デミオ自動車比較・評価と評論の試乗レポート

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(2009年記事 マツダ デミオ
著:元自動車整備士)

マツダ・3代目デミオ・試乗インプレッション「1」

今回の試乗レポートは、マツダ・デミオ(3代目)。コンパクトになって塊感が強調された型のデミオ。取り上げている試乗グレードは2つ。「13CVミラーサイクル」と「13C」。車両型式はDE3です。

※2013年、当ページスタッフが「デミオ1500cc・スポルト」を購入しました。別ページに試乗レポート用意しました。
※より分かりやすいデミオの記事はこちら! デミオ(1500cc・スポルト)試乗レポート

デミオのメーター(照明無し)デミオのメーター(照明)
マツダ
  • グレード:2グレード試乗
  • 型式:DE3
  • 車両価格:119万円〜
  • デビュー年:2007年7月〜

生活感が薄いエクステリアとクルマ的イメージ

人気高く知名度高いコンパクトカーといえばホンダ・フィット。革命的な広い室内空間と超低燃費を実現し、カローラ(シリーズ)販売台数ナンバーワン座から引きずり落とし、ヴィッツから始まったコンパクトカーブームを一段と盛り上げました。

3代目デミオ1500ccそんな時代に登場したのが、このDE3型デミオ。フィットと比較すれば室内スペースよりボディデザインを重視したようなエクステリアに、パーソナル感が強い内外装の作り。

実用性一辺倒ではないクルマデザイン、いってみれば流行のベンツCLSなどクーペルックセダンと同じようなアプローチと感覚。
(画像はデミオ・スポルト1500cc)

だからこその魅力を感じさせるエクステリアデザインや、だからこそ実現しているのであろう走りやすい走行感覚は、流行とは逆方向。日常的な利用がドライバー1人なら最適なのはデミオ。フィットが4人で1台だとするとデミオは1人で1台。

1人乗車での快適性や走りやすさ、セダンのようなドライビングポジションetc...。デミオは運転することに関してはフィットより優れます。分をわきまえて背伸びしないから完成度高し。特長が明確だから商品価値高し。なんでも1台で...なフィットにはないそこがデミオの魅力です。

サイズダウンで軽やかに

2007年にデビューしたこの3代目デミオ、先代のコンセプトから路線変更となりました。小型軽量化されて実用燃費を重視、室内スペースよりフロントシートでの快適な移動を目指したであろうことはすぐに分かります。
ボディデザインからもスポーティーなキャラクターで
あることは伝わってきます。スポーティとは速いという意味ではなく、日常の運転が楽しいということ。走りやすいクルマを連想させます。

デミオの簡単な歴史

1996年にデビューした初代デミオは、ミニバンが売れ筋だった当時、コンパクトカーとして最大級の車内のスペース、優れた実用性などをフルに追求し、デザインはともかく車室内の広さでヒット。別名「マツダの救世主」と呼ばれています。

続く2代目デミオは大きく立派に。コンパクトカー最高の質感を武器にした高級路線。足回りの良さは乗ってすぐ体感出来るレベルで感動モノ。

そんな車体をベースに「ベリーサ」という高級コンパクトカーもラインナップ。やはり上級を感じさせるクルマでしたが平均購買年齢は50歳代とどこかで見ました。そこからもわかるように、価格以上に立派さを感じるデミオに対し、ベリーサは割高感が印象的なクルマ。人気と知名度も低いです。

写真は2代目デミオと初代ベリーサ

3代目デミオのキャラクター

内装2この3代目デミオは、コスト低減を前面に出してきたコンパクトカー。上級感をウリにした先代デミオからは大方向転換です。

軽自動車との比較や驚異もあるのでしょう。日本におけるコンパクト本来の姿といえばこちらでしょうか。
走るのに余計なモノは入らないというかなんというか、マツダ主力のコンパクトカーとして大勝負に出たモデルだそうです。

注目は価格。基本グレードの車両価格が1300ccで115万円、1500ccで133万円、特別仕様車では99万円も目にしました。軽自動車と張り合える価格+値引きが期待できます。

そうした路線変更により、内装はとてもシンプルな作りになりました。シンプルというより品祖というべきか。インパネなど形状デザインがシンプルなら素材感も装飾もシンプル。率直に言ってチープです。デザイン的にはまとまっていると評価する人も中にはいらっしゃいますが...。

ボディデザインは小さく塊感を感じさせます。絞られシャープ、リアサイドウインドのサイズが小さく3ドアハッチというイメージです。見ためからクルマのキャラクターがハッキリ伝わり、運転しても裏切られることはありません。

内装について

内装1

フロントシート優先としたこのデミオ、ドライバーズシートに室内に乗り込むとシートは好印象。サイズ、形状、前後スライド量など、コンパクトカーでは珍しく男性も座れる作りになっています(女性は内股、男性は外股)。

走れば何でもいい?素っ気なさ過ぎなインパネ

内装を質感で評価すると残念な部分が多いです。メーターはチープで安っぽいく、インパネ全体も表面がチープ。シボ(模様)は一昔前のコンパクトカーのようで品質感は最悪です。インパネではそもそもの形状が素っ気なさ過ぎて、やはり昔のコンパクトカーみたいです。

ボリューム感と包まれ感からも地味さを強調
ドアトリム

ドアミラーとドアミラーの幅は、ドライバーが感じる車幅感として車格感を伝えてきます。これにボリューム感なども合わさることで乗員は、高いクルマか安いクルマかを想像するわけです。

このデミオは、地味で安いクルマらしさを強く感じます。しかしその分、走りやすさに繋がっているわけです(後述)。

まずまずという部分にも触れておきます。インパネセンター部(センタークラスター)のパネルはかっちりとはまっており、パンパン叩いても詰まっている感じ。ガッチリ固定されています。トヨタで例えるとミドルクラス以上にカッチリはめ込まれているよう。雑に扱っても気にならないし、ガタブルな路面を無頓着に走っても心配することもなし。

内装質感は車両価格とほぼイコール。納得できるかどうかが重要です。


デミオ1500ccの内装

これは上級グレードになるスポルト1500のインパネ。メインメーター部分を除き、ベースグレードと大きな差はありません。

デミオに試乗、走り出してみると・・・

エンジンに関して。今回のエンジンはミラーサイクルということで、排気量並みのパワーより効率を重視したタイプ。具体的には、通常の1300ccより燃費良好な反面、出力は1000cc+アルファ

実際に運転してみれば、1000ccのエンジンほど非力ではありません。一般的な市街地では十分な加速力を感じられます。違いは余裕という部分。回転数高めに制御される事が多いため、エンジンノイズは盛大で振動も多く伝わってきます。
ミッションが特にCVTでは、低回転で発揮するトルクが少なければ少ないほど、より高い回転数を使われることが多くなります。

試乗しての走行フィーリングはどんな感じ?まず優れた点としては加速減速時におけるドライバビリティの高さ。アクセルとブレーキが扱いやすい。この時代のマツダ車でドライバビリティが高いなんて、このデミオくらいです。奇跡か個体差化か??セダンのように低い着座位置とドライビング姿勢も効いてそうです。

※今回の試乗車は4ATモデルがメイン。スロットル早開き感あって燃費重視の運転はちょっと神経使い、発進時も神経使いますが、他のマツダ車よりは全然マシ。他のライバル車と比較してもマシです。後期型ではさらに改良されています。自然に発進できて自然に止まれます。

※新グレード「スカイアクティブ」ではアクセル特性がもっと穏やかに。一段と神経使わず発進できます。

ライバル他車より走りやすい点
  • 左ハンドルが重視されたようなスイフトのペダルレイアウトと違い、デミオは右ハンドル重視の可能性
  • ヴィッツのだるいハンドルよりしっかり反応があるステア特性
  • フィットみたいな気持ち悪さがないロール感覚
  • どのコンパクトカーより優れた見切りの良さと車両感覚
  • 同世代のどのコンパクトカーより良好な直進性。

ハンドリングについて

コーナーリング特性、ハンドルを切った時の感覚は、コダワリ少ないコンパクトカーといえども無視することはできません。試乗の重要ポイントです。

このデミオ、私的には凄く良いと評価させて頂きます。ある種のポンコツ感を味わえるデミオ、そうしたクルマだけが持つ楽しさ、ワクワク感etc...。これに走りやすさがプラスされるので無敵です。

ライバル車であるスイフト、上級車ライクなコンパクトカーですが、結局上級車の代わり。ならではの魅力ではありません。

デミオのハンドリングはほどよくクイック。他のマツダ車と同じ系統ですがデミオだけ、中立からの過渡特性が良好。望むなら切り込んだ先の微調整だって許容してくれ、ちょっとペースを上げるというシチュエーションでハンドルを切りやすい。

デミオはステアリングギヤ比は緩いのに、フロントの反応は良好。切り始める位置を定めやすいし、思い通りに走りやすい。こんなところから真面目に作られたクルマだと想像します。

ではではともっと速度を上げていけば、チープな箇所が目立ち始めます。頼りない部分がでてきたり、リアサスの安っぽさを感じたり、唐突な動きが目立ったり。

他メーカーの味付けと比較すると

上記特徴からデミオはキビキビとしたハンドリングとも、表現できる。これには足回りが固めという理由もある。キビキビといっても他車よりはレベル高いキビキビで、フィットと比較すればスムーズにヨーが立ち上がり走りやすい。そしてトヨタ車ほどダルじゃない。日産と比較すればストローク感をウリにした4代目マーチ、でもデミオの方がストローク感ある。リアが突っ張っちゃっているのは多くのコンパクトカーで一緒。

ライバルのヴィッツはクルマは小さいながらも落ち着きある安定志向。ハンドルを回しても質感がある。フィットは元々クルマが大きく一クラス上の印象。コルトは落ち着いた乗り心地を重視している分、ハンドリングのキビキビ感ではデミオを含めた3車より劣る。そしてクルマとしての本質をみれば、もっとも安っぽく感じるのはマーチだろう、と思います(試乗比較は次の項目へ続きます)。

ブレーキペダルの剛性は高い

ペダルレイアウトデミオのブレーキペダル、フルブレーキするにはかなり力がいるほどの剛性がある(ペダルを踏むのに力が必要)。

ペダル剛性高いブレーキは非常に魅力。しかしこのDE3型デミオでは筆者も最初、踏む力が弱すぎて急な制動力が立ち上げられなかった。時速80kmからのブレーキでABSが作動したのは踏み増ししてから。

パニックブレーキの際はとにかく力一杯、それこそ4輪が限界になるように目一杯ブレーキをすることが大事。また普段はジワッと力強くブレーキペダルを踏めることが大事。

ブレーキペダルがかっちりしていることはとっても良いこと。質感という面でも重要なポイント
ただし、コンパクトカーのデミオでこれはちょっとやり過ぎのような・・・。
輸入車でも、FIAT500(イタリア)などもっとペダルは軽い。

デミオに限らずコンパクトカーユーザーには、強いブレーキをした事がないユーザーも多いと想像出来る。それならばブレーキアシストの効き具合など一般的なユーザーに合わせて調整するなど煮詰めた方が良いと思う。試乗の際、可能なら軽くABSが作動する程度のブレーキを試して下さい。

※アクセル開度特性と合わせ、ブレーキも普通になっていたり、年式によっていろいろあります。

マツダ デミオ
マツダ

demio (デミオ)

試乗グレード1

  • グレード:“13CVミラーサイクル”
  • ミッション:CVT
  • 新車時価格:128万円

試乗グレード2

  • グレード:”13C”と”13CV”
  • ミッション:4AT
  • 新車時価格:119万円

エンジン概要

  • 排気量:1300cc
  • エンジン型式13CV:ZJ-VEM
  • エンジン型式13C:ZJ-VE

その他概要

  • 型式:DE3
  • ボディサイズ:3885/1695/1475mm
  • 車重:990kg
  • 発売時期:2007年7月〜
  • 新車時価格帯:113万円〜
試乗レポ・ライター

当記事は「元自動車整備士」がお届け致します。
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適合バッテリー

デミオ

DE3 - ZJ-VE 1300cc 2007年〜
55D23L

 
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国産車バッテリー

ライバルと比較しての評価
(前期以降モデルに変更)
エンジン質感 5段階評価

ガサツでうるさい。ただし回していくとメカ的な音が混ざりマニアックに嬉しい。

駆動系質感 5段階評価

4ATも、CVTも、できればどちらも選びたくない。

足回りの質感 5段階評価

新車時はシブチン。少し乗るとフロントサスのストローク感は悪くない。

内装の質感 5段階評価

間違いなくマツダ車。ゴミ品質でも立て付けはカッチリ。

外装の質感 5段階評価

前席優先に割り切ったからこその塊感。

快適性 5段階評価

リアハッチからの騒音がまるでバンのよう。

パッケージング 5段階評価

フィットだって所詮コンパクト。デミオの割り切りは”超”好印象!

お買い得度 5段階評価

軽自動車と張り合える。



黒い内装カラーだから、ぱっと見は普通。でもこの質感といったら・・・まるでブラウン管テレビのプラスティックみたい。
チリ(隙間)も広め。



サイドのベルトラインはフロント部がかなり低め。開放感重視。
(ベルトラインとは、ボディとガラスの境目の前後方向に伸びるライン)
一方でフロント部のインパネ高さはやや低い程度。インパネ高さが低いと運転していて疲れるが、シートリフターをさげればこれくらいなら平気だろう。
ガラス開閉の関係上、エアコンホルダーを付けて灰皿を置くと、風で灰が飛び散る。


特徴的な形状をしたグローブボックス。手前には新車時の車検証入れがちょうど収まるようになっている。


リンケージは変わった形状。左足部分はフットレスト代わりの形状をしている。
ブレーキ踏力剛性はかなり高め。

デミオ1300ccの内装
デミオ1500ccの内装
上がデミオ1300ccモデルの内装、下がデミオ1500ccモデルの内装。どちらもブラック基調というか黒一色。多少の装備の差こそあれど、イメージはほとんど変わらず。

乗り比べがしにくい中古車購入時こそ、辛口の評価と比較をぜひ!
同価格帯他車との相対評価を5段階比較で!

自動車クルマの評価評論・比較レビューの間違いいっぱいの自動車選び。単純明快な5段階評価を続けています。
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