自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2019年記事 全8ページ

C-HR(ハイブリッド)試乗評価「2」
ハイブリッドの加速感・質感

間違いいっぱいの自動車選び。C-HR(前期)の試乗レポート。プリウスクラスのコンパクトSUVです。

2ページ目です!

「ハイブリッドシステムと加速感、エンジン質感」

トヨタ
  • グレード:“S”
  • 年式:2017年式
  • 車両価格:約265万円
  • デビュー年:2016年12月
C-HRの内装・インパネ1C-HRの内装・インパネ2

試乗:ハイブリッドシステム

C-HRのエンジンルーム

C-HRのハイブリッドシステムは、同世代のプリウスと同じシステムを搭載。今までみたいに、「排気量の割に遅い」と言わせないハイブリッドです。

エンジンルームを見れば、生産性高そうなデザインが素晴らしい。知恵を絞って効率化したような、美しい作りに惹かれちゃいます。

エンジンとシステム

搭載されるエンジンは「2ZR-FXE」という型式のアトキンソンサイクル1800cc

モーターは最大72psとの事だけど、72ps分の電気を流しているかはわからず。なおバッテリーはニッケル水素タイプらしいです。

質感・官能性能

以前のトヨタ式ハイブリッドと比較して、エンジンの存在感が弱まった。

走行中に聞こえてくる音は、ピーピーキューキューなど電子ノイズが目立ち、エンジンノイズは目立たたない。同じハイブリッドといっても、電気自動車に近づいた感じを受ける。

エンジンノイズが小さい!

エンジンルーム1加速中、キュイーン!というモーターの音が大きいわけでなく、「エンジンノイズのボリュームが低い」というのが正しいところ。

巡航中はもちろん、ちょっとした加速時には、ドライバーにエンジンノイズは聞こえてこない

エンジンの稼働状況は、気になるならモニター見てチェックしてね!って感じ。

またアクセル全開時、今までの「ガーガー」したノイズは、「ゴーゴー」した低い周波数帯がメインに。

総合的に質感高い

ボディデザイン(リア)高い静粛性で滑らかな走行感覚。質感高く、エンジン単体の質感も従来よりは好ましいタイプに。

両方合わせて質感の高さがわかりやすいです。

他のハイブリッドと比較

文中にある「従来の...」というのは、1世代前の3代目プリウスがメイン。3代目プリウスのハイブリッドと比較して、総合的な質感が大きく上がっている。お値段も上がっちゃたけどね。

それ以外のトヨタ・ハイブリッドと比較したいのは2種類のシステム。

2400ccのハイブリッド

SAIのエンジンルーム一つはSAIやレクサスHS250に搭載される2400ccハイブリッド

C-HR同様にエンジンの存在感が薄く、ノイズレベルも低い。

でもエンジン音の音質はね、昔のトヨタ的。静かだけどガサツな音。C-HRのエンジンの方が、今風というか高質に感じられる音質です。

2500ccのハイブリッド

カムリのエンジンルームもう一つはカムリやクラウンに搭載される2500ccハイブリッド

カムリの場合は、エンジンの主張がめちゃくちゃでかい!

エンジン始動する回数多いし、時間も長いし、エンジン音がでかい!

普通のガソリン車と比較しても大きなエンジン音で、クルマらしさが強い!ハイブリッドが静かなんて都市伝説と思っちゃいます。


※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。

試乗:加速感

元気が良い特性で、日常での加速フィールが刺激的な味付けがされるC-HR。今までのハイブリッドとはちょっと違います。

加速開始のレスポンス

踏んだ瞬間はまったり

ペダルレイアウトアクセルペダルを半分以上踏むと、ゆっくりじわっと加速を始める

メリハリ無く、モッサリとも言えるんだけど、ガバっとアクセルを踏んでも唐突さのない加速開始で、不快感なく加速を始める。

本格的な加速は1.5秒後。それまでは物足りなく感じるかもしれないけど、反応してくれるがいい。

元気の良いスロットル特性

アクセルの踏み込み量に対する出力の割合がスロットル特性。C-HRのそれは、ハイブリッドとは思えないほどの早開きタイプ

エンジンルーム2アクセルを半分も踏むと、パワーメーターは右まで振れ、最大に近いパワーを発揮しているような感覚。

実際はもう少し奥までコントロール性があるけど、一言でいえば半分で全開近い感覚

今までのハイブリッドと比較すれば、超パワーモードという感覚

超エコモードだったハイブリッド車とは実際の加速力以上の違いで、C-HRが元気よく刺激的と感じる部分。

ただ、スロットル特性の関係からか、アクセルの細かな操作に対する反応は弱く、ギクシャクしにくい反面、面白みは少ない

絶対的な加速力

全開加速が速い!

ボディデザイン(サイド)本格的な加速が始まったあとはグングン加速!

アクセル踏みっぱなしなら高速道路の速度からでもグーンと加速

従来からトヨタ式ハイブリッドは、条件良い再加速時の加速力は力強かった。

今回も、巡航からの再加速時では、2000cc以上と思える加速力を感じられる。

低速時の加速力も強まった!

ミッションによる変速がないトヨタ式ハイブリッドは、停止や低速時の加速力がものすごく弱かった。うんともすんともいわないのが当たり前。

ボディデザイン(フロント)

でもね、CH-Rは違います!

低速からの加速力も、多くのドライバーは満足できるだろうと思える加速力を発揮

従来が有段ミッションでいうところの3速固定だったとすると、C-HRは2速固定みたいな感じ。

低いギヤでグイーンと加速する印象で、これもまた元気な印象を受ける要因になっている。

1500ccのアクアと比較すれば差は歴然!2400ccハイブリッドのSAIと比較しても、素早く速度がのります。合流時も精神的不安を感じません。

シフトセレクター

シフトセレクターは普通のクルマ的なストレートタイプ。初めて運転しても、たまに運転しても間違えにくく、嬉しいデザインだと思います。

シフトセクレターアクアもそうなんだけど、プリウスみたいなハイブリッド専用、みたいなタイプより直感的にわかりやすい。業界標準の美しさだね。

ポジション・レンジも普通に一般車の並び。

「P」「R」「N」「D」「B」と並びます

「N」レンジは信号待ちで使ったけど、C-HRには電気式サイドブレーキとホールドモードがついているので、「D」のままそっちを使ったほうが良さげ。

ホールドと解除にはちょっと時間がかかるんだけどね。

プリウスとSAIのシフトセクレター

もうお馴染みな、プリウスのシフトセレクター。それからSAIのシフトセレクター。

プリウスのシフトセクレターSAIのシフトセクレター

(画像左)ニュースで見かけるほどお馴染みなプリウスのシフトセクレター。筆者は今でも書かれている表示を見ながら操作するくらい。

(画像右)プリウスよりさらに難解な、SAIのシフトセレクター。右側のまだビニールかぶっている部分がセレクターです。

所有しても難解で迷うことも普通にあります。「P」だけはわかりやすいです。

シフトセレクターのロックボタン

シフトセクレターのプッシュ部分シフトセクレターに配置されるロックボタン。C-HRで最も気配りが足りない部分です。

普通のクルマと違って上方向に動かすんだけど、これが操作しにくい。

正確には、「横から握りたい位置にあるのに、横から握ると操作がきつい」です。

ここは声を大にして叫びたい!操作性悪すぎます!

キツさは3重です
  • チカラの入れにくい方向に動かす。
  • ストロークが長い。
  • ボタンが固い。

「重い!長い!チカラを入れにくい!」の3重苦。低い位置にあるレバーを握って、指先を上に動かす。想像しただけでもやりにくいよね。

筆者の左手握力は30kg台。女性の知人だと10kg台も普通です。

これ、女性ユーザーはテストしたの? 流行を考えなければゲート式のパターンがあるのに。何か変わった事したいからって、こんな設計したの誰ですかw

シフトセレクターを上から握れば問題なし
頻繁に操作する場所なので、試乗時は念入りにチェックをおすすめします。

 


評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。一部の画像は拡大します。

C-HRメインメーターC-HRメーター(夜間)

モーターだけの走行範囲が広い!

同世代のトヨタ・ハイブリッド車はみんなそうなんだけど、けっこうな速度でもエンジンが停止して、モーターだけで巡航できる。

メインメーターこのC-HRの場合は、メーター読み80km/h弱で、モーターのみで巡航しているのを確認!

凄いよね!これは4代目プリウスと同じくらい。

巡航中はエンジン回っていても停止していても快適性に違いはないんだけど、燃費を考えると気持ち良い。

状況はモニターで確認できます。

トヨタ C-HR

トヨタ

C-HR (シーエイチアール)

  • 試乗グレード:“S(ハイブリッド)”
  • 型式:ZYX10
  • 年式:2017年式
  • 車両価格:約265万円

概要

  • 排気量:1800ccハイブリッド
  • エンジン型式:2ZR-FXE
  • 車重:1440kg
  • ボディサイズ:4360×1795×1550mm
  • 発売開始:2016年12月
試乗レポ・ライター

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