自動車の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」

2011年記事 トヨタ
 & 

マークXジオ(エアリアル)
試乗評価「4」

評価評論「間違いいっぱいの自動車選び」トヨタ・マークXジオ「エアリアル」の試乗レポート。

4ページ目です。

「乗り心地改善・ショックアブソーバーと乗り心地」

トヨタ自動車
  • グレード:“エアリアル”
  • 年式:2010年式
  • 型式:ANA10
  • 車両価格:278万円
  • デビュー年:2007年9月〜
ジオの内装5ジオの内装6

筆者はこのマークXジオ・エアリアル、ボディデザインが好きです。カッコ良ければ全て良し!?愛着こそ!


  1. マークXジオ試乗「1」ドライビングフィール
  2. マークXジオ試乗「2」内装とボディデザイン
  3. マークXジオ試乗「3」エンジン質感と加速力
  4. マークXジオ試乗「4」乗り心地改善計画
  5. マークXジオ試乗「5」操作性高いスイッチと評価総合

試乗:マークXジオの乗り心地

マークXがジオとシロッコR

マークXジオの乗り心地は、多くの試乗レポートでは"良い"と評価されていますが、300万円近い価格のクルマとして満足できない方もいらっしゃるでしょう。

写真はVWシロッコとのツーショット。よろしければこちらの試乗記もぜひ!

アフターパーツで乗り心地改善

筆者はジオのタイヤと車高調2種類を試しました。 (プラス、カヤバの交換用ダンパー+純正バネ)。

  • タイヤをブリジストンのレグノに交換。特に静粛性が向上。乗り心地も向上。ただしビッグセダンのようなマッチングの良さはなく、消耗品ということを考えればお金の無駄遣いともいえる。
  • 低価格車高調。「単筒式 + 減衰力固定式」に交換。純正ショックより動きはするが、絶対的には固め。特にリアは結構きついと感じる。タイヤの空気圧は低めにした方がいい。
  • 中価格車高調。「単筒式 + 減衰力調整式 + 良質オイル」。定価20万円クラスを選べば断然いい。
    一気にクルマの質感、乗り心地が上がる。ただしリアはサス全長が短いためバンらしさは変わらず。バネ硬さは落としたい車高幅に合わせて。
    写真のジオは「車高ダウン少し+減衰力調整弱め+純正アルミホイール」。逆立ちしてもセダンの質感や走行性能は手に入りません。

サスペンションを変えると、不思議とステアリングの質感も変わってきます。例えば、細かい舵角の変化にしっかり反応。

コーナーで切り増ししたときにも微調整が効いたり、ステアリングのあいまいな感じが減ります。タイヤの幅やホイールオフセットもステアフィーリングに大きく影響。タイヤが大きい(幅広い)方が高級に感じる可能性あり。

追記:純正バネ+カヤバショックを試しました

レグノレグノ

写真左が車高調を推奨車高でセットした写真。
写真右は純正バネ+カヤバのショックアブソーバーを組んだ写真。

タイヤとフェンダーの隙間を比較すると、推奨車高ではほとんど車高が下がってないのがわかる。品を求めるのならこの程度がいいか。

テストを兼ね「純正バネ+カヤバのショック」に変えてみました。減衰力は20%アップという、ほぼ純正同様の商品。交換はリアシートの乗り心地の確認のためです。

結果的にリアシートの乗り心地は基本的には「くるしゅうない」といえる感じに。反面、高速道路の継ぎ目はバッタンバッタンといかにもバンらしく。

ホイールは重い方が乗り心地がいい?

基本的にはホイールは重い方が乗り心地が良くなると傾向があります。ホイールが重くなると相対的にバネが柔らかくなるそうです。

レグノまた下からの反応が鈍くなり、余計な動きが少なくなります。ピョコピョコしにくくなります。

インチダウンして軽量化しても、それだけでは乗り心地は良くならない訳です。

それなりの知識をもって変更しない限り、大口径ホイールのメリットが勝ります。単純にいえば純正の重たいホイールがいい。タイヤ価格は小さい方が安いけどね。(量販店の店員さんクラスでは間違っている受け売りCMも多いのでご注意)

ホイールが重くなると、サスペンションのバネが柔らかくなるのと一緒ということは、扁平率の高いタイヤでタイヤのクッションが小さくなっても、全体のバネの堅さは同じわけです。

あとは空気圧で調整。それからサイドウォールのたわみが少なくなることで、燃費の向上も可能性もあるらしい。

マークXジオは乗り心地は気にしないで下さい。といっても、平坦な道では不満ない乗り心地、アイドリング時のエンジン音は静か、走行中の静粛性だってコンパクトカーからみれば十分静かと感じるはず。路面良ければ相応の快適性を感じられます。

軽量ホイールって良くならないの?

レースでもない限り過剰広告だと思います。大げさって感じですか。ブラシーボ効果サイコーの燃費向上グッズやパワーアップグッズよりはいいんですが、体感出来るメリットといえばブレーキ制動力の向上くらい。

純正のアルミホイールってわざと重くしているという話もあるくらいで、筆者達は以前、いくつかの社外アルホイールの重量を計測しながら試乗テストを行った事もあります。実はてっちんホイールが捨てがたい乗り心地でした。。

ネット上にある軽量ホイールの体験談・口コミには良い感想がたくさんですが、軽量アルミホイールを購入し、お店でタイヤ空気圧を0.1キロ上げてタイヤ装着すれば、それで出だしが軽くなります。ハンドリングだって軽快になります。

タイヤ 空気圧を0.1キロ上げれば、その効果は絶対。0.3キロ上げれば軽快感はもはや別のクルマ。

何か変えてみたい、そんなはタイヤ空気圧を変えてみてください。楽しめます。

軽量アルミホイールは20〜30万円。アルミ買うならファッション目的が二重丸。タイヤ幅とタイヤ銘柄こそランニングコストとファッション性を天秤に掛けて選択(耐荷重も忘れないで)。

 


内容は辛口評価です。試乗時に確認したいポイントを重視!

余談、ショックアブソーバー(ビルシュタイン)

他車でストラットタワーバーやロアアームバーといった有名パーツも試しました。

この辺のパーツは効果を体感出来たり出来なかったり。体感出来るとしてもシチュエーションは限定的で、しかも慣れたらどうってことないレベル。ショックアブソーバー交換はそれより断然効果を感じることが出来ます。

知名度高いビルシュタインブランドのショックアブソーバー、現在はエナペタルからセミオーダーのような感じで、本家ビルシュタインから出ていない車種用が出ていたりします。

ショック交換でクルマの印象は大きく変化

このショックアブソーバーに変更すると、様々な場面で良さが体感できます。上下に動きやすく、かつ初期から減衰力が発揮されて揺れもスッっと収まります。

伸び側の減衰力が上がり車体の伸び上りを抑制。ロールやピッチングはゆっくり始まる。まるでメルセデスベンツやBMWといったヨーロッパ車の味。

最も重要なのは上下に動いてくれること。突っ張っているだけのショックとは違い、少しでもサスペンションが上下しているのがドライバーに伝わります。

モノを選べば、乗り心地も良くなる車高調

可能ならショックアブソーバーだけの交換ではなく、純正とは構造の違う車高調の方がさらに良いです。定価20万円クラス以上の車高調なら、すべての質感が上がると言っても過言ではありません。

車高調はバネとショックが同じ角度で組み合わされます。純正は角度が少しオフセットされています。純正の形状はショックの寿命が長いらしい。

いちおう車高調には、乗り心地より走行性能が重視されたタイプが多いので、注意は必要です。

お手軽じゃない分、変化大きい

やはり値段が高いだけのことはあります。ここを変えれば質感は大幅アップ。

ビルシュタイン以外でも、単筒式ショックアブソーバーで減衰力の調整できるものは質感高いものが多いと思います。乗り心地の固さに対する不安は減衰力調整で相当にカバーできます。車高も一番上まで上げてセットすれば、純正状態と同じようになる車高調が多かったと記憶。

裏技として、ダウンサスを購入してバネをカットする方法もなくはありません。プリロードをゼロ付近にするのも乗り心地は向上します(デメリットもあり)。

タイヤのインプレッションなども、まとめています

このマークXジオで使用したタイヤの使用感やメンテナンス模様を別ページにてまとめています。

ブリジストン・レグノダンロップ・winter maxx

タイヤの使用感、ジオで使用したタイヤ
スロットルバルブの清掃

エンジン振動が気になりだしたら、発進に神経を使うようになったら、スロットルバルブを清掃してみるという方法があります。

自身で行えばお手軽。頼めばローコスト。ヘタなアフターパーツを買うよりコストパフォーマンス高い可能性。2AZは搭載車種が多いエンジンなので、同じように作業できる他車も多いと思います。

高級オーディオとD.I.Y.

カーオーディオ・デジコア1カーオーディオ・デジコア2

カーオーディオ・デジコア3カーオーディオ・デジコア4

カーオーディオを試しました。ジオに取り付けたのはデジコアというプロセッサーを中核としたシステム。

「良い音」というより「楽しむ」という主題でオーティオのコラムがあります。

トヨタ「まるまるクリン」試してみた

トヨタディーラーのサービスで「まるまるクリン」というサービスを受けました。内外装の高級クリーニングです。

このマークXジオでご予算は約5万円とリッチなサービスです。それだけに内容は、シートを取り外しての室内清掃から、粘土やポリッシャーを利用したボディ磨きまで含まれます。

このまるまるクリンを試してみたので、感想雑記をまとめました。

ジオとレカロシートジオとレカロシート

乗り心地を気にするなら、最初からコッチ〜

トヨタ自動車

乗り心地とか加速減速の質感を求めるなら最初からマークXを選ぶ方が正解!名前は同じマークXでも中身は全然別物。

セダンは面白みがないし、オーナー自身の周囲からの評価も気になる。若々しさはあんまりないよね。だからジオの方がいい。それはごもっとも。セダンは車格ピラミッドという旧来的な概念から離れられません。

そのあたりを気にしなければ、クルマの内容で比較すればマークXの圧倒的勝利。主要コンポーネンツは6気筒+6AT+FR。お値段は250万円〜。これだけで魅力伝わるかと。あえて言えば、実用燃費はジオを方がちょっと上の場合が多いと思う。

トヨタ マークXジオ

トヨタ

markXzio (ジオ)

  • 試乗グレード:“エアリアル2010y”
  • 年式:2010年式
  • ミッション:CVT
  • 新車価格:278万円

概要

  • 排気量:2400cc
  • エンジン型式:2AZ-FE 4気筒

その他概要

  • 型式:ANA10
  • ボディサイズ:4705/1785/1550mm
  • 車重:1570kg
  • 発売開始時期:2007年9月〜
  • 新車価格帯:247万円〜382万円
試乗レポ・ライター

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レグノ
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タイヤをブリジストン・レグノに変えたら、乗り心地と静粛性が改善。ただしお値段は高いので、車両価格とのバランスを考えると微妙。ビッグセダンとのマッチングが良いタイヤだから、外ベリするようならミニバン用タイヤに交換。
レグノ、基本的には固くてハンドリング重視のタイヤだ。

winter maxx
スタッドレスタイヤも試してみた。サイズは225ミリ幅の17インチ。
銘柄はダンロップwinter maxx。詳しくは別ページでどうぞ。

winter maxx
winter maxx winter maxx
winter maxx

レグノ
レグノ
上段が車高調、下段がスプリング=純正&ショックアブソーバー=カヤバ。

レグノ

試乗や比較が難しい中古車も、より具体的なレビューでぜひ!
自分の言葉で!研ぎ澄ました感性で!

違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。

特徴を明確に!写真もできる限り!

評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
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