自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」
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2020年記事 トヨタ ヤリス
著:ヒラリー男爵&もと車整備士

ヤリス(1000cc)試乗評価「2」
運転感覚・走行フィール

評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」。ヤリス(KSP210)。2020年式1000ccモデルの試乗レポート。

当ページは2ページ目です。

「エンジンやミッションなど走行感覚」

トヨタ
  • グレード:“1.0G”
  • 年式:2020年式
  • 型式:KSP210
  • 車両価格:161万円
  • デビュー年:2020年2月〜
ヤリス・内装1(昼)ヤリス・内装(夜)

試乗:ハンドリング、運転しやすさ

ヤリス(1.0G)ハンドリングフィール

ヤリス最大の魅力は、ロールを感じる前までのハンドリング。フラット感強い車体の動きと、反応の良いステアフィールで、走りやすさは十分です。

ハンドリングの豪華一点主義

その車両価格ほど立派に見えない内装に、チープな3気筒エンジン。パッソとの差はどこにあるのよ?って感じですが、走れば納得できます。

そうです。パッソから30万円ほどお高くなった分は、走行的質感に割り当てられています。

神経使わずハンドルが切れる

ハンドル・ステアリング「滑らかに」とか「アグレッシブに」とか、走りたいイメージがあるドライバーには、「思い通りに走りやすい」かはどうかは最重要事項かと思います。

このヤリスなら、筆者は合格点です!

穏やかかつ反応を示してくれるステアフィールは、曲がりたいと思った時にハンドルを切り始めるだけ。もっと高価で立派なクルマに近いフィーリングです。

他車と比較すれば、同世代のマツダ2(デミオ)のガソリンモデルとか、スイスポ(スイフトスポーツ)といった評価の高いモデルと比較できるレベルだと感じます。

寧ろ、兄貴分TNGAのCH-Rとか、カムリとか、クラウンとか、上位クラスのTNGAプラットフォームと比較しても、運転している感覚が強いという特徴が輝いています。
可能ならクルマの動きがもっと伝わってくれれば楽しいのですが、今後の進化に期待します!

LDAを切って真価を発揮

LDAってレーンキープアシストの類。思い通りに走りやすいヤリスが、これひとつで全て台無しに...みたいなね。介入の量も強さもかなりのものです。

マツダやスバルの長所を奪いつつあるトヨタも、こうした部分はトヨタ的思想なのかな。せっかくね、素性の良いクルマなのにもったいなさすぎます!

詳しくは後述しています。

山道での印象

タイヤのグリップ力を考えるほどペースを上げると、ネガティブな部分も出てきます。

フロントタイヤ固めながらも乗り心地も考えられたであろうサスペンションは、ダンパー減衰力の弱さが気になります

スプリングが勝るバランスが好みの筆者でも、そう感じる場面があります。

これにより、フラット感の高さがウリのヤリスも、ペタッと素早くロールするクルマに変わります。

ネットも見てもどこを見てもハンドリングが良いと言われるヤリス。ディーラーでの試乗時には良い点ばかり印象に残ると思いますが、LDA切って、適度なペースで、という注釈付きかなと、筆者は思います。

ブレーキングフィール

ペダルレイアウトペダルの移動距離こそ大きいものの、手前から神経質な部分が感じられないブレーキです。

ハイブリッド車が如何に踏みやすくなったといっても、市街地での繊細な操作性はこうした従来ながらのブレーキがまだ、扱いやすいです。

プラスして、筆者が良いと思ったのは郊外での減速。今までのコンパクトカーと比較すると、減速時のノーズダイブが小さめです。
着座位置の低さから小さく感じやすいというのもあるでしょうが、前のめりになりやすいクラスでこれは優れたポイントです。

 


※内容は辛口評価です。試乗時のチェックポイントを重視!

試乗:エンジンと加速感

ヤリス(1.0G)エンジン

1000ccモデルのエンジン型式は「1KR-FE」。3気筒1000ccエンジンで、質感など従来からの延長線上なのは体感的にもわかります。
(1500ccモデルのM15Aは新開発エンジン)

エンジンの質感

選べるのは基本3気筒

ヴィッツ時代の4気筒の価格で、3気筒しか買えなくなって...というより3気筒しか選びようがなくなってしまいました。

すると3気筒にも、4気筒と大きく違わぬ質感、もしくは高い経済性を期待したいところです。
価格が上がってチープになるだけではユーザーは損していくばかりですからねw

3気筒らしさが強い質感

1000ccエンジンは今までと同じエンジンです。ということで、ネガティブ要素も相変わらずです。

エンジンルーム具体的には車内に伝わる振動と、車内車外に聞こえるエンジンノイズが気になります。比較すればよくはなっていますが、差は小さいです。

レスポンス、アクセルペダル操作に対する反応は、大きな不満を感じないレベルです。
例えば軽自動車の3気筒エンジンとは全く異なります。

軽い空ぶかしをしてみれば反応良く、回転数もシャキッと落ちてくれます。
走行中も、比較的強めなエンジンブレーキと相まって、アクセルoff時には空走感を感じることなく減速状態に移行してくれます。

3気筒のメリットは?

エンジンルームのつっぱり棒現在のところメリットは思いつきませんw

メーカーのPRや評論家様の知識では3気筒だからこその長所があるのでしょうが、筆者ヒラリーや筆者の身内、同僚、知人などでポジティブに語る人は思い当たらず。

燃費だって従来の4気筒1300ccと変わらず、車内のスペースが広いわけでもなく、加速力が変わるほど軽量でもない。自動車税だって変わりません。

もしかしたら長所が一つ!
エンジンオイルの交換にかかる費用は安いかもしれません。

4気筒ヴィッツとの音質比較動画
動画にしました!ただいま準備中です。

ボディによる受ける印象の違い

ヴィッツと比較すれば質感向上

エンジンルームヴィッツ時代と同エンジン同士で比較すると、質感が向上しています。

大きくはノイズに関する部分ですが、人間が体感できるレベルで、エンジンノイズがマイルドになっています。

ライズやルーミーと比較しても質感は上

同じエンジンを搭載していても、クラスが違うと印象が異なる事が多いです。「立派」もしくは「大きい」クルマほど、エンジンの印象が弱まる傾向です。

ライズルーミー

ヤリスの場合だと、DNGAプラットフォームといわれるライズや、それと同じような特徴を持つルーミー。そしてこれらの兄弟車と比較できます。

ヤリスと比較すると、特に車内で乗員が感じる振動で差が大きいです。ライズなどはアイドリング中から加速するまで、かなりの振動が伝わってきます。

ヤリスでは、ボディやエンジンマウントの差や、制御系が入念に調整されたであろうことが予想できます。

加速フィール

絶対的な加速力は排気量なりです。
ミッションと合わせても、マイルドな印象のCVTですから、瞬発力を感じることがない反面、神経質な唐突さを感じることもありません。

アクセル全開時は別ですが(後述)、ほとんどの領域で穏やかに加速減速することができました。

流れによっては忙しない

タコメーター加速力に問題ないとすると、足りないのは余裕です。

単独での走行中は、ドライバーや乗員が快適に感じるように加速すれば良いのですが、流れがある時は変わってきます。

アクセル開度が高くなり、使用する回転数も高くなります。これによってエンジンのネガティブ要素が目立ってきます。

燃費的にも、効率が悪いとされる回転数を多用しますので、気にされるドライバーだと不快かもしれません。

試乗:ミッションの特徴

ヤリス(1.0G)ミッション

ミッションはおなじみのCVTです。黒子のように地味な変速を特徴にしますが、アクセル全開時には演出も隠されています。

「裏方」的に仕事してくれるCVT

マイルドな変速を基本として、無理のない回転数を使ってくれるヤリスのCVTは、「裏方」という言葉がピッタリだと思いました。
機敏さを強調することなく、燃費コンシャスでもなく、違和感を感じることもありません。

アクセル全開時はちょっとした演出がありますが、通常は黒子に徹してくれる変速はミッションの存在を忘れてしまうほど。
楽しさはありませんがドライバビリティは上々!地味だけど賢いです。

試乗中、ギクシャクが気になる場面もあった

発進時、ガコン!っとショックを出しながら加速していく場面がありました。いつもじゃなくて、300km試乗したなかで30回くらいかな。

シフトセレクター試乗したヤリスのオドメーターは約1万km。古いわけでもないし、トヨタがこの状態で発売しているとも思えない...。

ということでもしかしたら、個体による不具合かもしれません。

例えばガソリンが古くなっているとか、エンジンかスロットルボディに汚れが溜まっているとか。低回転ではちょっとした条件の差で不具合が出ることは他車でも経験しています。

ヤリス・メーター1(昼)ヤリス・内装(助手席側)

ステップAT風制御で演出

ヤリスのミッションはCVTなんだけど、ステップ式の6ATみたいな制御に変わる場面があります!

それはアクセル全開時。ぼぉ〜〜〜ん!ぼぉ〜〜〜ん!と1段ずつシフトアップする様子を演出。しかも!場合によっては、ぼんぼ〜〜〜ん!とダブルクラッチを演出することも!

CVTの長所を捨てる代わりに、気分を盛り上げてくれます。

加速中の動画

トヨタ ヴィッツ

トヨタ

vitz (ヴィッツ)

  • 試乗グレード:“1.0G”
  • ミッション:CVT
  • 年式:2020年
  • 型式:KSP210
  • 新車価格:161万円

エンジン概要

  • 排気量:1000cc
  • エンジン型式: 1KR-FE

その他概要

  • ボディサイズ:3940×1695×1500mm
  • 車重:970kg
  • 発売時期:2020年2月〜
  • 新車時価格帯:140万円〜

車両型式

  • KSP210 - 1000cc 前輪駆動
  • MXPA10 - 1500cc 前輪駆動
試乗レポ・ライター

当記事は「ヒラリー男爵」「もと車整備士」がお届けします
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