自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2003年記事 トヨタ ヴィッツ初代

トヨタ・ヴィッツ(初代)試乗

辛口比較・評価評論のターゲット車は、初代ヴィッツ、1000ccモデル。今までのコンパクトカーとは全く違う価値観でデビューした革命児的存在。

比較と辛口評価の試乗レポート

「ヴィッツ1.0F(SCP10)初代」

トヨタ
  • グレード:“F”
  • 型式:SCP10
  • 車両価格:111万円
  • デビュー年:1999年1月〜

※当サイトは辛口の試乗評価が特徴です。評論家の先生がお伝えしにそうな点も記載しています。

引け目を長所に変える、コンパクトカーだからこその魅力をアピールする革命児的存在。積極的に選んで乗れるコンパクトカー。


あとに続くヴィッツ!

  1. ヴィッツ(2代目)試乗レポート
  2. ヴィッツ(3代目初期)試乗レポート
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  5. ヴィッツ(3代目マイナー後1000cc)試乗レポート

コンパクトカー人気の先駆者

トヨタ・ヴィッツは、スターレット後継のコンパクトカー。コルサやターセル、カローラ2の後継車も兼ねてとしてデビューしました。

デビュー当時は内装も外装もコンパクトカーとは信じられない質感の高さを感じました。

この初代ヴィッツは、初めての「好きで乗れるコンパクトカー」と思えるクルマで、コンパクトカー人気の元祖革命児的存在。コンパクトカーのレベルをグッと引き上げた自動車だと思います。

試乗したヴィッツ

1999年デビューの初代ヴィッツ、1000ccモデルで、グレードは「1.0F」

このトヨタ・ヴィッツは友人が所有して、いつもいつも、意味もなく走っていました。筆者は学生の頃の話で、燃費の良いコンパクトカーに感激。自分のクルマは置いておいて、ヴィッツでお出かけ。デートの時だけ自分のクルマで出発w

金はないけど見栄っ張り、金はないけど時間はある。安定の学生生活です。D.I.Y.で内装ペイントなど、おもちゃとしても活躍してくれました。感謝感謝のヴィッツくんです。

衝撃的なデビュー

軽自動車と同じかそれより安い価格で、ここまで立派なヴィッツ。こうなると軽自動車のお得さ以上に魅力的。
コストパフォーマンスはヴィッツの方が高く、所有する満足度や資産としての売却価格もきっと高いと思います。

このヴィッツはコンパクトカー人気の火付け役といってもよく、数々の派生モデルも生まれました。bB、イスト、ファンカーゴなど、トヨタブランドもあり、どれも一定以上の人気を確保。総合すればすばらしいセールスを記録していると思います。

マーチと比較勝負

ヴィッツがデビューする前のトヨタ・コンパクトカーといえば、スターレットやターセル、コルサなど。

これらのクルマは1300ccエンジンが基本だったので、ヴィッツとは微妙にポジションが異なります。

1000ccもラインナップするヴィッツは、1000ccも主力で販売しているマーチと同格。

どちらも4気筒1000cc

実はマーチ、スターレットより10万円安かったんですが、ヴィッツとならばいい勝負。どちらも「4気筒1000cc」という同じようなユニットで向かい合います。

1300ccより自動車税安いのが嬉しい!実用車なら重要ですよね。

日産のボディデザイナーだった中村さんの方の本を読むと、マーチは可愛らしさが受けたとのこと。目があって4つの足がある。ヴィッツもその系統かもしれません。こんな部分でもしっかりライバル。

ヴィッツのイメージは「可愛らしさ+エレガンス」。高級なペットのようなイメージで、その車両価格より立派に見えると勝手に思っています。

立派になった内外装

今までのコンパクトカーを否定するような、優雅で立派なエクステリアデザインで登場したヴィッツ。

この路線は内装のデザインも一緒です。「普遍的+チープ」という路線から、造形美で質感を感じさせるように。インパネは曲線が多用され、立体感もある。

スターレット時代より車両価格が高くなった訳じゃないから、単純に魅力大!

積極的に選べるだけの魅力

今までは「しょうがなくコンパクトカー」、これからは「これが欲しいコンパクトカー」。新しい価値観で乗れるコンパクトカーです。
低価格という価値を除いて選べるコンパクトカーなんです。

逆に言うと、高価なクルマの販売台数が減り、コンパクトカーが増えるかもしれません。

デビュー時の衝撃

初代ヴィッツのデビューは1999年。当時はそれくらい衝撃的でした。実用性の強いコンパクトカーなのに、クルマ好きから興味を持たれ、雑誌でもしっかり特集。まるで華やかなクーペでもデビューしたような感じでした。

試乗:ヴィッツの操縦安定性

見た目や内装の立派な感覚は、さすがトヨタと思えるもの。反面、運転すると旧来からのコンパクトカーらしい弱点を引っ張っています。

柔らかくご近所優先的な足回り

初代ヴィッツの弱点は、「ガッチリ&シャキッと」なんて言葉とは無縁の、昔ながらのハンドリンク感覚

あまりにもフニャフニャな足回りと、それに合わせた感覚のないステアリングが特徴です。

クルマが小さいためにヨーの立ち上がりは遅くなく、その分フラフラしちゃいます。町中を走っていても神経を使います。

この辺りは従来のコンパクトカーと近く、「新型?ん??」って感じです。

不安感のいっぱいのハンドリングですが、高速になっても急激に不安定になることはないので、そこは安心です。低回転でフラフラ、そもそも高速といえる領域が常用できるほどパワーがありません。

使用中の劣化が気になった!

荒れた路面を飛ばしていると、すぐにガタガタになるのも、今まで通りのコンパクトカーらしい部分で一緒でした。

筆者の場合は、早い時期からリアウインドーにガタがきました。窓開けて走るとガタガタ。内装やサスペンションブッシュ類からもコトコト音も、いつの間にか気になり始め、最終的にはホイールベアリングからの異音も出ました。

マイナーチェンジで変わった可能性

マイナーチェンジ後のヴィッツにも、500qくらいしました。そしたら乗り味が変化し、良い方向に改善されていました。

サスペンションが少し固められ、引き締まった印象です。ダンピングがきいて、乗り心地もよく感じられ、走りやすく変化しています。
可能なら マイナーチェンジ後のモデルをお薦めします。

中古車で買う場合

中古車を中心にコスパを比べると、古さを感じにくい内外装が、高い時間的耐久性を持っていると思います。ボディデザインもそうだし、内装は左右対称という面で古さを感じにくい思います。

ヴィッツを軽自動車と比べると、ランニングコストの差は小さく、平均すれば年3〜4万円くらいのイメージ。

この価格差なら、筆者は文句なしでヴィッツがオススメ!と思います。安全性の違いも大きいですしね。車両重量が大事!

さらに!より予算を出せる人は、1300ccや1500ccがデビューした後のマイナーチェンジ後のヴィッツが魅力的です。上級グレードほど、中古車のお得感が増します

もう少し後にデビューしたライバル、フィットも狙いめです。こちらも、「カローラの内容をよりコンパクトなクラスで」。そうした内容に惹かれれば、断然お得な買い物になると思います。

追記:1000ccも4気筒

初代ヴィッツのエンジンは1000ccも4気筒。1000ccにこだわるなら「とっても貴重なタイプ!」になってきました。
2代目ヴィッツでは1000ccエンジンは3気筒へ変更。明らかに質感低くなります。ガラガラ〜と安っぽくノイジー。エンジンはどっちもダイハツ製みたいです。

マーチなどライバル車でも3気筒が増えてきます。コンパクトカーは3気筒がメインに移っていく様子。技術の進歩で価格低減に燃費向上。ってあれ、車両価格は上がっているような。

燃費は4気筒より3気筒エンジンが良いと言われますが、フィットなんて4気筒でも燃費はいい。価格も安い。 コストダウンもいいけれど、高かろう悪かろうの循環は勘弁して、と思います。

3気筒エンジンで問題なければ、軽自動車でも問題ないはず。走行性能では普通車の方がお得ですが、安くクルマを維持したいというのなら、軽自動車だって比較するだけの価値があります。

トヨタ ヴィッツ (初代)

トヨタ

vitz (ヴィッツ)

  • 試乗グレード:“F”
  • ミッション:4AT
  • 新車価格:111万円

エンジン概要

  • 排気量:1000cc
  • エンジン型式:1SZ-FE(4気筒)

その他概要

  • 型式:SCP10
  • ボディサイズ:3660/1660/1500mm
  • 車重:850kg
  • 発売時期:1999年1月〜2005年2月
  • 新車価格帯:81〜167万円

車両型式

  • SCP10 - 1000cc
  • SCP13 - 1300cc
  • NCP13 - 1500cc
  • NCP15 - 4WD

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適合バッテリー

ヴィッツのバッテリー適合詳細


ヴィッツ

SCP10 - 1SZ-FE 1000cc 1999年〜
40B19R

 
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国産車バッテリー

比較評価
エンジン質感 5段階評価
ミッション質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
お買い得度 5段階評価


後期になるとヘッドライトの形状が変わる。


スポーティグレードRSにはタコメーターが付く。文字盤の質感はそんなに低くない。

試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
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