間違いいっぱいの自動車選び。マツダ・ロードスター(4代目)、「S・レザーパッケージ」。
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試乗内容は限定的。第一印象重視です。
2015年05月にデビューした、マツダ・ロードスター(4代目)。
ロードスターといえば国産ライトウェイトスポーツの中心だったけど、今度はライトウェイトスポーツの親分。原点回帰なコンセプトのようで、実は高価な車両価格は初代と比較すれば100万円上昇。
もうね、超える魅力とか、相当な良がなければ納得できず。
試乗しての第一印象は、”気軽に走りやすいクルマ”。ドラポジも運転席周りも、操縦感覚だって演出過多じゃない。特殊なクルマのようで、気軽に乗りたくなる感触が好印象!
試乗したのはマツダディーラーの試乗車。
2016年式ロードスター・Sレザーパッケージ。ミッションは6ATで車両型式はND5RC。
オドメーターの走行距離は約2000km。サスペンション的にはもっとも美味しい時だったんじゃないかと。
車両価格は314万円。減税がないなどの関係で総額は350万円にも達するw ロードスター自体は250〜300万クラスなんだけど、このクルマは装備が充実した高級グレード。
試乗は運転席のみで45〜50分ほど、市街地メインで走行。なんだかんだで思ったより運転してしまい、助手席の試乗を忘れてしまった次第。短時間かつ限られた走行なので、レポートの内容は限定的です。
ND型ロードスターに試乗して第一印象は「普通に運転しやすい!」。
今までロードスターといえば、独特のクセというか、クルマに対する理解度や慣れが必要で、その独特の感触が特別なクルマを運転しているという実感を与えてくれました。
今度のロードスターはイキナリ乗りやすい!
何も考えずに運転すれば、普通によく出来たコンパクトカーを運転しているよう。
例えば乗り心地は、ブルブル感こそ強いものの優しい感触だし、ハンドル回すのはクセが無いし、アクセルやブレーキも市街地レベルではとっても自然。
ペダルレイアウトだって立派なFR車と同じように運転しやすい配置。
このあたり同世代マツダ車で最も運転しやすいんじゃないかと思うほど。
スポーティカーには運転しやすさこそが最も重要と考える筆者は、こういう真面目なクルマが大好き。「能ある鷹は爪を隠す」じゃないけど、子供だましじゃすぐ飽きる。
以前のマツダ車といえば子供だまし的な過剰演出でクセを感じたけど、このロードスターはちょっと違うんじゃないかと期待できる。
クルマのキャラクター的には、気軽という方向。先代と比較してもそうだし、昔のホンダS2000はもっと本格的だった。ライバルであろう同価格帯のトヨタ86やホンダCR-Zなんかにしてもそう。
言い方は悪いがセカンドカーで近所の下駄代わりなんて最適だと思う。
スポーティカーにありがちな、走りだすまでが面倒くさい!という感覚がないし、運転もラクラク。これは素晴らしくハイレベルな総合バランスだからだと思う。
走りたいから運転する。そんな所有が可能なら、300万円クラスのロードスターが下駄代わりなんてリッチで羨ましい。贅沢なクルマです。
もちろん普通の実用車じゃ味わえない感触だってある。今回試せた場面は限定的だけど、以下に続きます。
エンジンは排気量1500cc。型式は「P5-VPR(RS)」というタイプ。ミッションが6MTの場合は「P5-VP(RS)」となるらしい。
エンジン型式に付くこの(RS)とはなんだろう?実はアクセラ1500ccにちょこっと乗ってからロードスターに試乗。
すると3000回転位までの低回転走行や空ぶかしでは、フィーリングに違いはわからなかった。アクセル踏み初めのレスポンスは悪いながらも、アクセル離した時のレスポンスはよかったり、そういった点も一緒。
違いはフューエルリッドを開けてみれば、ロードスターはハイオク指定。
なので予想すれば、軽量ボディとハイオク仕様によって、低回転域を気にせずパワーを高回転側に集めることができたんじゃないかと。カタログ馬力は131馬力。
ロードスターといえばエンジンには触れちゃいけないという不文律があるw
なのでサラッと特徴を挙げれば、低回転でもモッサリ感なく走りだす。高回転の伸びはあんまりない。
振動はダイレクト、ギヤポジションホールド時のスロットル特性は悪くない。といった感じ。
であれだ、加速力が強い弱いはロードスターに関係ないとしても、コストパフォーマンス的にはエンジンが大きく影響していると思う。今のままだと強気の商品企画過ぎでしょ!?
1500ccというエンジンが悪いんじゃなくて、気合い入った1500ccじゃないのが残念。
マツダが軽量な1500ccエンジンにこだわるにしても、”高い質感”または”個性”もしくは”新しい何かを持った”エンジンを搭載していれば、車両価格に割高感は感じないね。
ライトウェイトスポーツということでエンジン比較
試乗車のミッションはステップ式の6ATで、ダイレクト感の強いタイプ。そう感じるのはボディが軽量だったりコンパクトだからかもしれない。
ともすれば旧世代的というか荒っぽいというか、アクセラやアテンザとは違う。
クルマに合わせて言い換えれば、マツダ車の中でも特にスポーティな味付けだね。
ゆっくりと加速減速している時には、特別なショックもなく、タコメーターと音の変化でドライバーに変速を知らせる。
しかしアクセル開度を大き目に使用する時間が長いと、変速時に唐突感を感じる場面がある。
滑らかさより変速スピード重視で変速ショックを出すそれは、良くいえばスポーティ、悪くいえば只の演出。どうとらえるかはユーザー次第かな。筆者的には”やり過ぎ”かなと思う。
ロードスターに限らずマツダのATは、変速タイミングも意外とスポーティな味付け。例えばアクセルOFFしてもすぐにシフトアップしなかったり。
速度やアクセル開度によって様々なパターンがあるから、慣れないと良いと感じたり違和感を感じたり。
ロードスターでは、Dレンジ固定で走行していてもクルマが前後に揺すられる時がある。丁寧なアクセルワークでもそう。欠点なのは確かだか、慣れとタイミングを考えるのもまた面白い。
購入となればMT搭載車と比較するわけだけど、筆者はこのロードスターの魅力は「気軽に走れる」部分だと感じた。
そうなるとキャラクター的にあってるのはAT。またエンジンの特性などを考えても積極的にATモデルを選ぶ(事になると思う)。
ライバルとなるトヨタ86/スバルBRZとATを比較すれば、印象が良いのは断然ロードスター。
86/BRZのATは、なんじゃこりゃw と思うほどクセが強く、慣れないと違和感を感じる。良い方向ではなく、悪い方向に。
シフトダウンの時、自動でブリッピング(空ぶかし)して回転数を合わせようとするんだけど、これがゆっくりと制御が入る上にあんまり正確じゃない。とりあえず吹かしました!みたいな。
走行中大きくシフトダウンするのは減速しながらのシフトダウン。
MTだったらブレーキの強さも考えながらとか、クラッチ切ってる間の減速力の変化なんかも考えながら合わせるわけだけど、どうしてもその辺がね。
シフトダウンにかかる時間が長いから、その間に減速力が変化する場面も出てくる、結果ギクシャクしちゃう。アクセル踏み込むタイミングだってわかりにくい。
そうした点は今度のロードスターの方が運転しやすい。ショックがあるのは事実だけど、余計な神経使わなくていいのは長所。
試乗中に試せた限りでは、普通のブレーキングで扱いやすく、強めに感じる位ではもっとコントロール性が欲しいといった感じ。
よりスポーティなグレードにはもっと大きなブレーキシステムを搭載したグレードがあるから、不満ならそちらをどうぞということかな。
ランエボのブレンボなんかを知っていると不満かも。なにしろロードスターも今や高額だからね。
ただしランエボやインプレッサより本格的スポーティクーペみたいな部分もある。
それはブレーキがリアタイヤから効き始めるような印象を感じやすい部分。
ドライバーがリアタイヤに近い位置に座るから(先代よりもかなり後ろより)か、リアブレーキのバランスが強いのか。フルブレーキしたら車体全体が路面に吸い付くような挙動を見せてくれる”かも”しれない(予想)。
それから大型FRクーペみたいなペダルレイアウト。ブレーキペダルはタイヤ側よりで、左足で踏みやすい位置にある。ミッション側のフットレストも無理のない位置で、これも冷静なブレーキングをサポートする要因。
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エンジン質感 | |
”RS”と付く割にわかりにくい魅力。回転落ち初めのレスポンスは良し。 |
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足回りの質感 | |
最近のマツダ車の中では優しく動き始めるのが好印象。強いブルブル感は仕方ないのか? |
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内装の質感 | |
アクセラクラスというよりデミオクラス。気にしなければオッケー。 |
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外装の質感 | |
前から見ればサイズの割には相当立派。 |
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快適性 | |
ブルブル感強いボディが逆に優しい。 |
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運転しやすさ | |
前面視界の悪さを除けば、市街地での運転しやすさは秀逸。 |
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お買い得度 | |
割高なイメージ強し。減税の兼ね合いで総額はけっこういく。 |
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。