間違いいっぱいの自動車選び。N-BOX(3代目)の試乗レポート。
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2023年末に登場した3代目N-BOX。全体的には先代と変わらぬ乗り味ながら、ステアリング周りは大幅なレベルアップを感じます。
ボディデザインは洗練され、ボディ見切り性能は向上し、価格アップは実質5万円程度と最小限。
装備増して色々増して、高価格路線のモデルチェンジでなかった点が、筆者は良かったと思います。
乗り味はやっぱりイイ!便利さも相変わらず!熟成でライバルを迎え撃つという変化を感じます。
試乗したのはN-BOX「スタンダード・ファッションスタイル」。ターボ無しで車重は910kg。
ベースグレードは165万円で、専用ボディカラー、ドアミラー、ホイールキャップに差があります。
オドメーターが示す走行距離は1000km。多少、新車っぽい感触がありました。300kmで滑らかになるクルマもあるしこのあたりはいろいろです。
内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!
3代目N-BOXの快適性、乗り心地や静粛性の印象。
特にフロントサスペンションが柔らかく、しっとりしていて質が良い。リアサスは多少コツコツする場面あれどやはり柔らかく、乗り心地は柔らかいです。
柔らかくてしっとりなので、常識的な運転ならグラつきも抑えられ、トータルで乗り心地良いです。
先代と比較すれば走行距離による個体差の方が大きいくらいで、基本は変わった印象を受けません。
それでもシートのクッション性は前後共に優れ、微振動の吸収などに機能していると思います。
静粛性も好印象です。聞き疲れしにくい音質でスッキリしています。
試乗したN-BOXは新車に近かったこともあり、わずかにゴロゴロ感が出てましたが、距離が進んで各部が少し柔らかくなれば緩和されるノイズだと思われます。
3代目N-BOXのハンドリング。先代から大きく進化した部分です。
ステアリング周りの剛性感が高くなり、ハンドルの正確さやカッチリ感、操舵反力、ハンドルを戻す時のフィールまですべての面で優れています。
軽自動車でここまで必要?という議論を置いておけば、コンパクトカーと比較しても遜色ないレベル。
乗った瞬間からビックリし、駐車場でハンドルを切って戻してと操作するだけで、おぉ!と声が出てしまったほど。
切る時は正確でカッチリ。戻す時はススススっと戻る。現時点では軽自動車離れといえるN-BOXの魅力。直進安定性は並みです。
わかりやすいのは舵角や路面に合わせた反力。それから取られにくい落ち着き。
あとは舵角ごとの反応。ガタが大きなハンドルとガタが小さなハンドルのイメージ。
例えば30度回した時と、31度回した時に差があるかどうか。
そして舵角の大きい領域でも、同じように変化すること。
正確カッチリがどこまで求めるべきなのか?ドライバーの運転に対する意識によって、悩ましいところだと思います。
ステアリング周りが進化してレベル高まった分、クルマの弱いところがわかりやすくなったり、今までよりしっかり運転したくなったり、そうした変化を感じます。
反応がしっかり=曖昧さもハッキリ。つまりフロントタイヤの設置感が落ちたのもわかりやすく。
時速70kmあたりで曖昧さを感じるようになり、直進性も低下。クルマのわずかな進行方向の変化に神経を使うようになります。
加えて今回アライメントが、先代よりトーイン方向に振られたということで、切り始めのレスポンスが敏感と感じる時もある。
具体的には、左に車線変更しようとした瞬間に、クルマは右に取られそうな時など。たまにあります。
参考までに速度上がって設置感減るのは、背の低いダイハツ・ミラトコットでも一緒。軽自動車全般で仕方ない部分です。わかりやすいかどうかの差です。
良いクルマに乗っている感覚は、間違いなく正確カッチリなステアフィール。
一方で、丁寧もしくは確実な操作を心がけないと、コーナー途中のどこかで、急な操作が必要になる。
N-BOXは素早い操作をしてもジワッとクルマが動くから、不快な挙動は出にくい。
それでも先代よりは丁寧に運転したくなるし、もしかしたら求められる。
ダラっと乗れる特性やガシガシ回せる特性、別の軽自動車にある...?って脳内で比較してみたけど、N-BOXはやっぱりハイレベルだなと思います。
3代目N-BOXのエンジン質感やCVT印象、加速感。エンジン型式は「S07B」です。
市街地もしくは幹線道路では非力さを感じ、本領を発揮するのは高回転をキープする90〜100km/hでの加速。
低速からの加速を求めればターボ車ということになりますが、今回からターボ設定はカスタムのみになりました。お値段205万円です。
取り上げているN-BOXスタンダード(ファッションスタイル)から見て、30万円高です。
ちょっとした加速でも3500〜4000rpmあたり、少し高めの回転数を使う傾向は先代から変わりません。
この新型ではCVTの制御が変わり、低回転を多く使うように変わったらしいのですが、そこまで大きな差は感じられませんでした。
でも相変わらず、回転上がっても静かです。タコメーター見てないと気にならないくらい。
振動に関しても先代同様、気になりやすいアイドリング時に低振動。快適性が高いです。
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N-BOX
JF5 - S07B 660cc 2023年〜
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国産車バッテリー
エンジン質感 | |
回転上がっても静か。アイドリングで低振動。 |
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足回りの質感 | |
多少のノイズを除けば質感十分。 |
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内装の質感 | |
親しみやすいクリーンな造形と配色。 |
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外装の質感 | |
普通って感じだけど、かわいいよね。 |
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快適性 | |
レベル高いし、柔らかい方向性もクルマにピッタリ。 |
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シートの良さ | |
軽自動車はシート良いことが多いけど、特にいい! |
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お買い得度 | |
高いけど立派です。 |
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。