自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2020年記事 全8ページ
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ヤリス試乗評価「3」
乗り心地や静粛性

ヤリス試乗レビュー!ハンドリング豪華一点主義?ヴィッツから大変身の新世代コンパクト!

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「乗り心地や静粛性など快適性、ボディ見切り」

トヨタ
  • グレード:“1.0G”
  • 年式:2020年式
  • 車両価格:161万円
  • デビュー年:2020年2月〜
ヤリス・内装1(昼)ヤリス・内装(夜)

試乗:乗り心地

ヤリス(1.0G)快適性・乗り心地

上級車と同じような特徴を持つヤリスの乗り心地は、プレミアム志向と思える方向性です。気になる点はあるにせよ、最近のトヨタ車とか欧州車的な乗り味を感じさせてくれました。

TNGAだよね!そんな乗り心地

TNGAになってからのトヨタ車で共通するのはフラット感の高い乗り心地。フワフワかガチガチのどちらかだったトヨタ車が大きく変わりました。

フロントバンパーヤリスも一緒!ボディが小さくて揺れやすいはずなのに、上下動の少ない乗り心地になっています。

大きいクルマから小さいクルマまで、トヨタの乗り心地が好きなら安心して選べるというわけです。

フラット感が強いというと、かった〜いサスペンションを想像されるかもしれませんが、そこはご安心を。

引き締まっているのは事実ですが、路面からの上下動を吸収してくれる領域があります。
柔らかいか硬いかって聞かれたらやっぱり硬めなんだけど、路面の良い状況では乗り心地の悪さは感じさせません。

段差ではガツンときます

ちょっと減速したくなったり、思わず避けたくなっちゃう段差では、ガツンと衝撃が伝わってきます。こうした部分での乗り心地は悪いです。

長時間だとフワフワが残ることもあります

フロントタイヤクルマから降りた時に、体にフワフワが残ることってありません?? ヤリスだと1時間くらい乗車するとフワフワが残ります。これは助手席とかリアシートでも一緒でした。

ヤリスの乗り心地で最大の弱点、なのかな。乗り心地やフラット感などからのバランスですね。

いずれにしても、 コンパクトカーの使われ方を考えればそこまで問題じゃない気もします。長距離通勤される方はディーラーでぜひ、1日貸してもらえないか聞いてみてくださいね。

今までの日本車らしい乗り心地なら...

もっと気楽さが欲しかったり、クッション性が欲しかったり、クルマらしさが欲しかったり、でしたら、マツダ2(デミオ)などが良いと思います。

もしくは新旧併売されるカローラの従来型とか、プレミオ/アリオン、ウィッシュなど。
逆にガツンと引き締まったのがお好みなら、ルーミーやライズあたり如何でしょうか?

TNGA的な弱点が改良されたかも?

最近のトヨタ車で、リアサスペンション辺りから聞こえるパカパカとした音、お聞きになったことありません?

リアタイヤ筆者は、FR用(クラウン)、大型FF用(カムリ)、中型用(CH-R)などに一人で乗車している時に気になりました。

このヤリスもそうだろうと注意して試乗しましたが、気にならないレベルもしくはノイズが発生していない感じでした。
なんと!上級車より高級です!(ここだけ見ればね)

ヤリスの小型用TNGAは後からデビューした分だけ改良されたのかもしれませんね。そしたら先にデビューしたモデルも改善が期待できます。

シート座面の硬さもハンドリング重視

シートの座面はパンパンという程じゃないですが硬めで、ハンドリングとかクルマの挙動がレンスポンスよく伝わるように味付けされています。
(後付シートをいろいろ試すと、シートの硬さによる影響力がわかります)

フロントシート座面これって柔らかければ乗り心地に好影響で、少し昔はフカフカ&モサモサで体を支え、柔らかな乗り心地や包まれ感を出していたシートが多かったです。

今でも軽自動車では、硬いサスペンションにこうしたシートを組み合わせ、乗り心地を確保しているように思います。

どっちがいいの?と聞かれれば、運転が楽しいのはヤリスみたいなシートですよね。

ヤリスに限らず、軽自動車とコンパクトカーが同じくらいの乗り心地だとしても、総合的なレベルでは差がついちゃう。
もしお母さんがなんとかしてと仰いましたら、座布団をプレゼントしてくださいね!

 


※内容は辛口評価です。試乗時のチェックポイントを重視!

試乗:静粛性

ヤリス(1.0G)快適性・静粛性

ヤリスの静粛性は、うるさいけど高質。エンジンノイズを除けば安っぽい響きが抑えられた、ボディの良さを感じさせてくれる音質です。

うるさいけど新世代的

巡航中のノイズは立派な音質

ハンドル・ステアリング低速での一定速度巡航中、エンジンノイズが気にならない時の静粛性は立派な音質で聞かせてくれます。

って言っても、聞きたいわけじゃないんだけどw

ノイズの音質は、ゴーゴーいう低い周波数のノイズ。響きが少なくタイトで、安っぽさを感じさせません

ちょうどね、ボディ剛性が高いという言われるクルマと同じようなノイズです。そんな音質から、ボディの作りの良さを感じさせてくれます。

従来型よりうるさく感じるかも

このヤリスが1000ccモデルなので、上級グレードとは静粛性で差別化されている可能性があります。
という前提の上で、今までのトヨタ車的静粛性の方が静かに聞こえるかもしれません

静かというか、安心というのかな。低域から高域まで響くんだけど、こもり音が気になりにくかったり、低速時は圧倒的に静かだったり。

今度のヤリスのほうが優れているのは、路面の悪いところに差し掛かった際、ノイズレベルの上昇が小さな点

日本の道で新旧どちらの静粛性が優れているかは考えさせられますが、輸入車にお乗りの方なら気にならないと思います。

気になるのはエンジンノイズ

3気筒1000ccのエンジン、車内に響くノイズは改善された様子です。従来のヴィッツやダイハツ系モデルよりは多少マイルドに感じられます。

エンジンルームほんのちょっとだけど、体感できるって事はちょっとは言えないかな。

とはいっても、150万円周辺という車両価格には見合わない程にチープなのは間違いありません。

パワー面からも加速中余裕がない=回転数の上下が激しくなりがちで、グワングワンと響きます。

選ぶか選ばないか?

「我慢しなよ」って仰られるかもしれませんが、ライバル車は4気筒エンジンがメインなわけです。フィットのエンジンは個性を楽しめますし、マツダ2(ガソリン)は走りやすさ、スイフトなら刺激的なハンドリングなどそれぞれ魅力があります。

なので、安いから仕方ないという問題ではないと思います。
自動車税が安いから積極的に選ぶ!が正解ですね!

リアシートの快適性

ヤリスがフロントシート優先のデザインなのは試乗すればすぐわかるほど明確です。ちょうどスイフトみたいな感じ。
着座姿勢がクーペ的で、シート背もたれは立っていてシート座面は前上がり。自由な体勢では座らせてくれません。

イメージはクーペのリアシート

リアシート座面逆に包まれ感は高く、入ってしまえばなんてことない、という感覚もクーペ的です。

お行儀よく座ってる分には悪くなくて、アシストグリップにしがみつく必要はありません。

乗り心地と静粛性はフロントシートに近いレベルなので、長所短所も似ています。

リアシートのページをご覧下さい〜

詳しくはリアシートのページでレポートしています。

3気筒と4気筒のノイズを比較

試乗:車両感覚とボディ見切り

特に挟路地で気になる、ボディ見切りの良し悪しについて。

このヤリスは、少し慣れれば思ったとおりに寄せやすいタイプだと思います。一言で評価させていただくと、車両感覚は取りやすい方です。理由は下記にて。

左右Aピラーとドアミラー

Aピラー(一番前の屋根に続く柱)は、太く、角度もそれなりに寝ています。

視界・ボディ見切り1視界・ボディ見切り2

アクア(初代)と同じようなイメージで、視覚的には気になるサイズだけど、アクアほど邪魔になりません。例えば試乗中、走行中の右コーナーで邪魔に感じたのはわずかでした。

ダッシュボード先端の高さや、ドライバーとの距離感が良いのでしょう。3各窓が付いている車種と比較した場合も予想通り、ヤリスの方が車両感覚が取りやすいです。
フロントタイヤの位置がわかりやすいと言ってもいいです。

ドラミラー

ドアミラーは実用車として見ると縦方向が少し小さめの感じがします。

視界・ボディ見切り3

常にリアタイヤ周辺を写しておきたい場合は、写る範囲に狭さを感じるかもしれません。

その分といいますか、ドアミラーによる死角が気になりません。周辺のドア内張りがシンプルなのも効いています。

またミニバン形状のボディと比較すれば、ドアミラーが目線に近い高さにあるため、多くのユーザーが見やすく感じると思います。

ドライバー前方

ボディ前方は、覗き込めばわずかにボンネットが見えます。
しかし実際にはこれ、わずかじゃありませんでした。実はかなりかも。

視界・ボディ見切り4初めて前方を壁に寄せた時、思ったより近づいていてびっくりしました。

場所は慣れた会社の駐車場でございます。同じ場所、ヴィッツの場合ですと、思ったほど寄ってない感覚でございまして、位置が毎回、微妙にずれます。

見えないけど距離感が掴みやすい感覚

ボディ見切りに優れるライズの場合は、ボディ先端を視認して寄せられます。ヤリスはライズほど確実に寄せられるわけじゃありませんが、距離感が掴みやすいです。

なお、ボディ形状から、右前のヘッドライト周辺は見えませんので、狭い箇所ではマージンを取りたくなります。

ナビモニターが輸入車みたい

視界が良い!といわれる事が多いヤリスですが、ほんとに試乗されてそう感じていらっしゃいます?? なんて思っちゃったり。

視界・ボディ見切り5

だってね、大きなナビモニターが、ドライバーの視線に近い位置に、ドカンと座っているわけです。

そして正面から左前方に視線を移せば、バックミラーとの隙間は狭いです。
手寸で16〜18cm、15cm切ってくれば視界が悪いと言われる輸入車レベルですから、ヤリスだって良くはないでしょ?って思います。

前方の視界は悪いわけじゃないけど、包まれ感とか違った圧迫感を感じます。

左前方〜ボディ左側

左前方と、ボディ左側も、車両感覚は取りやすい方です。

ドライバー前方と同様、思ったより寄っているタイプです。こうしたタイプのクルマは、慣れれば簡単にギリギリまで寄せられると思います。
さすがに数日じゃ難しいけど、きっとすぐ慣れます。

視界・ボディ見切り6視界・ボディ見切り7

写真左:シート座面を上げてちょっと覗き込めば、左前方先端のイメージが掴めます。ただシート上げなければ、ボディ前方は視認できません。

写真右:Aピラーはどちらかといえば寝ています。普通は角度が立っている方が感覚が掴みやすいのですが、ヤリスは無問題でした。
オーバーに表現すれば、よくできたクーペと同じように、左側の感覚が掴みやすい。

ちょうどドライバーの真横辺りからドアのウエストラインが低められていて、ボディ左側が寄せやすいです。
あとはステアリングの反応が良いので、タイヤの位置が掴みやすい。これも効いているはずです。

ヤリス・メーター1(昼)ヤリス・内装(助手席側)

夜でも見やすいバックランプ

リアバンパーの下側、中央に位置するバックランプ。夜間は明るく照らしてくれて予想以上に見やすかったです。

バックランプ外から見れば眩しいほどなので、輝度や指向性も高くピンポイントなのでしょうが、光源が路面から近いという効果もあるでしょう。

モニターに映るバックカメラの映像も見やすいですし、ドアミラーでリアタイヤ後方を確認する際もわるくないです。
真っ暗な場所だったら、ブレーキランプも同時に光らせるのもいいですね。

トヨタ ヤリス

トヨタ

yaris (ヤリス)

  • 試乗グレード:“1.0G”
  • ミッション:CVT
  • 年式:2020年
  • 型式:KSP210
  • 新車価格:161万円

エンジン概要

  • 排気量:1000cc
  • エンジン型式: 1KR-FE

その他概要

  • ボディサイズ:3940×1695×1500mm
  • 車重:970kg
  • 発売時期:2020年2月〜
  • 新車時価格帯:140万円〜

車両型式

  • KSP210 - 1000cc FF
  • MXPA10 - 1500cc FF
  • MXPH10 - 1500ccHV FF
試乗レポ・ライター

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