ヴィッツ(2017年式)。ちょっと乗れば割高感高し!ゆっくり乗れば魅力高し!噛めば噛むほど...な1台。
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3代目ヴィッツ(130系)。2017年マイナー後1000ccモデルの試乗レポート。
乗り心地や静粛性といった快適性はヴィッツ最大の弱点。立派なボディスタイルからは想像しにくいレベルの快適性です。
現実的に考えればトヨタ車中で最も安価な車種の、最も安価なグレード。乗り心地など悪くても仕方ありませんね。
このヴィッツに試乗すればすぐに気になるのが乗り心地。他車と比較してというのではなく、他車を運転したことがなくても気になりそうなレベルで乗り心地が悪い。
トヨタのピラミッドでヴィッツはどこ??と考えれば仕方なし。分かっちゃいるけど...みたいなね。
サスペンションは柔らかい。でもゴツゴツ強い。
走行中「この道ってこんなにゴツゴツしてたっけ?」と考えてしまう。今まで平らだと思ってた道でゴツゴツしているというか、だいたいどこを走っても終始ゴツゴツしてます。
これはトヨタ車的乗り心地で、ヴィッツは車重が軽いから特に目立つわけです。サスペンションダンパーの質の悪さを感じます。
逆に、如何にもな段差での乗り心地はそこまで悪くない。目に見える路面の凹みとかでは柔らかいサスペンションが活きて、常識的な乗り心地で超えていきます。
軽自動車に乗ると、単純な上下方向の乗り心地は質感高いと感じる事がよくある。
実は軽自動車のフロントサスペンションって、良いサスペンションダンパーが使われている事が多かったり。このヴィッツと比較すると、ヴィッツの方が質感低く、柔らかいけどゴツゴツが目立つ乗り心地。
しかし走行中は、上下方向以外、前後左右に揺すられるのも乗り心地に関わってくるポイント。軽自動車との比較ではヴィッツは横方向の揺れに関する部分でリード。
軽自動車は運転が丁寧なドライバーでない限りは、相当に揺すられます。さらに自分が運転していれば前後方向の揺れだって気になります。
大きい段差とか、跳ね上がりそうなウネリとか、ガタガタの道とか、さらには擦りそうな踏切とか、避けたいと思ったりしません??
筆者の場合、このヴィッツに乗っている時はあまり気になりませんでした。いつもゴツゴツなのと、絶対的には柔らかく、シャシーやボディ各部からガチャガチャ音が目立たない。
性格的なこともあり、普通のペースでというよりは減速します。それでも余計な事を考える労力は最小限。運転が気楽です。
※内容は辛口評価です。試乗時のチェックポイントを重視!
乗り心地の悪さには、シートがチープなのも影響しているだろう。シート座面のクッション性が低く、体重62kgの筆者が座るとペカペカな印象を受ける。
触ると固くないんだけど、座ると固い。材質的にも特別な材質は使われてなさそうだ。
フラットに見える路面での細かなゴツゴツは、タイヤやシートが補うわけで、タイヤが柔らかそうなヴィッツでは、シートの質が不足しているということに。
最近の軽自動車(特にホンダや日産)では、シートの質が小型車以上だったりする。これによって細かな衝撃を軽減し、乗員の快適性に貢献しているのがわかる。
今回試乗しているヴィッツは、デビュー初期モデルからの乗り換えで購入したもの。今なら筆者も初期モデルの記憶が残っている。
初期のヴィッツ(2012年式あたりの1000cc)は、とにかく柔らかなサスペンションで。4人乗車したらそれはそれはフワフワ。
今度の2017年モデルはそこまで柔らかくはなく、同時にステアリングフィールやブレーキフィールも変わり、走りやすい方向に変化している。
どっちが良い?と比較すればそれは普段のペースによって。時速40km前後がメインなら初期モデル。時速60km以上がメインならば今度のモデル。中古車で価格がお得で条件一致すれば、初期モデルもあり。
このヴィッツで乗り心地の次に弱点といえば、静粛性の悪さだと思う。静粛性に定評のあるトヨタ車とはいえ、これも厳しいのは仕方なし。
フロントシートでは不快でヴォリューム大きなエンジンノイズが目立ち、リアシートではボヘボヘとした排気音が目立つ。
静粛性が乗り心地の次にというのは、籠もった低周波(低い音)ノイズが目立たないから。輸入車などで低周波ノイズが目立つことがある。迫力ある反面、長時間運転していると疲れる原因になる。疲れればどんな快音も只のうるさいノイズでしかない。
ヴィッツの1000ccエンジンは3気筒エンジン。簡単にいえば軽自動車と一緒で、同じような音がする。
快適性を気にするユーザーにとってこの音は、お世辞にも気持ち良いと言えないのはご存知の通り。ガラガラ、ボヘボヘ、実用車の中の実用車という感じが強く印象付けられる。
ここが気に入らなければ4気筒の1300ccエンジン搭載グレードを選ぶしかない。2014年のビッグマイナー後なら、ライバルと比較できる質感を備えた新型エンジンになっています。
エンジンルームから聞こえてくるのは、エンジンノイズだけじゃありません。
アクセルを多めに踏めば、エンジンマウント辺りが共振しているようなノイズも聞こえてくる。
その他、ハンドル回せばパワステの音が目立つなど、やはり気にするユーザーには不快だろう。
クルマの割にエンジンが小さいとエンジンの主張が弱まる。わけだけど、このヴィッツには当てはまらず。
なお、アクアなどハイブリッド車で聞こえる、ピーピーギャーギャーした電子ノイズほど不快じゃないのでご安心を。
評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。
コンパクトカーや軽自動車では新車時から、下回りのどこかからコトコトとしたノイズが聞こえてくる車種がある。
サスペンションが伸び縮みした時のノイズだけど、これによって実際よりも乗り心地が悪く感じるもの。
加えて品質感の悪さだって、非常にわかりやすく記憶に残る。
ヴィッツはこのノイズが気にならない。内装からのミシミシとしたノイズも気にならず、ここも気楽に走れる要因のひとつになっていると思う。
クルマが古くなりノイズを発生するようになったら追記します。
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違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。