステアリングになり、衝突軽減ブレーキのオプション価格が半額になる。
我々お客様がGを選びやすいよう、設定がお上手w

ルーミー/タンクと比較すればお得

軽自動車に近い存在で、1000ccエンジンを搭載するルーミーとタンク。運転すれば走りやすくて良いクルマなんだけど、シエンタが割安に思える150万円スタート。

先代シエンタから同じ感覚で乗り換えできそうなのはこちらだけど、内装見ると悩んじゃいます。

結局Gを選ぶことになりそう

ミドルクラス以上ではベースグレードで必要十分な装備を持つことが多いが、このクラスでは結局上級グレードを選ぶしかなくなるのはよくあるパターン

よくあるパターンなのでなんとも思わないが、割高に感じられるのはこの先。

通常、上級グレードでは当たり前の”明るいヘッドライト”や”サイドエアバッグ”、”アルミホイール”、この辺りがオプションなのだ。明るいヘッドライトはLEDタイプのみの設定で、オプション価格は10万5000円ほど。

総額では高い、一クラス上も候補に

ボディサイド必要なオプションつければ総額が200万円代後半というのも納得してしまう。1クラス上のウィッシュやノア/ヴォクシーが狙える価格というのは頭の片隅においておきたい。

ボディサイズその他からシエンタしかない。といえば最良の選択肢なのは現状、間違いない事実。セカンドカー用途でもご予算250万円以下あたりが選ばれるというから、ちょうど良い選択肢となりえる。

ボディサイズやスライドドアが問題なければ、ウィッシュの方がお得感高い。条件も期待できるし、コミコミ200万円以内で装備充実の特別仕様車だってよく出てくる。

またはノア/ヴォクシー。ファーストカーとしての利便性ならこっちに分がある。お値段は228万円〜。ナビやサイドエアバッグを付けての見積もりはおよそ270万円。売却価格まで考えればコストパフォーマンスは明らかだね。

もう一つ取り上げたいのはマツダのプレマシー。ウィッシュと同価格帯で、ミニバンとは思えないほど良質なサスペンションが凄い(グレードや生産時期による違いがある)。
売却/下取りで不安なものの、大幅値引きで購入できれば一緒。よろしければ候補に。

LDAとか、試してみた

LDA説明書

LDA(レーンディパーチャーアラート)を試してみた。

これはトヨタのレーンキープサポートシステムで、「道路上の白線(黄線)をカメラで認識し、車線を逸脱する可能性がある場合、ブザーとディスプレイ表示により注意、同時にドライバーのステアリング操作をサポート」というシステム。

使ってみれば、明確に車線をまたいだときにブザーが鳴る。試乗中、タイヤが白線に乗ったくらいではブザーは鳴らなかった。

ステアリングスイッチ・左ステアリングスイッチ・右

もしかしたらステアリングへの注意喚起は、車線をまたぐ前から行われているかもしれないけど、はっきりソレといえるレベルの注意喚起じゃない。

それから対向車線側だけでなく、歩道側の車線にも反応した。感想としては、注意が出る場面はかなりやばい時に限られ、通常走行で注意が出る場面はほとんどない。

だから、常時ONにしていてもうるさくない感じ。あえていえば、路駐している他車や、予想外の障害物、段差を避ける、そんな時に、わかってるよ!って言いたくなる程度。

レーンキープサポートにはいろいろある

ステアリングスイッチ・右

スバルのアイサイト3でレーンキープサポートを経験したことがあるので、それと比較してみる。

アイサイトのレーンキープは、車線内でどっちかに寄っただけで警告が出る。また気にしていればステアリングフィールの変化を感じるときもある。また半分消えかかっているような白線も意外と認識してくれる印象が残っている。

似たようなシステムだけど使ってみれば別物。性能的にはアイサイトの方が優れているように感じるけど、使える機能かと比較すれば評価は逆転
筆者としては、シエンタなら常時ONでもいける。逆にアイサイトでは常時OFFじゃないと運転できない。

これだけで、「使う人のことを考えてくれているのはトヨタ」って印象まで受けちゃうよ。

ヴィッツのLDAも試しました。こちらは敏感。またぐ前から鳴ったりうるさいです。またトヨタの上級版セーフティセンスに付いているLDAもカムリで試しました。感覚は似たり寄ったりです。

シエンタのメーター(昼)シエンタのメーター(夜)

シエンタ評価総合

エクステリアデザイン(リアハーフ)ミドルクラスに迫る内容をコンパクトボディで実現。シエンタの特徴はそう評価したいと思う。

内装質感、実用性ある3列目、ハンドル回すフィーリング、納得の乗り心地といった部分でそう評価。

上位クラスと順番を付ければ、もちろん差はあるし、エンジンパワーや滑らか運転のしやすさなど、ドライバーの負担という部分には差がある。それでも内容的な部分を総合すれば、下のヴィッツじゃなくて上のウィッシュやノア/ヴォクシーに近い。素晴らしいことだよね。

問題は価格。内容で迫る分、価格も迫っちゃっている。まさに絶妙といえる上位グレードの必然性や、巧妙なオプション設定。このクラスでは上級グレードでも標準装備が微妙で、上位クラスでは廉価グレードでもそれなりの標準装備を持つ。ここがポイント。コスパはちと厳しいかな。

ボディサイズ的な理由からシエンタしかないということなら、現状もっとも優れた選択肢だと思う。仕方なく選ばれることも多いこのクラスで、積極的に選べるだけの主張を持つボディデザインだって大きな魅力、ですね。

トヨタ シエンタ

トヨタ

sienta (シエンタ)

  • 試乗グレード:“G・7人乗り”
  • ミッション:CVT
  • 年式:2016y
  • 型式:NSP170G
  • 新車価格:198万円
試乗レポ・ライター

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区間積算計の切り替えはTRIPボタン。オーディオ関連のミュートはMODEボタンの長押し。


使いやすそうな印象をうけたドアミラー開閉スイッチ。



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