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ヒラリー男爵がお届けするカーオーディオコーナー。
車内だし目指すは「良い音質」じゃなくて「楽しめるシステム」。フロント3Wayで楽しみます。カーオーディオを取付。スピーカー、プロセッサー、アンプ、USBオーディオ。
アルパイン「マルチメディアマネージャー」を使用し、比較的安価にフロント3Wayオーディオを構築。価格以上に遊べる、車内で退屈しないオモチャです。
この記事を書いたのは?著者:ヒラリー男爵
プレーヤー、プリアンプ兼プロセッサー、メインアンプと来たら最後はスピーカー。これで完結。
フロント3Wayということで、ツイーター、ミッドハイ、ミッドローがドライバーより前に設置され、サブウーファーがラゲッジに設置されます。
この一つずつが別々のアンプで増幅され、別々の音を発し、ローパスハイパス、タイムアライメントで自由に調整できるわけだからなんとも贅沢なシステムな訳です。
ホームオーディオでいえばバイアンプ。でもこんなに凝ったシステムは普通じゃありません。やはり車内という特殊な環境で音楽を聴きたいからこそ、必要な訳ですね。
写真左がツイーターとミッドハイ、写真右がミッドロー。
左の写真がサブウーファーです。
ウーファーはモノラルで使用します。1機でステレオでも鳴らせるようですが意味なさそう。
ユニットはそんなに高いモノじゃありません。どちらかといえば、前の車種で利用した資産を生かすって感じ。
取付に関しても、ご覧の通り。特別なことは何一つやっていません。その分の手間は車内デッドニングに回しました。
ドアに付いてるスピーカーは17センチなんですが、これ、普通にオーバースペック。音量上げるとドア内張までなっちゃう。低音はカットするしかありません。
豊かに鳴ることは間違いないんだけど、定位や音質を考えちゃうとちょっと。
以前、ドア内張の中が驚くほど広かったホンダ・プレリュードで、インナーバッフル3重にしたり、これでもかというほど制振材を貼ったりしたけど、低音のパワーには勝てず。
結局この方がうまく鳴らせます。
左がエンクロージャー化(ボックス)byコルト、右がアウターバッフルbyMR2。
サイズはどちらも13センチ。でも鳴ります。
コルトの方ですが、バスレフポートもあり、良く鳴ります。聞きやすいし調整もしやすいです。ユニットは上の黄色いのと一緒。安いフォーカル。ご要望あれば分解して写真掲載します。
MR2は、パテ盛って削って芸術的な曲面のためにがんばりました。上向きに角度も付け、結合もガッチリ付いてます。
スピーカーユニットはダイヤモンドのヘックスですから安くはないユニットを使用しました。
肝心の音の方は、室内が狭すぎてパワー不足。低音は想像以上に出ません。音量上げれば低音はでますがバランス悪い。140Hz以下は任せられず。
やはりMR2というのがネック。横に広くて奥行き長くて静かな車種でないと問題山積みです。
コルトもMR2はスピーカーそのままで売却したから、まだこの状態で所有されている方がいらっしゃるかも??
マルチメディアマネージャーとかメモリオーディオプレーヤーとか、多機能なカー用品が増えると設置場所に悩みます。
今回は、センターアームレストを作ってインストールしてみました。
市販のアームレストを加工して設置します。
スライド式アームレストを制作し、コントローラーを設置するボックスをくっつけています。中身は、あの手この手とアイデア振り絞って配線を通しています。
とりあえずこれで、マルチメディアマネージャーが利用できます。
デジタルプロセッサーとフロント3Wayスピーカーを手に入れたなら、セッティングで飽きるほど楽しめます。
これは高級なソニックデザイン・デジコアにも勝る楽しみ。最低限のユニットを揃えたら音が悪いなんて事はありません。車内は特殊な状況だし、ある程度セッティング出来なければなんでも一緒。
高級なデジコアも試しました。ユニットなど機械代で200万円に迫る価格。インストール含めれば車両価格並み。
マークXジオに取り付けて素晴らしかったんですが、楽しみは自分でいじれるアルパインのプロセッサーにはかないません。
プロセッサーを使うと変化が大きくて、とっても楽しめます!渋滞中のお供としても最高のおもちゃです。
セッティングするのに、ホームオーディオがあるとラクです。聞き慣れたCDを聞いて、それに合わせていきます。
そうでなければ、調整用として慣れたCDが数枚必要です。ユニオンみないなオーディオに強い電気屋さんとか、独立開業みたいなオーディオショップにCD持ち込んで、ポイント部分を聞き込んできましょう。
完璧に出来なくたって良いんです。考えて試してみてまた考える。これが楽しい!
うまく出来てくれば音楽聞くのが今まで以上に楽しくなります。
※クリックで拡大します。(別ウインドウ)
電気と信号の流れ。色分けの意味は当コーナートップのページでご確認下さい。
こんな感じでハチャメチャだけど、それなりに決まってくるといつでもだいたい同じように聞こえます。ゆったり聞こえるのは音が安定している証拠。落ち着いて聞こえるのはピークやディップが少ない証拠。だんだんと高級オーディオみたいな音になり、目の前にステージが出来てきます。
1つ目、例えばアルパイン・マルチメディアマネージャーだと最大プリアウトが2Vあたり(未確認)、適当にそのあたりに合わせます。とりあえず全チャンネル同じに合わせます。
2つ目、スピーカー保護(ツイーターに過負荷を与えないため)に音量を絞った状態、またはスピーカーを接続していない状態で、大まかにクロスオーバーの設定をします。これはのため。机上で考えた数値でいいです。
3つ目、スピーカーを接続して少しずつ音量を上げていきます。この段階で音にならない音がしていたら(ビシビシとか)、それはゲインが高すぎ。大きく下げます。
大きく音量を上げていった際に歪むなら、少しゲインを下げます。
ツイーターからのみビシビシいうようなら、ツイーターのハイパスがいけません。ハイパス周波数を上げます。
1つ目、クロスオーバーは左右共通モードがいいです。ウーファーは別途ボリューム機能があるので別ですが、他のチャンネルは「-0db」ではなく「-3db」などを基本に。後で調整がラクです(0dbが最大)。
2つ目、一番遠いウーファーを「0ms」。遅延なしで基準にして、最も近いRchミッドには「7ms」辺りを設定。
机上の空論でうまくいくことはありません。反射、吸音、位相。この状態で変に聞こえてもそれが普通です。
3つ目、パラメトリックイコライザーでの調整はもっと後です。
基本はクロスオーバー。なるべく前から、なるべく遠くから、なるべく高い位置から聞こえてくるように詰めていきます。
各ユニットで弱くなる周波数までカバーさせる必要はありません。また各ユニットごとのエネルギーバランスを整えていきます。
続いてタイムアライメント。ドライバーの真正面にボーカルが来るように。右側が狭くならないように。ウーファー帯域が前から聞こえるように。
スピーカーの位置をずらす。いくら魔法が使えても、物理的な変更にはかないません。
ウィッシュでは写真とは異なる、ミッドハイをツイーターより外側にレイアウトしたら非常良くなりました。
15分ごとに休憩を挟みつつ、上記1〜3を繰り返します。
ハイパス・・・指定値より高音を出力、低音をカット。
ローパス・・・指定値より低音を出力、高音をカット。
カットオフ周波数・・・上記の指定値。
スロープ・・・カットオフ周波数でのカットの仕方。なだらかや急か。1オクターブ下でどれだけ減衰させるかという値。
クロスポイント・・・ハイパスとローパスのクロスする中心帯域。
各スピーカーごとに、ハイパスとローパスのカットオフと、スロープを設定していきます。
ポイントは人間の耳が敏感な帯域にクロスポイントを置かないこと。
上から、前から聞こえるように目指すこと。各ユニット間のつながりを考える事。
聴感上、カットオフが緩い方に引っ張られます。定位を考えれば急なスロープを使用し、ユニット間のレイアウトが離れている部分では、この特性を使用し、中央に音の中心がくるように合わせていきます。
例えばミッドハイとミッドローは離れているので、スピーカー間の中心に一つのユニットがあるように目指します。
ミッドローとウーファーの関係、できるだけミッドから低音を出したい。これが理想。しかしドア内張が共鳴するとステージングに悪影響を出します。
ドライバーから見て、遠いスピーカーからは早く、近いスピーカーからは遅く音を出すことで、正三角形の頂点にドライバーがいるような錯覚を作り出します。
音を出すタイミングと、予想ですが音量も制御しているかも。
調整のポイントは、実測値を入力してもうまくはいきません。聴感で合わせます。周波数による音のスピードは一定です。高周波が遅くなるわけではありません。ほんの少しでも早く音が届くユニットに音は引っ張られます。
各スピーカー間の関係を合わせていきますが、まず横の関係を合わせます。バスドラとボーカル低〜高、ギターソロがドライバーの目の前に来ればOK。
しかし右スピーカーが目の前のあるようではダメ。ここが次の右側の狭さ。本来、もっとスピーカーが外側にあって欲しいはず。フロントガラス両側を均等に開けて音を聞いてみて下さい。右側が狭いという感覚が理解できると思います。
そこで縦の関係。縦方向のタイムアライメントが揃っていないと気持ち悪くなります。位相ズレのほか近くのユニットからの音がきつく感じ、結局どこかの横の関係もずれます。
ココ重要!物理的な何かには逆らえません。魔法はまやかし。過度の期待はせず、スピーカー位置を調整。
中心周波数・・・文字通り。Qカーブ・・・中心周波数を頂点とする「お山」の、ふもとの広さ。上下の幅。
ギターなど楽器でも使う調整機能で、グラフィックイコライザーの兄貴分。
楽器の場合はおおざっぱにグィと回せば良いんですが、オーディオでは緻密な調整に使います。
アナログでは到底不可能な設定が可能なデジタルクロスオーバーでしっかり調整し、タイムアライメントで摩訶不思議な空間を作って、最後の最後の神頼みがパラメトリックイコライザー。
ピークとディップ、増幅されている周波数と減衰している周波数のことですが、ピークを削るのが役割。マイナス方向に動かします。
まずはグライコで練習を積んで、「この周波数が出過ぎ」と感じるようになってから手を付けた方が上達します。やみくもにいじる部分ではありませんし、あれこれいじる必要が出れば、それは他の設定や取付を見直す必要を考えます。
ここでのポイントは、クロスポイント周辺はいじらない方が吉。
運転席と助手席で大きく変わります。それは主にシート位置と着座姿勢の違い。ウィッシュクラスのコンパクトミニバンでは、助手席シートは一番後でゆったり寝かすのが基本。ドライバーとは足の位置が違えば耳の位置も全然違います。
耳穴の形状も人それぞれ。年齢による聴覚の劣化もあります。
筆者ヒラリーが設定したクロスオーバーポイント。
条件は、ツイーターとミッドハイの位置が写真と逆です。ミッドが外側。また数値は記憶の範囲内。
圧力の問題か反射の問題か、フロントウインドを左右半分開けた状態がいいです。走行中はノイズが多く、打ち消される帯域があります。停止時を重視するか、走行中を重視するか、高級セダンに乗り換えるか、選択肢は3つ。
机の上で考えた設定値は当てにならず。物理的な不可能はやっぱり無理。結局の所、車内では音楽を聴かないのが理想??オーディオよりもっとほかに大事なこともね。
「音楽聞ければそれで良し」こんなコトワザ、忘れちゃいけませんねw
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