間違いいっぱいの自動車選び。日産マーチ。2012年式「12X」の試乗レポート。
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4代目・日産マーチ。型式は「K13」グレード「12X」です。
駐車場の関係などでコンパクトカーしか乗れない方でも、積極的に選べるコンパクトカーが多いのは本当に嬉しいこと。イメージ的な幸せ感だって高いクルマがいっぱい。
※フィット以外は特別仕様車含む売れ筋グレードの価格。
ボディサイズは全長3900mmとマーチより大きく室内は規格外なほどに広々。ファミリーユースなら大きな不満なく利用できるだろうと思えるだけの空間がある。
欠点は不自然な運転感覚。またマイナーチェンジごとに値上げして現在の価格は少し高め。スマートキー付けると130万円。
2代目ヴィッツ、静粛性高くてリアシートはスイフトより広く、内装各部が凝った造形で魅力。走行感覚と質感はコンパクトクラスの平均的存在。
3代目ヴィッツ、とにかく安っぽく、コストダウンが主のようなモデルチェンジで登場。マイナーチェンジで質感を取り戻しながら、ライバルに食い下がる。
3代目スイフト、ボディデザインからは想像もできないほど正統派。インパネも走行感覚もラグジュアリー方向でハイレベル。価格はやや高め、それでも内容を考えれば価格はぜんぜん高くない。
4代目、真逆の方向性にキャラクターは変化。コンパクトカーのスペシャリティ的な乗り味で趣味性高く、実用車というより好きで所有したくなるタイプに。
落ち着きある内装デザインは年齢関係なしに選択しやすい方向性。乗ればゆったりした乗り心地は三菱らしくユーザーの期待に応える。
車両感覚のとりにくさとボディ見切りはとても苦手。狭いところで困る+右コーナーでAピラーがミニバン並みに邪魔。全長3900mmとマーチより大きいが室内は狭め+超アップライトな着座姿勢。単純評価では欠点多いが価格は安くお得感あり。
アグレッシブな外装デザインにマツダらしい運転感覚。マツダらしいといっても、現在のマツダラインナップの中で最も走りやすいというのが好印象。
コーナーでのハンドル切りやすさと、狭いところでも苦にしないボディ見切りの良さが長所。全長3900mm、車重は競合車種よりわずかに軽い。車重970kg〜。
トヨタ・パッソも同一の兄弟車。ヴィッツにはノートが対応するようになり、現在のマーチで主たるライバルといえばこのブーン&パッソ。
なんで?と思うほど価格に割高感。ヴィッツが高くなったからその代わりにってのもあると思うんだけど...。率直に申しまして、特別な理由がない限りちょっと...。マーチと一緒です。
※内容は辛口評価です。試乗購入時のお役に立てれば幸いです。
マーチの中級グレード以上ではアイドリングストップが付く。このアイドリングストップ、良く効き良く止まる。夏の市街地ではエアコン効いてる暇がないくらい良く止まる。
感触は、アイドリングストップした後のエンジンの再始動、ブレーキから足を離した後に始動する。神経使わなくて良い反面、ちょっとレスポンス悪いと感じる場合も。ハンドルをちょっと動かすとエンジンは始動するので、先に始動しておくことを推奨。
よくある「ブレーキを緩めたら始動」というタイプだと、停止中の踏み込むチカラ加減が気になる場合もあるので、マーチのようなタイプが最適かもしれない。
アイドリングストップはまだまだ過渡期。無意識に使えるタイプが理想なので、試乗の際は気にしてみて下さい。
田舎道のワインディングを100km、空いてる一般道を250km、都内の混んでいる道を50km、高速道路を50km、計450km走って燃費は14kmを越えたあたり。
アイドリングストップがどれだけ燃費に効果があるのかはテストできませんでした。
今回の燃費、数値だけ見れば良い数値ではないけれど、エコランすれば18km/Lあたりは狙えそう。わかりやすい目安である燃費20km/Lに近づきます。
仮に18km/Lを基準にすると、同じような走り方で使っていた先代マーチが燃費13km/Lくらいだったので、実燃費で2割以上アップ。つまりガソリン代は2割減。毎月5000円ガソリンを入れていた人は4000円になります。
燃費改善の立役者はCVTぽいです。アイドリングストップはエアコン我慢した分の効果が言われるようになれば、もっと強くアピールされるようになるはず。
コンパクトカーといえど、装備が充実したグレードを選ぶと価格は一気に上昇。
これはどの車種でも一緒で、車両価格は150〜180万円くらいに。またスポーティグレードを選択すれば、エアロデザインのバンパーに変わってサスが固くなる、そして装備の充実。端的に言ってこれだけで車両価格が上がってるようなものと考えていたほうが間違いないと思う。
高いけど仕方ない?疑問を感じたら一クラスか二クラス、上のクラスのクルマを選んだ方がいい。事情により「コンパクトカー限定」や「指名買いの場合」は別だが、選択肢を多く取ってクルマ選びをした方が、値引き含めでいい買い物が出来る可能性が高い。商品全般でよくあるヒエラルキー。ピラミッド構造なわけでこれは仕方ありません。
お得感高いのはグレードでなく車格を重視するという選び方。車格によるクラス分けがされる関係上、上のクラスのベースグレードを選べば、長距離はラクになるなど本質的な部分が高まる傾向。
装備面が貧弱といっても後付けできる装備だって多い。今まで目を向けなかったクルマにも、注目してみるのも楽しいですよ。
どんなクルマにも何かしらの魅力がある。個人的な興味に関わらず、試乗する度にそう感じているんだけど、このマーチはどうだろう??
試乗して内容と価格を考える。う〜ん厳しい。積極的に選ぶ理由を見つけられなかった。
「日産とお付き合いで、コンパクトカーはマーチ」。受け皿的ポジションとして用意されているように感じてしまう。現状、魅力も存在感も薄すぎると評価せざるを得ません。先代マーチで圧倒的に評価された、ボディデザインの魅力を捨て去ってしまったのが大きいのだろうか?
日産はノートがある。クルマの内容、装備、コスパで選べばノートが良いというのが意見。
他にもジュークやキューブがある。静粛性や車内スペースの差は大きい。ジュークなら静粛性とか内装の質感にも、比較すれば十分な差がある。
日産車じゃなくてもいいのなら、選択肢は豊富。コンパクトカーだけじゃなくて、軽自動車だって競合。マーチは価格か内容か、コストパフォーマンスをがんばらないと軽自動車と比較されるレベルから抜け出せない。
実際の購入時は値引きも大きなポイントになるだろうから、大幅値引きだったらマーチも魅力的。筆者の物差しだと車両本体から20万円は引いてくれないと厳しいかな。モデル末期や期末の在庫車に期待ってところですか。
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国産車バッテリー
乗ればわかる!極小のフロントシート。
乗ればわかる!極小のリアシート。今となっては珍しい大き目センタートンネルがある。
ライバルと比較すると、マツダ・デミオ(3代目)よりは厚みがあるし、姿勢がアップライトな分、スペース的に座れない事もない。
リアのドアトリムと足下。
リアシート乗降性、ドア開口部は広い。しかしサイドシルが高く足が引っかかる。
特にお子様は乗り降りがたいへんです。
違いを感じる練習、試し失敗した経験、一貫性ある運転で試乗レポート。
受け売りでなく、カタログ的でない。紹介ではなくレビューです。
評論家さまとの違いは、率直な表現と自由度の高さ。辛口といえば辛口です。
評価評論・比較レビュー「間違いいっぱいの自動車選び」。